開催概要
- 日時
- 2024年10月22日(火) 13:00~17:00
- 会場
- 東京ドームホテル 天空の間
- 主催
- 未来社会創造事業 本格研究 西成課題
「個人及びグループの属性に適応する群集制御」 - 課題概要
- 個人及びグループの属性に適応する群集制御
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報告
本格研究「個人及びグループの属性に適応する群集制御(西成課題)」(研究開発代表者:西成活裕 東京大学大学院工学系研究科 教授)の成果報告シンポジウム~群集マネジメントの最前線~が2024年10月22日に東京ドームホテルにて開催され、満員の約200名の方に参加いただきました。研究開発代表者によるプロジェクト総括、研究チームによる最新研究成果が披露されました。
冒頭に研究開発代表者の西成活裕先生により、プロジェクトの総括報告と各研究チームの発表内容のサマリーが紹介されました。続いて研究チームより研究成果の詳細が紹介されました。東京大学から様々な実証実験現場で確立した群集センシングとコントロールの研究事例が、北海道大学から混雑感を避ける群集の心理分析の研究が、大阪大学から行動シミュレーションにより近未来の群集を予測する研究が紹介されました。休憩を挟んで、三菱電機から混雑情報リアルタイム表示など情報提供の開発事例が、セコムから東京ドームを実例にしたプランニングと評価に関する最新技術が、グッドフェローズからチケット発券からアプローチした大規模施設における群集マネジメントが、BIPROGYからライダーをセンサーに用いた人流計測事例が紹介されました。その後、研究グループ代表者によるショートトークがリレー形式で行われ、本研究で得られた貴重な体験、楽しかったこと・苦労したこと、今後やりたいことなど、生の声が聞かれました。最後に、田中健一運営統括よりクロージングスピーチとして採択からの経緯、研究運営上のトピック、今後の更なる期待が述べられました。
本格研究・西成課題はCOVID-19の影響が大きい2020年4月に始まり、2020東京オリンピックの無観客、2022年10月に起きたソウル梨泰院雑踏事故と群集に係わる環境変化の中で、研究開始当初に設定したPOC(Proof of concept:概念実証)を達成しました。本研究の特長は実際の現場にてリアルタイムかつ大規模に実証実験が行われたことであり、最終実験に至るまでの数多の苦労が推察されました。これらは研究開発代表者の強力なリーダーシップと巧みなマネジメントに依るところが大きいと思料されました。本研究に参加した研究者からは、多様な背景をもつ技術者が集まりわくわくした経験であった、研究の幅・視点が変わった、単独研究機関ではできない研究が出来たなど、チーム型研究ならではの効果もアピールされました。
西成課題では引き続き、アカデミックな研究を加速させるとともに、研究成果を基盤としてすべての人にとって安全・安心・快適な社会の実現に貢献していきます。
西成活裕先生
田中健一運営統括
研究グループ代表者によるショートトーク
研究者による集合写真
以上