技術テーマ「センサ用独立電源として活用可能な革新的熱電変換技術」
Society5.0では、あらゆる情報をセンサによって取得し、AIによって解析することで、新たな価値を創造していくことが想定される。今後、あらゆる場面に膨大な数のセンサが設置されていくことが想定されるが、そのセンサを駆動するための電源の確保は必要不可欠であり、様々な技術が検討されている。その一つとして、環境中の熱源(排熱や体温等)を直接電力に変換する熱電変換技術は、配線が困難な場所、動物や人間等の移動体をターゲットとしたセンサ用独立電源として注目されているが、従来の熱電変換技術は、材料面では資源制約・毒性、素子としては複雑な構造のため量産性・信頼性・コスト等に課題があり、広く普及するに至っていない。これらの課題を解決し、センサ用独立電源として活用できる革新的熱電変換技術を開発することにより、あらゆる場面にセンサが設置可能となり、Society 5.0の実現への貢献が期待される。
磁性を活用した革新的熱電材料・デバイスの開発
目的:
パラマグノンドラグ(磁性による熱電増強効果)などの新原理や薄膜化効果の活用により前人未踏の超高性能熱電材料を開発し、産業プロセスに合致した半導体薄膜型やフレキシブルモジュールへの活用で熱電池の世界初の広範囲実用化を実現する。
研究概要:
Society5.0 はあらゆる情報をセンサによって取得し、AI によって解析することで、新たな価値を創造していく社会となる。今後、膨大な数のセンサが設置されることが予想されるが、その電源として、環境中の熱源(排熱や体温等)を直接電力に変換する熱電変換モジュールが注目されている。
本課題では、200年来待望の熱電発電の実用化に向けて、従来の限界を打ち破る効果として、パラマグノンドラグなどの磁性を活用した熱電増強新原理や薄膜効果を活用することにより、前人未踏の超高性能熱電材料を開発する。一方で、これまで成し得なかった産業プロセス・低コスト大量生産に適したモジュール化(多素子に利がある半導体薄膜モジュールおよびフレキシブル大面積熱電発電シートなど)にも取り組む。
世界をリードする熱電研究チームを構築し、将来社会を支えると言われる無数のIoTセンサー・デバイスのための自立電源(熱電池)など、新規産業の創出と市場の開拓を目指す。

研究開発実施体制
〈代表者グループ〉
物質・材料研究機構
〈共同研究グループ〉
NIMS、AIST、ウィーン工科大学、筑波大学、東京大学、東京理科大学、
豊田工業大学、九州工業大学、デバイス関連企業/素材・材料関連企業/モジュール要素技術関連企業等
プロジェクトHP
https://b2c-project.jp/project
トピックス
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