「先端生命科学と現代芸術の接点」
2024年11月1日

岩崎 秀雄
早稲田大学 理工学術院 教授2024年11月1日(金)、CREST「ゲノム合成」2024年度領域会議において、「ゲノム倫理」研究会主催のオンラインセミナーが開催された。講演者は、シアノバクテリアの概日時計の研究を行い、転写翻訳フィードバックモデルの反証や時計の試験管内再構成研究などに従事する一方で、生命に関する美学・芸術の研究・創作にも国内外で精力的に取り組んでいる、早稲田大学 理工学術院の岩崎秀雄教授(生命美学、現代美術、時間生物学、微生物学)。今回のセミナーでは、「生命の改変、創造」が古来より芸術表現の中核的モチーフであり、生命論の展開が時代ごとに芸術に大きな影響を与えてきたことや、こうした表現が人々の想像を刺激し、科学研究にも思想的、文化的な影響を与えていることを紹介した。さらに、ゲノム科学や合成生物学の発展が現代芸術の試みに影響を与え、ゲノム倫理(ELSI)に関する議論が実践的に展開されていることを取り上げ、これらの試みの意義や課題についても議論した。
当日の講演の様子