ワークショップ報告書
  • 海外動向

JST/CRDS・中国科学技術信息研究所共催ワークショップ「主要国のスタートアップ支援制度」

エグゼクティブサマリー

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究開発センター(CRDS)は、中国科学技術部に属する科学技術信息研究所(ISTIC)と研究協力覚書を結び、国際的な科学技術情勢分析に関して協力を実施しており、その協力の一環として毎年双方の職員の参加のもとでワークショップを開催している。今回のワークショップは、「主要国のスタートアップ支援制度」を中心に実施した。

 これまでのワークショップにおいても、特定のテーマを定め、双方がそれぞれで情報収集してきたデータや分析結果を持ち寄って開催している。例えば、一昨年は「次世代製造技術の研究開発政策」を、昨年は「主要国における研究成果の橋渡し政策」を、それぞれテーマとした。

 近年、日中両国を含め世界において、スタートアップは経済成長を促進し、質の高い雇用を促進するための重要な手段となっている。2017年度においてJSTのCRDSでは、各フェローがスタートアップについての調査分析を経常的に行っている主要国のモニタリング業務に合わせ実施したこともあり、スタートアップについての議論を今回のISTICとのテーマとして提案したところ、ISTIC側から同意を得たものである。

 本書は、ワークショップにおいて発表された際に使用された資料と、発表後の質疑応答を中心に取りまとめたものである。

 今回のワークショップは、初めて日本で開催された。ISTICは中国の国家機関であり、職員の外国への渡航について制約があるため、これまでのワークショップはすべて中国国内で実施されてきた。しかし、今回ISTICの関係者の熱意もあって科学技術部の了承が得られ、初めての日本開催のワークショップとなったものである。ISTIC関係者の努力を多とするとともに、今後はできる限り日中両国で交互に開催されることを期待したい。

※本文記載のURLは2017年10月24日時点のものです。