
開催概要
- 日時
- 2023年2月21日(火) 13:00~17:00
- 会場
- ベルサール半蔵門/オンライン(Zoomウェビナー)
会場へのアクセス
住所:東京都千代田区麹町1-6-4
住友不動産半蔵門駅前ビル2F
- 主催
- 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)
未来創造研究開発推進部
報告
未来創造研究開発推進部は、2023年2月21日、イベント「未来社会創造事業 第1回公開成果報告会~グリーン・安全安心な社会に向けた新たな価値創造~」を開催し、会場とZoomウェビナーによるライブ配信をあわせて約500名の参加があった。
2017年度の事業発足から5年が経過した未来社会創造事業は、各領域で研究開発成果が着実に得られてきた。これらの成果を領域横断的に発信することを目的として、上記の通り、公開成果報告会を開催した。第1回となる本報告会では、グリーン・安全安心をテーマに設定した。大規模プロジェクト型・大石 善啓 運営統括によるテーマ紹介に続き、当事業の探索加速型(本格研究)および大規模プロジェクト型の研究開発代表者が、これまでの研究開発成果や今後の展望、またその先にある実現したい未来社会について発表し、会場およびオンライン参加者との質疑応答を行った。
発表終了後、会場内に設置された研究開発課題ごとのブースにおいて、発表者がポスターや動画等の展示品を説明しながら参加者と交流し、活発な意見交換が行われた。

左上から、渡辺 捷昭氏、大石 善啓氏、西宮 伸幸氏、 若宮 淳志氏、藤本 博志氏、田中 敬二氏、 所 千晴氏、西成 活裕氏、田中 宏明氏

会場の様子

ブースにおける展示・交流の様子
1. オープニング
渡辺 捷昭 事業統括(トヨタ自動車株式会社 前社長)より開会挨拶を頂き、当事業および本報告会の主旨を述べられた。また、開催にあたって、発表者を含む当事業の研究者や本報告会の参加者に向けて、「成果の社会実装への道筋をつける」、「本報告会のテーマであるグリーン・安全安心において日本が世界をリードする」、「産官学民で連携してオールジャパンの体制で取り組む」ことへの期待を述べられた。
続いて、阿蘇 隆之 文部科学省大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)より来賓挨拶を頂き、企業からの参加者が多いことに触れられ、研究者が様々なステークホルダーを巻き込み、グリーン・安全安心な社会を実現することに期待を寄せられた。
次に、大矢 克 未来創造研究開発推進部部長より当事業の概要や特徴、研究開発の流れについての説明が行われた。
2. テーマ紹介、発表および質疑応答
3つのテーマにわかれて研究開発代表者からの報告がなされ、各テーマにおいては、大石 善啓 運営統括によるテーマ紹介、研究開発代表者による発表、Slido(スライドゥ)を活用した質疑応答が行われた。
1つ目のテーマ「グリーンエネルギー社会の実現」では、西宮 伸幸氏よりグリーンエネルギーとして注目されている水素の磁気冷凍技術に関して、若宮 淳志氏よりカーボンニュートラルの実現において重要な役割を果たすペロブスカイト太陽電池に関して発表が行われた。
2つ目のテーマ「グリーンモビリティ社会の実現」では、藤本 博志氏より車両の走行や製造等に係る温室効果ガスを削減できる電気自動車への走行中給電に関して、田中 敬二氏より次世代モビリティの生産能力を向上させる接着技術に関して、所 千晴氏よりモビリティ社会の資源循環ループを創生する新規電気パルス技術に関して発表が行われた。
3つ目のテーマ「安全安心で快適な社会の実現」では、西成 活裕氏より1人1人が快適・安全・効率的に移動できる社会を実現する群衆制御に関して、田中 宏明氏より将来出現しうるものを含む健康リスクに対応できる高度な水インフラを実装した社会を実現する水処理技術に関して発表が行われた。
プログラム | 発表資料 | 発表動画(※1) |
テーマ①「グリーンエネルギー社会の実現」 紹介 大石 善啓氏(株式会社三菱総合研究所 顧問/大規模プロジェクト型 運営統括) |
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テーマ①「グリーンエネルギー社会の実現」 発表1 「水素社会」を牽引する磁気冷凍技術の過去現在未来 西宮 伸幸氏(物質・材料研究機構 外来研究者) |
![]() (PDF: 5.5MB) 動画資料(資料提供: |
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テーマ①「グリーンエネルギー社会の実現」 発表2 ペロブスカイト太陽電池で目指すグリーンエネルギー社会の実現 若宮 淳志氏(京都大学 教授) |
![]() (PDF: 4.8MB) |
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テーマ①「グリーンエネルギー社会の実現」 質疑応答(※2) <総合司会> 大石 善啓氏(株式会社三菱総合研究所 顧問/大規模プロジェクト型 運営統括) <発表者> 西宮 伸幸氏(物質・材料研究機構 外来研究者) 若宮 淳志氏(京都大学 教授) |
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テーマ②「グリーンモビリティ社会の実現」 紹介 大石 善啓氏(株式会社三菱総合研究所 顧問/大規模プロジェクト型 運営統括) |
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テーマ②「グリーンモビリティ社会の実現」 発表1 電気自動車への走行中直接給電が拓く未来社会-日本初の公道実証実験に向けて- 藤本 博志氏(東京大学 教授) |
![]() (PDF: 2.6MB) |
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テーマ②「グリーンモビリティ社会の実現」 発表2 接着界面の理解と制御によるグリーンモビリティの生産能力の向上 田中 敬二氏(九州大学 主幹教授) |
![]() (PDF: 4.9MB) |
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テーマ②「グリーンモビリティ社会の実現」 発表3 未来のモビリティ社会の資源循環ループを創生する技術革新 所 千晴氏(早稲田大学 教授) |
![]() (PDF: 5.9MB) |
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テーマ②「グリーンモビリティ社会の実現」 質疑応答(※2) <総合司会> 大石 善啓氏(株式会社三菱総合研究所 顧問/大規模プロジェクト型 運営統括) <発表者> 藤本 博志氏(東京大学 教授) 田中 敬二氏(九州大学 主幹教授) 所 千晴氏(早稲田大学 教授) |
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テーマ③「安全安心で快適な社会の実現」 紹介 大石 善啓氏(株式会社三菱総合研究所 顧問/大規模プロジェクト型 運営統括) |
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テーマ③「安全安心で快適な社会の実現」 発表1 個人及びグループの属性に適応する群集制御 西成 活裕氏(東京大学 教授) |
![]() (PDF: 1.8MB) |
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テーマ③「安全安心で快適な社会の実現」 発表2 健全な社会と人を支える安全安心な水循環系の実現 田中 宏明氏(信州大学 特任教授) |
![]() (PDF: 4.8MB) |
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テーマ③「安全安心で快適な社会の実現」 質疑応答(※2) <総合司会> 大石 善啓氏(株式会社三菱総合研究所 顧問/大規模プロジェクト型 運営統括) <発表者> 西成 活裕氏(東京大学 教授) 田中 宏明氏(信州大学 特任教授) |
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※1:Slido(スライドゥ)による質問受付はすでに終了
※2:報告会当日にSlidoに投稿された質問のうち、主に回答しきれなかったものから抜粋して以下に掲載
「未来社会創造事業第1回公開成果報告会~グリーン・安全安心な社会に向けた新たな価値創造~」参加者からの質問への回答 (PDF: 177KB)
3. クロージング
当機構の金子 博之 理事より、当事業における研究開発成果との共同研究やこれまで得られた研究開発成果の事業化への関心など、ぜひ当機構に連絡をお寄せいただきたい旨の閉会の挨拶があった。
以上