研究体制

創発研究者(2021年度採択)

さ行

坂下 陽彦

(塩見パネル)

内在性レトロウイルスを介した全能性制御機構の解明
全能性とは、あるひとつの細胞がいかなる細胞種にも分化できる能力を指し、我々ヒトを含む哺乳動物においては、その後個体になる受精卵のみが唯一全能性を発揮できます。しかしながら、その性質や機能を担保する分子機構は、現在まで全く明らかにされていません。本課題で私は、生物進化の過程で感染した内在性レトロウイルスによる宿主ゲノム制御という新たな観点から、受精卵特有の全能性制御機構の解明を目指します。

坂本 直哉

(吉田パネル)

クライオ同位体顕微鏡による太陽系水進化の解明
太陽系は、太陽系バルクに始原水が混入してできたと考えられています。本研究では、物質を凍らせたまま同位体の3次元分布を可視化するクライオ同位体顕微鏡により、隕石や宇宙探査機が持ち帰った地球外物質に含まれる水の同位元素組成を決定し、太陽系における水の進化過程を解明することを目的としています。本研究の成果は、宇宙分野だけなく、地球科学や材料科学、生命科学など幅広い分野への応用が期待されます。

佐久間 俊

(阿部パネル)

異種ゲノム導入技術の開発による作物の多様化
気候変動下における食糧生産問題の解決に向けて、画期的な作物新品種の開発が求められています。本研究では、遠縁交雑を抑制する遺伝子を明らかにすることで、パンコムギに多様な自然環境に生育する野生植物のゲノム(遺伝子群)を効率的に追加する技術を開発します。バラエティに富んだ多品種開発の基盤技術を確立し、画一的な少数品種による大量生産からの脱却、不測の事態に備えた持続的な食糧資源の開拓を目指します。

佐久間 臣耶

(田中パネル)

高速マイクロ流体制御が拓く超高分解能時空間バイオプシーの学理
近年、スフェロイドや、オルガノイドなどの細胞凝集体の理解に注目が集まっており、3次元空間での細胞状態・動態・刺激応答等の、生物学的な理解の深化だけでなく、創薬・医学分野での応用が期待されています。本研究では、高速マイクロ流体制御技術を確立し、高い時空間分解能で、細胞凝集体のマルチモーダル解析を可能とする超高分解能時空間バイオプシーの学理を創出することで、力学的・生物学的連成の相互作用の理解を目指します。

櫻井 勝康

(阿部パネル)

味覚のインタラクティブ・ブレインマップの作成と応用
健康的な食の理想は、こころとからだの栄養を満たすようなおいしい食です。本研究ではこのような理想の食に近づくために、味の情報が脳内のどこで、どんな細胞や神経回路によって、どのようにして処理されるのか、それらの情報を網羅的に含んだ味覚の脳地図の作成を目指します。さらに、味覚以外の感覚システムなどの内的、外的要因がどのようにして味覚の変化を生み出しているのか、そのメカニズムの解明も目指します。

佐々木 伸雄

(水島パネル)

組織幹細胞を制御する“加菌”システムの開発
これまでの研究成果により、組織幹細胞の恒常性を制御する(⾃⼰)細胞間シグナルの全体像が明らかになってきました。しかし、我々は⾮⾃⼰細胞である共⽣細菌にも組織幹細胞をコントロールする能⼒があることを新たに発⾒しました。本研究では、腸内共⽣が成⽴する原理の理解を通して、幹細胞制御の観点から腸内細菌の秘めた⼒を明らかにし、微⽣物を利⽤した腸内環境を⾃在にデザインする技術の創出を⽬指します。

佐々木 真理子

(塩見パネル)

染色体外環状DNAの包括的理解とその応用
私たちの遺伝情報は線状の染色体DNAに記録されています。しかし、がん細胞は巨大な染色体外環状DNAを蓄積していることが多く、その存在意義の解明が求められています。本研究では、染色体外環状DNAがどのようなメカニズムで産生されるのかという基本原理を解明し、ヒトの発生・分化・がん化・老化においていつ、どこで、どのような染色体外環状DNAが、何のために生成されるのかという環状DNAの未知なるポテンシャルを明らかにします。さらに染色体外環状DNAをバイオマーカーとした簡便で侵襲性の低い新規がん診断技術の開発を目指します。

笹野 遼平

(八木パネル)

深層学習とフレーム意味論の融合
文をベクトルで表現する深層学習ベースのシステムは人間と類似した出力できるようになってきています。しかし、固定長のベクトルでは文の意味内容を十分には表現できず、また、理解の過程を人間が把握することは困難であるという問題があります。本研究では深層学習ベースの言語処理システムの中間表現を意味フレームにグラウンディングすることで、理解の過程を人間が把握可能な深層学習ベースの文処理技術の確立を目指します。

貞清 正彰

(伊丹/福島パネル)

規則性ナノ細孔を駆使した超多価イオン伝導材料の創出
固体中をイオンが自在に伝播するイオン伝導体は、二次電池電解質等に利用される重要な固体材料です。二価以上のイオンであるマグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン等の多価イオンは、常温での効率的な伝播が困難であると考えられてきました。本研究では、固体内にナノメートルサイズの規則的な微小細孔を持つ物質を用いて、従来固体では実現し得なかった高価数を持つ多価イオンを伝播する新規物質を開発します。

佐藤 拓哉

(石塚パネル)

寄生生物による生物機能創発機構の解明と制御への基盤研究
自然界には、宿主の行動を操作し、自らの利益となる生物機能を自由自在に引き出している寄生生物が多くいます。それらの寄生生物は、宿主の生体システム全体を破綻させず、かつ自然環境の変動に左右されない頑健性も備えた行動制御を達成しています。本研究では、寄生生物による「宿主操作」を生物学における新たな研究モデルに据え、動的な生物機能の利用に破壊的イノベーションを引き起す知識基盤を創出することを目指します。

佐藤 由也

(吉田パネル)

種間相互作用リプログラミングで生態系の進化と機能を操る
自然界では数千種以上の微生物が混在し、互いに強く関係(相互作用)し合いコミュニティを作っています。微生物同士の関係性はとても強いため、外来の微生物が来たとしても、そこに定着することは困難です。そのため、これまでに見つかってきた多くの有用微生物についても、環境に定着させ機能させることはとても難しいことがわかってきました。本研究では微生物間の相互作用を人為的に弱め、新参者が居座るスペースを作ることで特定の微生物を定着させるなど、恣意的に微生物の生態系を編集し、その機能を変えることに挑みます。

佐野 友彦

(川村パネル)

高速計算と精密実験がひもとく幾何学材料の相転移機構の解明
モノの変形を記述する「力学」の礎が築かれて以来、力学は様々な分野に派生しています。ここ20年では構造の不安定性を既知のものとし、逆に新たな力学的機能が発現したとみなすパラダイムシフトを経て、力学は新たな展開を見せています。私は薄い構造物のしなやかさと幾何学に着目し、構造同士が互いに力を及ぼし合うことにより創発される新奇な力応答のメカニズムを精密実験、理論、数値計算を組み合わせて明らかにします。

猿山 雅亮

(北川パネル)

ナノ結晶の自己集積化による構造特異的反応場の構築
液相中で様々な無機物質のナノ粒子をすばやく組み上げる手法を確立し、さらにナノ粒子の形状制御やイオン交換反応などの手法を組み合わせることで、多様なナノ粒子三次元超格子群の創製を目指します。また、ナノ粒子同士が近づくことではじめて現れる集団物性と、ナノ粒子間の隙間でつくられる小さな化学反応場を組み合わせた新しいエネルギー変換材料としての応用展開にも挑戦します。

澤田 敏樹

(伊丹/福島パネル)

繊維状ウイルスの合目的配列制御に基づく機能物性創発
本研究では、安全な繊維状ウイルスを素材とし、マテリアルズ・インフォマティクスに基づいてその配列を合目的に制御することで、バイオ素材からなる環境低負荷材料を創成することをねらいます。遺伝子工学により配列が改変されたウイルスを設計・構築し、それら改変が機能物性に与える効果を明らかにしながら機械学習モデルを構築し、その機能物性を自在創発して高機能な材料を自在構築します。

三宮 工

(北川パネル)

電子線を用いた多次元多空間ナノスケール光計測
電子線を用いることで、光の回折限界をはるかに超えた空間スケールで光の情報が計測できます。光速の50%程度まで加速された高エネルギーの電子線は、ナノスケールの白色点光源として機能します。電子線励起発光のエネルギー・角度・発光位置等を同時に分解することで、多次元・多空間計測が可能になります。この多次元・多空間的な情報を元に、新たなナノ光計測・光デバイス応用の基盤を創ります。

篠北 啓介

(北川パネル)

半導体モアレ超構造を用いた量子電磁力学の創生
光と物質が強く相互作用した量子電磁力学の手法は、光による物質の量子状態制御だけでなく、量子情報処理において重要な役割を果たしています。本研究課題では、こうした量子電磁力学をモアレ超構造という巨大な量子二準位系を用いて実現し、量子電磁力学の新しい局面を切り開きます。従来の共振器量子電磁力学を超えた、未踏の量子光学現象が実現し、次世代の量子情報処理の基盤技術となる可能性が期待されます。

白崎 伸隆

(堀パネル)

革新的VLPsの創成が拓くウイルス浄水処理の新展開
本研究では、高感度に定量可能な遺伝子結合金ナノ粒子を内部に封入した革新的ウイルス様粒子(革新的VLPs)を創製し、これを用いた培養法に依存しない全く新しいウイルス浄水処理性評価法を構築します。これにより、培養法が確立されていない培養困難な病原ウイルスの浄水処理における除去特性を詳細に把握すると共に、培養困難なウイルスを含む多種多様な病原ウイルスを高度・高効率に除去可能な浄水処理の実現を目指します。

Gilbert Alexis

(吉田パネル)

Isotopomics: towards understanding position-specific isotope signatures at natural abundance
安定同位体比の自然変動は、生物地球化学、法医学、食品認証、宇宙化学など、様々な分野で活用されています。これまで有機分子の安定同位体比測定の感度や精度は改善されてきましたが、その基本原理は1940年代から変わっていません。本研究プロジェクトでは、新しい測定方法を開発し、代謝同位体分別の決定要因を明らかにすることによって、自然科学における安定同位体の測定と解釈の方法を刷新することを目的とします。

新竹 純

(井村パネル)

植物ロボットの研究
本研究では、新規の手法として植物で構成されたロボットの実現を目指します。植物は成長に伴い形や大きさが変わります。また、光や電気などの刺激に応答して動きます。こうした振る舞いを解明して応用することにより、様々な植物ロボットを創り出せると確信しています。本研究はロボット工学や植物学に代表される幅広い分野を横断するものであり、革新的な技術の創造と、持続可能で環境にやさしいロボットの実現が期待されます。

進藤 麻子

(塩見パネル)

器官形態形成を制御する環境依存性のシステミック機構
動物胚の体や器官の形を作る細胞や遺伝子が、栄養やホルモンなどの全身をめぐる物質で制御される仕組み(=システミック機構)を明らかにします。器官が作られる時期に摂食により栄養を取り込むアフリカツメガエルのオタマジャクシを使い、器官形成全般に重要な機能を持つ甲状腺の形態形成に着目します。栄養環境が甲状腺形態を制御する分子機構を明らかにし、さらに全身器官の形態形成を統合する機構の理解を目指します。

新村 毅

(石塚パネル)

家畜における致死的暴力性の起源の解明と制御
本研究では、家畜の致死的暴力性(共喰い)をテーマとして、その分子メカニズムを明らかにし、さらに、攻撃的だった野生動物がいつどこでどのように人類に近づいたのか?という家畜化の起源を明らかにします。また、致死的暴力性という問題行動を抑制した新品種を造成することで、生産現場において生じている大きな経済損失を解消し、人と動物の持続可能な関係性の未来を創造します。

新屋 良治

(阿部パネル)

線虫化学コミュニケーションの理解と寄生線虫防除への応用
本研究のねらいは、植物寄生線虫の行動を制御する化学コミュニケーション分子と、それらを受容する分子神経基盤を理解し、環境負荷の低い、新しい植物寄生線虫防除技術を開発することです。特に、マツ材線虫病の病原体であるマツノザイセンチュウの性フェロモンに焦点を絞り、性フェロモンの受容機構を分子および神経レベルで明らかにします。その後、線虫の繁殖を人為的に制御する全く新しい防除手法の開発を目指します。

杉 拓磨

(塩見パネル)※研究開始の猶予制度を利用中

革新的リアルタイム三次元計測・操作技術の開発と応用
三次元空間の細胞や分子はミリ秒オーダーの活動や動態を示します。しかし既存の三次元スキャン計測による細胞の位置・活性の検出は秒オーダーの時間を要し、神経活動等ミリ秒の現象と時間スケールの乖離があります。本研究ではスキャンレスにシングルショット3D検出するライトフィールド技術を基盤に、生命現象が生じる過程をリアルタイムにナノ分解能計測・操作する革新的技術を開発し、神経ネットワーク老化機構を解明します。

杉浦 慎哉

(井村パネル)※研究開始の猶予制度を利用中

ワイヤレス通信における革新的非直交フレームワークの確立
将来の多様なワイヤレスアプリケーションを可能とするため、次世代ワイヤレス通信基盤のための新規技術を開発します。特に、現状の直交リソース配分のみに頼るワイヤレス通信システム設計の範疇を超え、多次元にわたる統一的な非直交フレームワークを提案します。提案方式は現状のフレームワークを包含し、原理的に高いシステム設計自由度を有するため、格段に高い通信性能が期待できます。

杉田 征彦

(塩見パネル)

やわらかな病原性エンベロープウイルスの構造解明
インフルエンザ、エボラウイルス病、COVID-19など、人類の大きな脅威である感染症の大半は 脂質膜(エンベロープ)を持つウイルスにより引き起こされます。ウイルス増殖機構の解明や薬剤の開発にはウイルス構造を明らかにすることが重要です。しかし、高い病原性と伝播性とは裏腹にエンベロープウイルスは柔らかくて壊れやすい性質を持つため、その構造は謎だらけです。本研究では、エンベロープウイルスの構造解析技術を確立し、構造解明に挑みます。

杉原 加織

(伊丹/福島パネル)

異種の抗菌ペプチド混合により発現する新機能を用いた抗菌薬開発
新型コロナ感染症と同様の感染力で致死率がずっと高い耐性菌パンデミックが近い将来起こると危惧されています。抗菌ペプチドはそのきたる危機の有力薬候補ですが、副作用が高いという欠点があります。本研究では、異種の抗菌ペプチドを混合することで細菌に対する毒性が上り、人間細胞に対する毒性が下がるという私たちが昨年発見した「ダブル・コオペラティブ効果」の原理を解明し、効果が高く安全な抗菌薬開発を目指します。

杉本 泰

(北川パネル)※研究開始の猶予制度を利用中

誘電体ナノアンテナの増強キラル近接場による不斉光反応場の創成
キラル分子の円二色性を利用した光不斉反応は、達成可能な異性体純度と収率が課題となっております。本研究では、新たなナノアンテナを開発し、強く捻じれた近接場を形成することで、キラル分子の円偏光選択的な光学応答(光吸収など)を増大します。増強領域にキラル分子を配置できる構造の設計・作製を行い、キラル近接場を不斉源とする新しい光反応を提案します。これにより、光不斉分解・合成の高効率化を目指します。

筋野 智久

(天谷パネル)

小腸難病疾患の1細胞レベル時空間的解析を利用した創薬シーズの探索
私は腸の中で一つ一つの細胞が、なぜその場所にいるのか、そしてどのように動いているのかということを研究してきました。直接ヒトの腸管を研究することで、腸管の病気特に小腸、大腸の病気が、一つ一つの細胞の局在の不一致、動きの乱れにより起きている可能性を考えております。さらに海外ではアプローチが困難な小腸、大腸の病気を上記の視点で検討し、内視鏡医として内視鏡形態学と合わせることでこれまでに見えていないものにアプローチしていきます。病気の原因解明、さらに一つ一つの細胞の局在、動態を制御することで病気を治療できる薬剤を目指します。

鈴木 郁夫

(塩見パネル)※研究開始の猶予制度を利用中

ヒト固有遺伝子を切り口にした多様なヒトらしさの生物学
私たちは他の動物よりも脳が発達し、寿命が長く、いくつかの病気になりやすい。どのような生物学的な仕組みによってヒトらしい特徴が生まれたのでしょう?この疑問に答えることにより、ヒトの進化的なルーツと、動物モデルでは研究が難しい病気について理解することができます。ヒトだけが持つ遺伝子を全て見つけ出し、脳や皮膚の発生と発がんの過程で働く可能性を検証し、ヒトらしさが作られる生物学的仕組みの解明を目指します。

鈴木 康介

(北川パネル)

原子レベルで精密設計された分子状担持金属触媒の創製
革新的な触媒技術の開発は、環境・資源・エネルギー問題への取り組みやものづくりにイノベーションをもたらすことが期待されます。本研究では、原子レベルで精密設計された金属微粒子と酸化物担体からなる新概念の分子状担持金属触媒を開発します。各要素の構造、組成、原子配列、電子状態等の制御に加え、界面における協奏作用の制御が可能な触媒設計法を開発し、高難度反応や高効率反応を実現する無機分子触媒の学理を構築します。

鈴木 淳

(水島パネル)

革新的技術の創成による脂質を介した細胞間相互作用の解明
個体における臓器内の細胞間相互作用に注目した因子の解析は重要であるが、哺乳類の臓器を用いた網羅的な解析は未だ困難である。そこで本研究では、研究代表者がこれまでに開発した網羅的スクリーニング技術を、細胞間相互作用を保持した哺乳類個体臓器に適用可能な技術に深化させ、脂質を起点とした細胞間相互作用に関わる因子群を臓器レベルで同定し、その分子機構を解明することを目的とする。

鈴木 大地

(井村パネル)

同一素子での多角的情報解析を可能とするセンサースキンの創出
本研究ではより高度なセンシング応用の実現を目的として、同一素子で動き・温度・材質・表面/内部構造といった計測対象の様々な情報を同時に取得できる装着型のマルチモーダル・センサースキンの開発に挑戦します。開発技術が可能とする多角的な情報解析により、人の指を超える多機能ソフトロボットスキンや人感覚の再現によるスマートテレオートノミーの実現が期待されます。

鈴木 俊貴

(合田パネル)

動物言語学の創出と展開
言語の進化を解き明かすことは科学における大きな挑戦です。言語のように複雑なコミュニケーションはヒト以外の動物には見つかっていませんが、言語を構成する個々の特徴(言語機能)に着目すれば、動物にもその起源や共通点を見出すことができるはずです。そこで、本研究では、動物を対象に言語機能を探究する新たな学術領域(動物言語学)を創出し、言語進化の基本原理や認知基盤の解明、社会イノベーションへと展開します。

鈴木 啓道

(天谷パネル)

U1 snRNA変異型髄芽腫におけるRNA異常プロセスの解明と治療標的の同定
髄芽腫は治療が難しい脳腫瘍であり、新しい治療の開発が必要です。私はこれまでの研究で、髄芽腫にU1 small nuclear RNA(U1 snRNA)という遺伝子に異常が起きていることを発見しました。U1 snRNAは、細胞の中で様々なRNAを処理します。この研究では、U1 snRNAの働きに着目してRNAを細かく調べることで、髄芽腫で起きているRNAの異常を明らかにして、治療薬の開発に繋げることを目指します。

清家 美帆

(堀パネル)

巨大閉鎖空間近未来都市の火災安全設計
本研究では、巨大閉鎖空間災害時のパニックやフリーズを含めた避難意思決定モデルの再構築を目指します。巨大閉鎖空間火災時、多様な避難者(性別・年齢・多国籍・病歴等災害弱者)を個々で評価することも重要ですが、心理状況や避難挙動を加味した群衆避難解析を行い、現在抱える閉鎖空間災害は勿論のこと、将来の巨大閉鎖空間災害避難に活用することを目標とします。

瀬川 泰知

(伊丹/福島パネル)

革新的有機半導体を指向した周期的3次元π共役構造体の創製
本研究では、3次元方向に規則正しく連なり、さらに半導体としての電子的性質をもった有機構造体の系統的合成法を確立します。新しい3次元π共役ユニット分子の合成やユニット同士を立体的に連結する新反応の開発を行うとともに、トポロジーなど空間幾何学的な戦略を積極的に用いることで、これまで困難だった3次元に電子的につながった有機構造体の開発を実現し新たな機能性材料の創出を行います。

瀬戸 義哉

(伊丹/福島パネル)

植物病原菌が生産するストリゴラクトン様活性分子の探索
植物の生長を制御するホルモン分子であるストリゴラクトンは、根圏シグナルとしての作用を併せ持っています。アフリカで深刻な農業被害をもたらす根寄生雑草は寄生する相手の根から放出されるストリゴラクトンを認識して発芽します。本研究では、植物病原菌から、ストリゴラクトンと同様に寄生雑草の発芽を誘導できる分子を探索します。また、トリプトファン関連分子による、根寄生雑草の生長制御メカニズムを分子レベルで解明します。

芹澤 愛

(北川パネル)

軽金属のプラットフォーム化技術の確立
カーボンニュートラルの実現に欠かせない軽量材料であるアルミニウム合金に対して、水蒸気を駆使して材料内部および表面の性能を同時に引き出すことに挑戦します。材料中の原子の拡散を操る「組織制御学」と、材料表面を自在に機能化させる「表面工学」、これらの学問を水蒸気を基軸として斬新に融合することによって、自動車や電池といった多分野で利用でき、次世代の社会基盤形成に欠かせない革新的軽量材料を創出します。

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