国際科学技術コンテスト

科学オリンピックだより 2023 Vol.24 「科学オリンピックとその先にある未来について語り合う 教科・科目の枠を越えた交流、仲間との再会に沸いた一日」

メダルを胸に、2023年度国際科学オリンピック参加報告をした代表選手7名

2023年10月7日、科学技術振興機構(JST)の東京本部別館1Fホールで「2023年度国際科学オリンピック参加報告」と「2020~2022年度日本代表選手たちによるトークショー」が行われました。

現地開催が復活した2023年度の国際大会。
世界の風土や文化に触れ、仲間と過ごした貴重な体験を報告

原口亮治理数学習推進部長(上)と
筧捷彦運営委員長(下)

国際科学オリンピックは毎年、夏に世界中の代表選手が開催国に集まって行われています。日本も「数学」「化学」「生物学」「物理」「情報」「地学」「地理」の7教科・科目において、中等教育課程(高校生相当)の代表選手を派遣しています。2020~2022年の3年間は多くの国際大会がコロナ禍で中止、あるいは自国からオンラインで参加する分散開催となりましたが、今夏はほとんどの教科・科目で現地開催が叶いました。その報告会は、久しぶりの再会を喜ぶ選手たちで賑やかな会になりました。

第一部ではまず、原口亮治・JST理数学習推進部長が挨拶。続く筧捷彦・日本科学オリンピック委員会運営委員長からは、科学オリンピックの概要と本年度の日本代表選手の活躍ぶりが伝えられました。

2023年度の国際大会と日本代表選手の結果

続いて行われた参加報告では、7教科の日本代表選手各1名が次々に登壇し、国際大会の様子や感想を述べました。競技を頑張ったことはもちろん、「開催国の街並みがきれいだった」「食事が美味しかった」「開会式のパフォーマンスを日本代表選手みんなで頑張った」「日本のアニメソングを他国の代表選手たちと歌った」「持参した世界地図に90カ国の代表選手のサインをもらった」など、他国の文化に触れたり世界中の科学好きと交流したりと、充実した時間を過ごしたことが伝わってきました。

コロナ禍の日本代表選手50名超が集結!
豪華な登壇者と、科学オリンピックで得たものや進路について考える

第二部は「国際科学オリンピックのその先へ オリンピアンたちが見据える科学の未来」と題して、2020~2022年の日本代表選手たちによるトークショーが行われました。モデレーターは、国際科学オリンピック親善大使で同志社大学ハリス理化学研究所専任研究所員・助教の桝太一さんと、国際科学オリンピック応援団で東京都市大学特任准教授の五十嵐美樹さん。さらに、元オリンピアンで現在製薬会社に勤務する齊藤颯さんがゲストとして登壇し、日本代表選手たちに事前に行ったアンケートの結果を基にトークを展開しました。

左から齊藤颯さん、桝太一さん、五十嵐美樹さん

最後に、「みなさんとこうして話して、日本の未来は明るいと感じられました」(齊藤さん)、「今、科学を面白い、楽しいと思っているみなさんには、感情が動いたことで生まれたこの気持ちを忘れないでほしい」(五十嵐さん)と感想を述べた2人。そして、桝さんが「これからは、みなさんがつくっていく時代。誰かに言われたからではなく、自分たちが日本をどうしていきたいかという意識を持ってほしい。そのために科学はどうあるべきかを考えながら、自由な発想で進んでいってください」と締めくくると、会場には大きな拍手が起こりました。

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