「情報と社会」研究開発領域の成果

  • 情報と社会

2010年7月5日

「情報と社会」研究開発領域  計画型研究開発「高度情報社会の脆弱性の解明と解決」

研究統括

土居範久(中央大学 理工学部 教授)※当時

研究開発期間

平成15年度~平成19年度

研究の概要

 既に社会の重要インフラなどに適用されている情報システムに関し、想定される脆弱性の解明と解決に関わる研究を行いました。
 具体的には、情報技術の展開および多様化がもたらす社会への影響を調査し、想定しうる社会的リスクを最小化するための情報システム・セキュリティに関する基礎的事項の提示を行いました。

研究の成果

  1. 情報システム全般の脆弱性を俯瞰するハザードマップとコストモデルの策定
  2. さまざまなリスクに対する最適な対策選択について合意形成を支援する多重リスクコミュニケータの開発と適用
  3. 暗号利用合意のための「暗号SLA(Security Level Agreement)」の提案と支援ポータルサイトの開発
  4. デジタルコンテンツの円滑な流通に向けたDRM(デジタル権利管理)の利用環境に係わる提言の策定
  5. 非常時において情報通信システムが果たすべき役割に関し、技術的、法的、制度的視点からの提言の策定
  6. 情報システム・セキュリティに関連する政策ならびに法律に係わる課題の検討と提言の策定
  7. 情報システム・セキュリティのための最も効果的な投資方法に関する、現実環境での試行適用による有効性の確認

「情報と社会」研究開発領域  研究開発プログラム「ユビキタス社会のガバナンス」

 「ユビキタス社会」は、私たちの生活をより便利に、より豊かにするという大きな恩恵をもたらしますが、情報社会の急激な進歩の影で深刻なデメリットも生じさせつつあります。科学技術の発展に人々の意識や倫理規範、社会科学や法制度が追いついていないことが問題をさらに大きくしているともいえます。
 そこで、RISTEXの「情報と社会」研究開発領域では、この「ユビキタス社会」で必要とされる規律や管理方法はいかにあるべきかをテーマに、公募研究型プログラム「ユビキタス社会のガバナンス」を平成17年度から開始しました。採択された研究プロジェクトは、情報セキュリティの確保や個人情報の保護などに代表される悪や悲劇の芽を摘み取るため、また予測されるよい点をよりよく進展させるための手段について、科学技術だけでなく人文・社会科学などの知見も統合した俯瞰的な視点をもって、社会的な問題解決のための研究開発を行っています。

研究開発プロジェクトの成果紹介

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