【終了】研究開発成果実装支援プログラム【公募型】について

本プログラムが貢献しうる「持続可能な開発目標(SDGs)」

Sustainable Development Goals
目標2:飢餓をゼロに
目標3:すべての人に健康と福祉を
目標4:質の高い教育をみんなに
目標8:働きがいも 経済成長も
目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
目標11:住み続けられるまちづくりを
目標12:つくる責任 つかう責任

RISTEXのSDGsに関する取り組みについてはこちらをご覧下さい。

研究開発成果実装支援プログラムは、社会の問題解決に資する研究開発成果の社会実装活動を支援するために設定したプログラムであり、「公募型」と「成果統合型」の2種類のプログラムで構成されました。

公募型は、既に得られている研究開発成果を現実社会の問題解決に適用することで社会実装の見通しを得ることを狙いとして平成19年度に設置され、その趣旨に則り社会実装までを明確な目的として58のプロジェクトを推進し、令和3年3月に終了しました。

公募型プログラムの詳細サイトは下記よりご覧ください。

成果統合型プログラムの概要サイトは下記よりご覧ください。

プログラム総括

冨浦 梓

元東京工業大学 監事
※所属・役職はプログラム終了当時のもの

プログラムの目的

研究開発成果実装支援プログラム【公募型】の目的は研究開発の成果が課題解決に有効であるかを実証し、普及・定着する見通しを得ることである。本プログラムは平成19年度から令和2年度に至る14年間に58件のプロジェクトを実施し、一定の成果が確認されたため令和2年度をもって終了することとした。

成果の要約

プロジェクトの対象分野はこども、安心・安全、高齢者・弱者、自然環境・人間環境の4分野でほぼ均等であった。専門領域は理工系が半数、医系と人文・社会系が残りの半数を占める。プログラム開始当初は理工系が多数であったがプログラムの趣旨が理解されるに従って人文・社会系の応募が増加した。

産業のための技術研究開発の対象は【もの】が中心であるのに対して社会のための技術研究開発では【こと】が中心となる。本プログラムでは半々となっているが、プログラムの後半では【こと】が増加した。

成果の要約・表

ほぼ9割のプロジェクトが目標を達成しており十分な成果を上げた。部分的達成のほとんどは前提条件の変化である。このことは実装先と十分な事前すり合わせが不可欠であることを示している。約9割のプログラムは関与者をメンバーに組み入れている。

Image6割のプロジェクトが普及しており、限定的普及を含めると約9割のプロジェクトが実用化された。普及困難の理由は前提条件の変化である。

移転先は国の機関ならびに自治体が約60%、民間、NPOが25%であり9割近くが実用に供された。

本プログラムの知見に基づいて社会実装の進め方を【社会実装の手引き】としてまとめ出版した。

研究者の役割

我々を取り巻く環境は常に変化している。それによって我々の生活にどのような影響が起きるかを洞察し、対策を講じなければ被害がもたらされることになる。研究者は変化のもたらす影響を市民に警告し、被害を避けるための基準や指針を定める役割を担わなければならない。

解決すべき対象の設計図

社会の問題を構成している課題群を要因ごとに分類しまとめてみると問題の構造が浮き彫りになってくる。この図を描くことによって探求すべき未知の課題の存在が予見されてくる。このような設計図、あるいは、研究母型図を描いて自らの研究課題の立ち位置の確認や新規の研究課題の探索を行うことが重要である。

研究開発成果実装支援プログラムのスキーム

研究開発成果実装支援プログラムのスキーム

プログラムの評価

中間評価

活動報告書 評価報告書

事後評価

活動報告書 評価報告書

実装活動プロジェクト

平成29年度採択

小学校におけるメンタルヘルスプログラムの実装
石川 信一
(同志社大学心理学部 教授)

報告書

災害時における動物管理に関わる支援システムの実装
羽山 伸一
(日本獣医生命科学大学獣医学部 教授)

報告書

市民と共に進める災害医療救護訓練プログラムの実装
依田 育士
(産業技術総合研究所 主任研究員)

報告書

平成28年度採択

エビデンスに基づいて保護者とともに取り組む発達障害児の早期療育モデルの実装
熊 仁美
(特定非営利活動法人ADDS 共同代表)

報告書

熊本地震被災地の仮設住宅で暮らす高齢者の行動分析データと医師、保健師、生活支援相談員から得られる情報を統合化したケアシステムの実装
白水 麻子
(熊本県立大学総合管理学部 准教授)

報告書

被介護者の状態から得られる情報に基づく質の高い介護サービス支援システムの実装
神成 淳司
(慶應義塾大学環境情報学部教授)

報告書

熊本地震被災地の復旧・復興のための広域連携した情報活用支援体制の実装
鈴木 進吾
(国立研究開発法人防災科学技術研究所 主幹研究員)

報告書

低エネルギー消費型製品の導入・利用ならびに市民の省エネ型行動を促進するシステムの実装
吉田 好邦
(東京大学大学院工学系研究科教授)

報告書

平成28年度:熊本地震社会実装推進

熊本地震における「被災者台帳を用いた生活再建支援システム」の実装
田村 圭子
(新潟大学危機管理本部危機管理室 教授)

報告書

2016年熊本地震における被災者の住まいと暮らしの再建に関わる緊急実装
丹波 史紀
(福島大学行政政策学類 准教授)

報告書

平成27年度採択

大規模稲作農家への農業水利情報提供システムの実装
飯田 俊彰
(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)

報告書

医師の高度な画像診断を支援するプログラムの実装
金 太一
(東京大学医学部助教)

報告書

間伐材を用いた土砂・雪崩災害警報システムの実装
下井 信浩
(秋田県立大学システム科学技術学部 教授)

報告書

機能的近赤外分光分析診断法による注意欠如・多動症児支援システムの実装
檀 一平太
(中央大学理工学部 教授)

報告書

平成26年度採択

脳活動画像化装置による認知症予防プログラムの社会実装
田中 美枝子
(株式会社脳機能研究所 主任研究員)

報告書

聴覚障害高校生への遠隔パソコン文字通訳での授業支援
玉田 雅己
(特定非営利活動法人 バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター 代表理事)

報告書

旅行者と地域との共生に資する観光プランの作成支援技術の基盤化と社会実装
原 辰徳
(東京大学 人工物工学研究センター 准教授)

報告書

発達障害者の特性別評価法(MSPA)の医療・教育・社会現場への普及と活用
船曳 康子
(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)

報告書

エビデンスに基づくスクールソーシャルワーク事業モデルの社会実装
山野 則子
(大阪府立大学人間社会システム科学研究科教授)

報告書

平成25年度採択

ドライバーの居眠り事故防止のための睡眠時無呼吸症スクリーニングの社会実装
谷川 武
(順天堂大学大学院医学系研究科 教授)

報告書

高齢者の生きがい就労システムの社会実装
辻 哲夫
(東京大学 高齢社会総合研究機構 特任教授)

報告書

高層ビル耐震診断に基づく帰宅困難者行動支援システムの社会実装
三田 彰
(慶應義塾大学理工学部教授)

報告書

手指麻痺者の日常生活支援のためのパワーグローブの社会実装
諸麥 俊司
(中央大学 理工学部 准教授)

報告書

平成24年度採択

発達障害の子どもへの早期支援のための「気づき」・診断補助手法の実装
片山 泰一
(大阪大学大学院大阪大学・金沢大学・浜松医科大学・千葉大学・福井大学連合小児発達学研究科 科長)

報告書

学校等における犯罪の加害・被害防止のための対人関係能力育成プログラム実装
小泉 令三
(福岡教育大学大学院教育学研究科教授)

報告書

優良盲導犬の効率的育成と普及率の向上
鈴木 宏志
(帯広畜産大学 原虫病研究センター 教授)

報告書

津波堆積物の地球化学的判別による沿岸地域のリスク評価と社会的影響の予測
土屋 範芳
(東北大学大学院 環境科学研究科 教授)

報告書

環境負荷の低減に資する持続的農業生産システムの実装
林 正浩
(静岡大学イノベーション社会連携推進機構 教授)

報告書

分散型エネルギーの利用促進と農山村地域環境ビジネスの創出
両角 和夫
(東京農業大学総合研究所 教授)

報告書

平成23年度採択

急性白血病の早期診断を目的とした誘電泳動による細胞検出・同定法の臨床応用
今里 浩子
(一般財団法人ファジィシステム研究所 主任研究員)

報告書

女性の尿失禁予防・改善を目的としたサポート下着の社会実装
岡山 久代
(滋賀医科大学 医学部 准教授)

報告書

視野障害者自立支援めがねの社会実装
下村 有子
(金城大学 社会福祉学部 教授)

報告書

肢体不自由者のための自動車運転支援システムの社会実装
和田 正義
(東京農工大学 工学研究院 准教授)

報告書

平成23年度:東日本大震災対応・緊急

応急仮設住宅の生活環境改善のための統合的実装活動プログラム
丹波 史紀
(福島大学 行政政策学類 准教授)

報告書

津波塩害農地復興のための菜の花プロジェクト
中井 裕
(東北大学 大学院農学研究科 教授)

報告書

震災地域の重金属等土壌汚染評価
土屋 範芳
(東北大学 大学院環境科学研究科 教授)

報告書

大型マイクロバブル発生装置による閉鎖海域の蘇生と水産養殖の復興
大成 博文
(徳山工業高等専門学校 教授)

報告書

東日本大震災被災者と救援支援者における疲労の適正評価と疾病予防への支援
吉田 俊子
(宮城大学 看護学部 学部長/教授)

報告書

無水屎尿分離トイレの導入による被災地の衛生対策と災害に強い都市基盤の整備
清水 芳久
(京都大学 大学院工学研究科 教授)

報告書

平成22年度採択

WEBを活用した園児総合支援システムの実装
安梅 勅江
(筑波大学 人間総合科学研究科 教授)

報告書

首都直下地震に対応できる「被災者台帳を用いた生活再建支援システム」の実装
林 春男(~平成24年5月)
(京都大学防災研究所教授)

田村 圭子(平成24年6月~)
(新潟大学危機管理本部危機管理室教授)
※平成24年6月1日付で、実装責任者を林春男氏から田村圭子氏に変更しました。

報告書

医学的機能評価に基づく高齢者の排尿自立支援
本間 之夫
(東京大学 医学部附属病院 教授)

報告書

農作物の光害を防止できる通学路照明の社会実装
山本 晴彦
(山口大学 農学部 教授)

報告書

障がい者のための食事支援ロボットの社会実装
矢野 賢一
(三重大学 大学院工学研究科 教授)

実装活動中止

平成21年度採択

発達障害の子どもと家族への早期支援システムの社会実装
神尾 陽子
(独立行政法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・思春期精神保健研究部部長)

報告書

英虞湾の環境再生へ向けた住民参加型の干潟再生体制の構築
国分 秀樹
(三重県水産研究所主任研究員)

報告書

高齢者転倒事故防止のための移動能力評価システムの社会実装
塩澤 成弘
(立命館大学 スポーツ健康科学部 准教授)

報告書

震災後の建物被害調査と再建支援を統合したシステムの自治体への実装
田中 聡
(富士常葉大学 大学院環境防災研究科 教授)

報告書

家庭内児童虐待防止に向けたヒューマンサービスの社会実装
中村 正
(立命館大学 人間科学研究所 教授)

報告書

平成20年度採択

高齢者ドライバーの安全運転を長期間継続可能にする支援システムの社会実装
伊藤 安海
(独立合成法人国立長寿医療研究センター 室長)

報告書

サハリン沖石油・天然ガス生産に備える市民協働による油汚染防除体制の構築
後藤 真太郎
(立正大学 地球環境科学部 教授)

報告書

国内森林材有効活用のための品質・商流・物流マネジメントシステムの社会実装
野城 智也
(東京大学生 産技術研究所 教授)

報告書

物流と市民生活の安全に貢献するトレーラトラック横転限界速度予測システムの社会実装
渡邉 豊
(東京海洋大学 海洋工学部 教授)

報告書

平成19年度採択

効率的で効果的な救急搬送システム構築
大重 賢治
(横浜国立大学 保健管理センター 教授)

報告書

津波災害総合シナリオ・シミュレータを活用した津波防災啓発活動の全国拠点整備
片田 敏孝
(群馬大学大学院工学研究科 教授/株式会社アイ・ディー・エー社会技術研究所 取締役・研究所長)

報告書

油流出事故回収物の微生物分解処理の普及
斉藤 雅樹(~平成23年3月)
(大分県産業科学技術センター主任研究員)

小谷 公人(平成23年4月~)
(大分県産業科学技術センター主幹研究員)
※実装責任者であった斉藤 雅樹氏が異動のため、平成23年4月付で、責任者を小谷 公人氏に変更しました。

報告書

投薬ミス・薬害防止のための、臨床事例を中核とした医療従事者向け情報交換・研修システムの実装
澤田 康文
(特定非営利活動法人 医薬品ライフタイムマネジメントセンター 理事・センター長)

報告書

e-ラーニングを核とする多様な学習困難に対応した地域単位の学習支援ネットワークの構築
正高 信男
(特定非営利法人発達障害療育センター 理事長)

報告書

アクションレポート

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