- 安全安心な都市・地域
2019年11月8日
- 研究開発プロジェクト名
「災害救援者のピアサポートコミュニティの構築」 - 研究代表者
松井 豊(筑波大学大学院人間総合科学研究科(人間系)教授)※終了当時 - 研究開発期間
平成26(2014)年度~平成29(2017)年度 - 報告書
研究開発実施終了報告書(PDF: 5,569 KB) - Webサイト
「コミュニティがつなぐ安全・安心な都市・地域の創造」研究開発領域
広域で大規模な災害が発生した際、消防士、医師・看護師など救護にあたる職業や、保育士、教職員、高齢者施設職員、障害者施設職員など発災地で一般市民の支援を担う職業があります。そうした「被災者でもある支援者」は、しばしば一般市民より大きな参事ストレスと向き合いながら、「支援者」として職務を全うすることを迫られます。
メンタルヘルスを保ち、心身共に健康なまま支援を続けるには、精神科の受診や臨床心理士のカウンセリング等が推奨されます。しかし、専門家は相談できる場所が限られ、「そこまでしなくても」とためらいがちです。
松井プロジェクトでは、身近なピア(仲間)による支援に注目し、その有効性を確認しました。「被災地外の仲間(ピア)が被災地の仲間を支える」形が最も理想的ではありますが、被災地での当事者同士の支援にも効果を認め、いくつかの職種においてピアサポートの手法や、その研修法を確立しました。
普段から心がけておきたいことに始まり、発災直後の「緊急期・急性期」、1週間から1ヶ月ほどの「復旧期・亜急性期」、1年からそれ以上にわたる「生活再建期」、そして「復興期」に至るまで。具体的なピアサポートの手法をまとめたパンフレットやマニュアルは、下記から無料でダウンロードできます。また消防と看護につきましては、筑波大学エクステンションプログラムにおいて、ピアサポート研修を行っています。
「支援者が支援を受ける」のは恥ずかしいことではなく、むしろ職務に対しての責任ある行動です。ぜひ積極的にメンタルケアを受け、より多くの人を、息の長い支援で支えていってください。
消防士向け
『NPO法人日本消防ピアカウンセラー協会』
http://www.npojfpca119.or.jp/
医療・看護職、その管理職向け
『看護管理職のための災害時マニュアル(一般編)被災時に起こりうる職場での問題や惨事ストレスへの理解と対策』(PDF: 611KB)
保育士・幼稚園教諭、その管理職向け
『保育士・幼稚園教諭や管理職の心のケア~災害への備えと対応~』(PDF: 716KB)
学校の先生・教育機関、その管理職向け
『学校災害救援時やその前にやっておくべきこと―教員のストレス対応―』
学校管理者・教師のための災害時マニュアル (PDF: 590KB)
『教職員の心のケア~大規模災害時の支援者をどう守るか~』
学校管理者・教師のための災害時マニュアルリーフレット版 (PDF: 655KB)
障害者支援施設職員、その管理職向け
『障害者支援に関わる職員向けの災害時マニュアル』(PDF: 2,680KB)
高齢者支援施設職員、その管理職向け
『大規模災害時に高齢者施設で行うことチェックリスト』
災害チェックリスト (PDF: 293KB)
※所属・役職は、取材当時のものです。
(文責:RISTEX広報 公開日:令和元年11月8日)