国際比較調査
  • 海外動向

G-TeC報告書 研究開発の俯瞰報告書(2017年)に基づく科学技術力の国際比較 各国の科学技術力についてのマクロ的な考察

エグゼクティブサマリー

 有効な戦略立案・提言のためには、国内外の科学技術水準や現在行われている研究開発の動向を比較し、我が国の国際的なポジションを把握するとともに、新しい技術の芽にも注意を払い、今後の研究開発動向を的確に捉える必要がある。そこで、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)では、2008年より科学技術・研究開発に関する国際比較調査を実施し、その結果を発表してきている。最新のものとして、2017年3月、約2年間の調査結果をまとめた2017年版を公表した。これは本書の「第一章1.CRDSの国際比較調査」で詳述するように、5つの専門分野を細分化して合計168の研究開発領域で、日本の専門家の意見に基づき調査したもので、研究開発の俯瞰報告書の一部として作成されている。

 そこで海外動向ユニットにおいては上記のCRDSの調査結果に着目し、これに分析を加えることによりマクロ的な各国の科学技術力の評価につながらないかという試みを、継続的に実施している。手法としては初歩的であるが、大くくりの分野での各国の科学技術力比較やその傾向変化を示す結果が得られていると考えている。