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(1)プロジェクトの目的
CONCERT-Japanプロジェクトは、欧州連合(EU)によって進められている第7回研究・技術開発フレームワーク・プログラム(FP7)の国際協力活動プロジェクトの1つです。欧州連合はFP7の枠組みの中でさまざまな科学技術協力を行っていますが、2011年1月、日本と欧州諸国との間の科学技術協力関係を発展させることを目的としたCONCERT-Japanプロジェクトを立ち上げました。
本プロジェクトは、科学技術政策などの情報交換、相互学習、ネットワークの構築、さらには実際に試験的な共同募集を行うことを目的としており、欧州および日本から9ヵ国13研究支援機関が主なメンバーとして参加しています。
(2)公募の実施
2012年9月から11月にかけて、日欧における研究者の交流を促進し、研究支援機関が多国間支援のノウハウを蓄積することを目的として、「災害に対する回復力」および「効果的なエネルギー貯蔵と配分」に関する研究交流課題を試験的に募集し、「災害に対する回復力」分野で5件、「効果的なエネルギー貯蔵と配分」で4件の研究交流課題を採択しました。試験的募集にはCONCERT-Japanコンソーシアムメンバーを中心に、JSTのほか欧州から11ヵ国14研究支援機関が参加しました。
2014年2月から4月にかけて、「光技術を用いたものづくり」に関する共同研究課題を募集し、4件の共同研究課題を採択しました。JSTのほか欧州から5ヵ国5研究支援機関が参加しました。
(3)支援期間および支援額
研究課題の支援期間は2015年までの約2年間、支援額は研究課題あたり総額1,000万円程度を予定しています。
(4)関連する研究集会等
年月 | 開催場所 | 内容 |
---|---|---|
平成24年9月 | 東京 | 東京イベント「災害に対する回復力」 |
平成24年9月 | ミラノ | ミラノイベント「効果的なエネルギー貯蔵と配分」 |
(5)公募状況
現在、募集中の課題はございません
過去の公募状況
年月 | 募集領域 | プレスリリース |
---|---|---|
2012年9月 | 「災害に対する回復力」「効果的なエネルギー貯蔵と配分」 | 詳細 |
2014年2月 | 「光技術を用いたものづくり」 | 詳細 |
2016年2月 | 食料及びバイオマスの生産技術 | 詳細 |
2017年5月 | 効果的なエネルギー貯蔵と配分 | 詳細 |
(6)採択プロジェクト
※氏名に〇がある研究者がプロジェクトリーダー
「効果的なエネルギー貯蔵と配分」
プロジェクト名 | 各国研究代表者・所属・役職 | 支援期間 |
---|---|---|
高効率電力貯蔵を目指す低コストナトリウムイオン電池の開発 |
駒場 慎一
東京理科大学 教授
〇フィリップ・アーデルヘルム
フリードリヒ・シラー大学イェーナ 教授(ドイツ)
テオフィロ・ロホ
CIC Energigune エネルギー協同研究センター 科学ディレクター 兼バスク大学 教授(ドイツ) |
平成30年度 〜 平成32年度 |
交流・多端子直流電力システムの性能に関するモジュールアウェア・モデリングと評価 |
薄 良彦
大阪府立大学 准教授
〇ダルコ・サルバトーレ
シンテフエネルギー研究所 研究員(ノルウェー)
ストック・セバスチャン
フラウンホーファー研究機構 研究員(ドイツ) |
平成30年度 〜 平成32年度 |
金属-空気二次電池用新規カーボンフリー電極の開発 |
忠永 清治
北海道大学 教授
〇マリオ・アパリシオ
CSICセラミックス・ガラス研究所 主任研究員(スペイン)
ツグル・セチンカヤ
サカリヤ大学 助教授(トルコ)
アレハンドロ・フランコ
ピカルディ・ジュール・ヴェルヌ大学 教授(フランス) |
平成30年度 〜 平成32年度 |
スマートグリッドサービスを提供するモジュール式メガワット級ワイヤレスEV充電インフラストラクチャ |
藤本 博志
東京大学 准教授
〇ジュゼッペ・グイディ
シンテフエネルギー研究所 研究員(ノルウェー)
アントネロ・モンティ
アーヘン工科大学 教授(ドイツ) |
平成30年度 〜 平成32年度 |
水素社会実現に向けたプロトン伝導性セラミックスを用いた先進・革新的金属サポートセルの開発 |
松本 広重
九州大学 教授
〇レミー・コスタ
ドイツ航空宇宙センター 上級研究員(ドイツ)
トゥルールス・ノルビー
オスロ大学 教授(ノルウェー) |
平成30年度 〜 平成32年度 |
「食料及びバイオマスの生産技術」
プロジェクト名 | 各国研究代表者・所属・役職 | 支援期間 |
---|---|---|
植物病原体:環境条件の変化の下における真菌を用いた作物の収量と品質の向上法 |
伊藤 紀美子
新潟大学 教授
〇ハビエル・ポズエタ=ロメロ
スペイン高等科学研究院 教授(スペイン)
モハマド=レザ・ハジレザエイ
ライプニッツ植物遺伝学作物研究所 シニアサイエンティスト(ドイツ) |
平成28年度 〜 平成30年度 |
日欧ネットワークによる気候変動下におけるダイズ栽培技術革新 |
大津 直子
東京農工大学 准教授
〇園子・ドロテア・ベリングラード=木村
ライプニッツ農業景観研究センター 教授(ドイツ)
オスマン・エレクル
アドナンメンデレス大学 教授(トルコ)
エティーン=パスカル・ジャーネット
フランス国立科学研究センター 研究員(フランス) |
平成28年度 〜 平成30年度 |
ストレス条件下における植物機能亢進による作物収量の向上 |
榊原 均
理化学研究所 グループディレクター
〇ステファン・プルマン
植物バイオテクノロジーゲノミクス研究センター 教授(スペイン)
ジェサス・ビンセント=カルバホサ
植物バイオテクノロジーゲノミクス研究センター 教授(スペイン)
アンネ・クラップ
ジャンピエールブーギン研究所 副所長(フランス)
ユタ・ルディ=ミュラー
ドレスデン工科大学 教授(ドイツ)
ラルフ・オルミュラー
イエナ大学 教授(ドイツ) |
平成28年度 〜 平成30年度 |
持続的な作物生産のためのジャガイモとキャッサバの比較オミックス解析 |
関 原明
理化学研究所 チームリーダー
〇サロメ・プラト
スペイン国立バイオテクノロジーセンター 教授(スペイン)
ウベ・ソネワルド
フリードリヒ・アレクサンダー大学 教授(ドイツ) |
平成28年度 〜 平成30年度 |
気候変動下における穀物資源の利用効率化に関する包括研究 |
三ツ井 敏明
新潟大学 教授
〇イケル・アランフエロ
スペイン高等科学研究院 室長(スペイン)
ホセ・ルイス・アラウス
バルセロナ大学 教授(スペイン)
ベルトランド・ガキエレ
パリ第11大学 学部長(フランス)
エカルト・プリエサク
ヘルムホルツ協会 グループ長(ドイツ) |
平成28年度 〜 平成30年度 |
(7)終了プロジェクト
※氏名に〇がある研究者がプロジェクトリーダー
「光技術を用いたものづくり」
プロジェクト名 | 各国研究代表者・所属・役職 | 支援期間 |
---|---|---|
ボトルシップ型バイオチップ高機能化のためのフェムト秒レーザー先端加工技術の開発(FEASIBLE) |
杉岡 幸次
独立行政法人 理化学研究所 光量子工学研究領域 ユニットリーダー
〇レベッカ・マルティネス・バスケス
イタリア学術研究会議 フォトニクス・ナノテクノロジー研究所(IFN−CNR) スタッフ研究員(イタリア)
ロラーンド・ケレメン
ハンガリー科学アカデミー 生物研究センター 生物物理学研究所 研究員(ハンガリー) |
平成26年度 〜 平成28年度 |
量子情報デバイス応用のためのフェムト秒レーザーによるダイヤモンド光回路の微細加工(DiamondFab) |
三浦 清貴
京都大学 大学院工学研究科 教授
〇ロバータ・ランポーニ
カイタリア学術研究会議 フォトニクス・ナノテクノロジー研究所(IFN−CNR) 所長(イタリア)
アリ・サーペングーゼル
コチ大学 マイクロフォトニクス研究所 所長(トルコ) |
平成26年度 〜 平成28年度 |
半導体・金属複合ナノ構造のフェムト秒レーザーパルス照射によるプラズモン増強テラヘルツ波発生(FemtoTera) |
迫田 和彰
独立行政法人 物質・材料研究機構 先端フォトニクス材料ユニット 教授
〇ステファノ・サングィネッティ
ミラノ・ビコッカ大学 物質科学科 教授(イタリア)
アーコス・ネムチッチ
ハンガリー科学アカデミー 応用物理・物質科学研究所 上席研究員(ハンガリー) |
平成26年度 〜 平成28年度 |
CMOS技術と機能性強誘電体薄膜を用いた新規フォトニックデバイスの開発(FF−Photon) |
篠崎 和夫
東京工業大学 大学院理工学研究科(工学科) 教授
〇ユルク・ロイトホルト
スイス連邦工科大学チューリッヒ校 電磁界研究所(IEF) 所長(スイス)
マリオ・マルティネリ
ミラノ工科大学 電子・情報・生物工学科(DEIB) POLICOM研究室長(イタリア) |
平成26年度 〜 平成28年度 |
「災害に対する回復力」
プロジェクト名 | 各国研究代表者・所属・役職 | 支援期間 |
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災害対応型都市計画の実態に関する国際比較研究 (URBIPROOF) |
姥浦 道生
東北大学 大学院工学研究科 准教授
〇シュテファン・グライヴィング
ドルトムント工科大学 空間計画研究所 所長(ドイツ)
ヤロスラフ・テスラー
コシツェ地域開発支援機構 ディレクター(スロバキア) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
地震に対して強靭な社会を創るための道路ネットワーク (ROADERS) |
谷口 栄一
京都大学 工学研究科 教授
〇ウーア・E.ドルカ
カッセル大学 土木・環境工学部 教授(ドイツ) ガブリエラ・M.アタナシウ イアシ工科大学 教授(ルーマニア)
ラッセル・G.トンプソン
モナッシュ大学 交通研究所 上級講師(オーストラリア)
パナディオティス・アンジェルディス
インペリアル・カレッジ・ロンドン 講師(イギリス) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
災害復興を目的としたリモートセンシングと空間情報技術による被災情報図の即時作成と配信 (RAPIDMAP) |
〇長 幸平
東海大学 情報理工学部 教授
エマニュエル・バルサビアス
スイス連邦工科大学 測地・写真測量研究所 上席研究員(スイス)
ファビオ・レモンディノ
ブルーノ・ケスラー財団(FBK) 3D光学測定ユニット 主任(イタリア)
ウーヴェ・ソエーゲル
ハノーバー大学 空間測量研究所 教授(ドイツ) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
鉄筋コンクリート架構と内蔵組積造壁を一体化する革新的耐震補強工法の開発 (INFILTIE) |
中埜 良昭
東京大学 生産技術研究所 基礎系部門 教授
〇ポラット・グルカン
チャンカヤ大学 土木工学科 学部長(トルコ)
エッケハルド・フェーリング
カッセル大学 土木・環境工学部 コンクリート・組積構造部門 部長(ドイツ) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
津波の防護とリスクアセスメントに関する研究 (RAPSODI) |
中村 由行
独立行政法人 港湾空港技術研究所 海洋・水工部 研究主監
〇カール・ハービッツ
ノルウェー地盤工学研究所 津波研究リーダー(ノルウェー)
アンドレアス・コルテンハウス
ブラウンシュウバイク工科大学 ライハトバイプ水理水資源研究所 上級研究員(ドイツ)
アーメド・ヤルチナ
中東工科大学 土木工学科 海洋工学研究所長(トルコ) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
「効果的なエネルギー貯蔵と配分」
プロジェクト名 | 各国研究代表者・所属・役職 | 支援期間 |
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太陽光を用いる光触媒反応によるエネルギーの創出 (SolarFuel) |
大谷 文章
北海道大学 触媒化学研究センター 教授
〇スヴェン・ラウ
ウルム大学 無機化学研究所 所長(ドイツ)
インド・レミタ
パリ南大学 物理化学研究室 凝集系電子移動研究チーム長(フランス) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
安全・省エネルギーなメタン貯蔵用のナノラジエータ装着吸着材 (NASEMS) |
〇金子 克美
信州大学 エキゾチック・ナノカーボンの創成と応用プロジェクト拠点 特別特任教授
ルチア・カールッチ
ミラノ大学 化学科 准教授(イタリア)
クリスティーナ・ラズロ
ブダペスト技術経済大学 物理化学・材料科学部 教授(ハンガリー)
アラン・フックス
ピエール・マリー・キュリー大学 教授・CNRS総裁(フランス)
フランシスコ・ロドリゲス・レイノーソ
アリカンテ大学 無機化学部 教授(スペイン) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
全固体電池におけるメソ領域でのリチウムイオン挙動解析 (UMBLA) |
〇齋藤 俊哉
トヨタ自動車株式会社 電池研究部 グループマネージャー
J・マヌエル・ペルラド
マドリード工科大学 核融合研究所 ディレクター(スペイン)
アーヌルフ・ラッツ
ウルム・ヘルムホルツ研究所 計算電気化学部門 部門長(ドイツ) |
平成25年度 〜 平成26年度 |
統合水素エネルギー利用システムの性能向上に資する水素貯蔵材料、及び貯蔵方法に関する基礎的研究 (iTHEUS) |
中納 暁洋
産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門 統合水素システムグループ長
〇ビョーン・シ・ハウバク
ノルウェーエネルギー技術研究所 物理部 部長(ノルウェー)
マーティン・ドーンハイム
ドイツ研究センターヘルムホルツ協会 ナノテクノロジー部 部長(ドイツ)
アンドレアス・ズッテル
スイス連邦材料試験研究所 水素エネルギー部 部長(スイス)
トルベン・レネ・ジェンセン
オーフス大学 化学・融合ナノ科学センター部 助教授・グループリーダー(デンマーク) |
平成25年度 〜 平成26年度 |