「ゲノム関連技術のバイオセーフティ・ セキュリティとデュアルユース」
2021年7月20日

四ノ宮 成祥
防衛医科大学校 学校長ゲノム関連技術は、世界中のほとんどの国が署名している生物兵器禁止条約の文脈から、善悪デュアルユース性が軍民デュアルユース性を包摂する形になっている。研究者や政策立案者を含む多くのステークホルダーは、この点をよく理解した上で、合成生物学やゲノム編集技術を含むゲノム関連技術の動向を把握し、ELSI(倫理的、法的、社会的問題)の観点から研究開発のあるべき方向性を考える必要がある。技術は安全でより良い社会構築のために使われてこそ真の価値を発揮するのである。