吉田パネル

創発PO・創発アドバイザー一覧

創発PO:吉田 尚弘(東京工業大学 名誉教授)

【専門分野】環境動態解析、地球化学

三菱化成生命科学研究所、富山大学理学部、名古屋大学大気水圏研究所を経て、1998年より、東京工業大学大学院教授を務める。2012年からWPI地球生命研究所の主任研究者を兼務し、現在、専任。その間、国連環境計画(UNEP)の基幹出版GEO-6のサイエンスアドバイザー、日本学術振興会・国際事業委員会委員、国際アイソトポマー会議代表、日本地球化学会会長、日本地球惑星科学連合理事などを歴任。日経地球環境技術賞、日産科学賞、紫綬褒章、米国地球物理学連合フェロー、米国・欧州地球化学会フェロー、C.C. Patterson Award、三宅賞など多数受賞。博士(理学)。
同位体分子の自然存在度計測法を多岐にわたって開発し、地球温暖化やオゾン層破壊の研究、地球と生命の起源と進化に関する研究など、多様な研究分野の発展に大きく貢献している。

創発アドバイザー(五十音順)

上原 夏子
産業技術総合研究所 執行役員
岡部 聡
北海道大学 大学院工学研究院 教授
奥井 明彦
出光興産株式会社 資源部 技術アドバイザー
柿沼 志津子
量子科学技術研究開発機構 放射線医学研究所 放射線影響研究部 客員研究員
笠井 康子
情報通信研究機構 テラヘルツ研究センター 研究統括
後藤 美香
東京工業大学 環境・社会理工学院 教授
木庭 啓介
京都大学 生態学研究センター 教授
恒川 篤史
鳥取大学 乾燥地研究センター 教授
森口 祐一
国立環境研究所 理事
吉岡 敏明
東北大学 大学院環境科学研究科 教授

過去の創発アドバイザー

蟹江 憲史
慶應義塾大学 大学院政策・メディア研究科 教授(~2024年3月)
髙村 ゆかり
東京大学 未来ビジョン研究センター 教授(~2024年3月)
 ※所属・役職は当時のもの

創発研究者一覧

2022年度採択

有松 唯

(吉田パネル)

鉄の文明:起源と形成のパラダイム転換
鉄の実用化によって人類社会は飛躍的に進歩したと考えられてきましたが、技術の起源や伴う社会変化、背景とされる環境変化には不明点が残されています。そこで、地表探査や非破壊分析の技術を高精度化し、最古の鉄製品の発見と技術復元に挑みます。また、当時の環境変化と人類の行動変化・技術選択の変化をフィールド・プロジェクトで明らかにします。文明のターニングポイントについて、技術、環境、社会のインタラクションを長期スパンで解明することで、人類社会を今に至らしめているメカニズムについて新たなパラダイムを構築します。

宇野 正起

(吉田パネル)

化学反応による岩石破壊が拓く加速度的CO2鉱物固定
二酸化炭素を岩石と反応させて固定する鉱物炭酸塩化は、最も安定的なCO2貯留方法ですが、利用には反応の促進が必要です。一方、岩石は二酸化炭素との反応で体積が膨張するため、目詰まりしたり、破砕したりします。本研究は、「体積膨張により破砕して反応が加速する過程」をフィールド調査、室内実験および数値シミュレーションを通して系統的に解明し、反応性・恒久性に優れた二酸化炭素鉱物固定の学術的な礎を築きます。

岡崎 友輔

(吉田パネル)

湖間比較で拓く高解像度な生態系多様性研究基盤
湖はそれぞれ、祖先的背景を共有しながらも湖独自の進化を遂げた、遺伝的に「似て非なる」微生物生態系を擁しています。本研究では異なる湖の微生物多様性をゲノム解像度で相互比較可能な研究基盤を創出し、その進化的背景に迫ります。これにより、個々の生態系の観察では捉えられなかったゲノム進化の普遍メカニズムを炙り出し、「生物の多様性はいかにして生まれ、維持されているのか?」という問いに挑戦します。

尾﨑 和海

(吉田パネル)

地球化学進化史から汎生命惑星進化論への展開
地球環境の化学状態は生命進化と密接に関連し、なぜ地球が生命の星であるのかといった根源的問題に関わっています。本研究では、地球化学環境を規定している生元素の物質循環過程を包括的に考慮した理論モデルを構築し、地球化学進化史の全容解明に挑戦します。さらに、広汎な惑星進化を議論可能な「汎生命惑星進化論」へと一般化することで、2030年代に計画されている生命惑星探査に貢献することを目指します。

木村 善一郎

(吉田パネル)※研究開始の猶予制度を利用中

環境微生物ゲノム編集で希少微生物を「狙って」釣る
環境中の原核微生物のほとんど(一説には99.98%とも)は未分離であり、従って環境中には大量の未踏バイオリソースが埋蔵されています。この資源活用には狙った菌を釣り上げる技術(=特異性)、その技術があらゆる菌種を対象としうること(=一般性)そして技術が自動化可能なこと(=網羅性)の3点が重要です。本研究では、ゲノム編集を技術基盤に上記3点を満足させる技術体系の確立、さらには未踏資源踏破スキーム確立を目指します。

上妻 馨梨

(吉田パネル)

反射分光による植物生理応答のリアルタイム計測
植物は常に変化する外的環境に応答しながら生きています。本研究では、反射分光を応用して光合成生物のリアルタイムな生理変化を非破壊的に可視化するイメージング技術の開発を目指します。この技術を用いることで、これまで不明であった夜間の光合成活動の生理学的意義や分子メカニズムの解明に取り組みます。さらに、生態・環境の計測技術の発展へ貢献します。

髙田 昌嗣

(吉田パネル)

リグニン高次構造の解明と革新的発光材料の創製
木質バイオマス資源の主要な細胞壁構成成分であるリグニンは、地球上で最も賦存量の多い天然芳香族高分子であるにもかかわらず、その複雑で不均一な化学構造が原因で十分に活用されていません。本研究では、光らなくなる(消光)という発光材料研究の「影」に着目することで、リグニン高次構造の理解を通じた、「リグニン三次元ナノ構造の解明」と「リグニンからの革新的高機能発光材料の創製」という二大課題に挑みます。

田巻 孝敬

(吉田パネル)

石油化学工業を代替するCO2電解技術の創生
持続可能な社会を構築するために、化石資源へ依存した社会から非化石資源を利活用する社会への転換が求められています。本研究では、二酸化炭素を原料として、再生可能エネルギー由来の電力により高選択的に化成品の原料やエネルギー・燃料源を生成する電気化学還元(電解)の反応場設計基盤を構築します。本研究をもとに、将来的には石油化学工業を代替する技術の創出による化石資源依存からの脱却を目指します。

藤吉 奏

(吉田パネル)

大気微生物の雲核形成メカニズムから生存戦略と気象への影響を考える
微生物は、新たな環境に迅速に適応・増殖し、拡散することでヒトの健康・生態系にも大きく影響します。上空に運ばれた微生物種ほど乾燥や紫外線にさらされますが、より遠くに移動できるため、上昇流と雲が種の高度依存性と広がりに強く影響しているはずです。そこで本研究では、「大気微生物の雲核形成メカニズムから生存戦略と気象への影響を考える」ために、現場測定、室内実験、数理モデルで明らかにすることを目指します。

安川 和孝

(吉田パネル)

顕生代海洋における堆積性レアメタル鉱床生成史の解明
本研究では、世界中の深海堆積物の化学分析に基づき、レアアースやコバルトなど産業上重要なレアメタルの海底への沈積速度を明らかにします。さらに、海洋の元素質量収支モデルによる数値計算と実際の堆積物のデータを統合して考察することで、大規模な堆積性レアメタル鉱床がいつ生成し、現在地球上のどこに存在しうるかを理論的に解明します。以上により、低炭素社会の実現に不可欠なレアメタルの画期的な探査指針の構築を目指します。

渡邉 友浩

(吉田パネル)

電子のエネルギーを制御する酵素から理解する微生物エネルギー代謝
微生物のエネルギー代謝を理解することで、人類は豊かになります。私は、様々なエネルギー代謝のミッシングリンクとなる「電子のエネルギーを振り分ける酵素」について、デジタルと実験データを統合したリアルデータベースを構築することでエネルギー代謝の理解を深め、「微生物動態の把握と制御による環境・健康・資源問題改善」、「生命の進化と地球環境の変遷の関係解明」、「環境負荷低減技術の開発」に貢献します。

2021年度採択

大藪 幾美

(吉田パネル)

南極氷床コアの気体分析から100年スケールで読み解く氷期-間氷期の全球気候変動
気候変動メカニズムの解明は人類共通の目標です。本研究では、過去最大級の自然変動である氷期-間氷期サイクルと急激な気候変動との関連解明を目指します。そのために、分析手法を開発・高度化し、南極の氷床コアから、全球スケールの気候変動を反映するCO2やメタン濃度などのデータを超高時間分解能で取得します。過去100万年の南北両半球の環境変動を100年スケールで復元し、複雑系である気候システムの解明に挑みます。

緒方 奨

(吉田パネル)

ミクロ空間から紐解く亀裂岩体のふるまいと長期性能
地下岩体に地熱貯留層(亀裂網)を人工造成し、地熱エネルギーの継続的抽出を狙う貯留層造成型の地熱開発は持続可能な地熱発電の実現に重要です。本研究では、地熱貯留層の造成から状態変化まで、ミクロな亀裂内空間も含め正確に予測する数値解析技術を開発し、持続可能なエネルギー抽出をもたらす貯留層の確実な造成と維持管理を可能にします。これにより、我が国の膨大な地熱資源をフル活用可能な地熱大開発時代到来へ繋げます。

押木 守

(吉田パネル)

環境調和を実現するアンモニア再生・ヒドラジン合成技術の開発
「地球の限界」で指摘されているように地球上の窒素循環を是正することが喫緊の課題であり、現代社会における非効率的かつ超エネルギー多消費型窒素フローの抜本的な解決が必要です。本研究では、微生物から見いだされた反応機構を基盤とし、窒素化合物から(1)アンモニア(NH3)を再生する技術、(2)有価物を合成する革新的技術を開発し、窒素循環におけるグリーンイノベーションを目指します。

甘蔗 寂樹

(吉田パネル)

磁気モーメント変化による排冷熱からの環境発電技術の創生
光や振動、電磁波、熱といった身の回りにあるわずかなエネルギーから電気を得る環境発電技術が注目されています。本研究では、磁性体に熱を加えることにより生じる変化を用いて、社会から排出される常温よりもわずかに温度の低い熱から高効率かつ高出力に発電できる環境発電技術の構築を目指します。この技術を用いることで、未利用エネルギーの有効活用を促進し、社会全体におけるエネルギーのスマート化の実現に貢献します。

木村 里子

(吉田パネル)

水中音響リモートセンシングで駆動するアジア沿岸生態系の生態解明と環境影響評価
水中で発生する音を低周波から高周波まで広帯域に遠隔観測(水中リモートセンシング)することで、小型鯨類スナメリやテッポウエビ等の生物が発する音、船等の人工騒音を抽出・解析するプラットフォーム構築を目指します。国内外のフィールドで長期・広域観測し、スナメリの騒音応答を定量化します。水中生物音響学分野を勃興することでアジア水圏生態系の生態解明と環境影響評価を駆動させ、海洋騒音問題の解決を図ります。

近藤 智恵子

(吉田パネル)

温暖化係数が極めて小さいエネルギー輸送媒体設計
食品加工や生体試料保存、液体燃料輸送など、低温機器の用途と使用温度範囲が拡大していますが、封入されている作動流体が地球温暖化へ大きく影響することが問題となっています。大気漏洩後に分解しやすい物質の採用が検討されていますが、-40℃を下回る低温では候補物質の数が少ないうえ、物性測定も困難です。そこで分子構造から必要な物性値を予測する手法を確立し、将来的には作動流体の分子設計を可能にすることを目指します。

坂本 直哉

(吉田パネル)

クライオ同位体顕微鏡による太陽系水進化の解明
太陽系は、太陽系バルクに始原水が混入してできたと考えられています。本研究では、物質を凍らせたまま同位体の3次元分布を可視化するクライオ同位体顕微鏡により、隕石や宇宙探査機が持ち帰った地球外物質に含まれる水の同位元素組成を決定し、太陽系における水の進化過程を解明することを目的としています。本研究の成果は、宇宙分野だけなく、地球科学や材料科学、生命科学など幅広い分野への応用が期待されます。

佐藤 由也

(吉田パネル)

種間相互作用リプログラミングで生態系の進化と機能を操る
自然界では数千種以上の微生物が混在し、互いに強く関係(相互作用)し合いコミュニティを作っています。微生物同士の関係性はとても強いため、外来の微生物が来たとしても、そこに定着することは困難です。そのため、これまでに見つかってきた多くの有用微生物についても、環境に定着させ機能させることはとても難しいことがわかってきました。本研究では微生物間の相互作用を人為的に弱め、新参者が居座るスペースを作ることで特定の微生物を定着させるなど、恣意的に微生物の生態系を編集し、その機能を変えることに挑みます。

Gilbert Alexis

(吉田パネル)

Isotopomics: towards understanding position-specific isotope signatures at natural abundance
安定同位体比の自然変動は、生物地球化学、法医学、食品認証、宇宙化学など、様々な分野で活用されています。これまで有機分子の安定同位体比測定の感度や精度は改善されてきましたが、その基本原理は1940年代から変わっていません。本研究課題では、新しい測定方法を開発し、代謝同位体分別の決定要因を明らかにすることによって、自然科学における安定同位体の測定と解釈の方法を刷新することを目的とします。

高木 悠花

(吉田パネル)

海洋の光共生が織りなす異生物間ネットワークの解明
海洋のプランクトンは、周囲の環境や他生物と相互作用しながら生態系を支え、物質循環の一端を担っています。特に「光共生(藻類との細胞内共生)」を行う種は、貧栄養海域のキープレーヤーです。本研究では、この光共生が織りなす未知なるネットワークの解明に挑みます。多様な宿主と共生するハブ共生藻の特定や、光共生のマーカー遺伝子の特定などを通じ、光共生ネットワークの構造や強度、その物質循環への寄与を解明します。

橋口 未奈子

(吉田パネル)

有機金属化学に基づく隕石有機物形成と化学進化過程の解明
本研究では、有機金属化学の視点から隕石有機物の形成・化学進化過程の解明を目指します。近年の研究により、隕石中から有機金属化合物が報告されています。これらは、水-鉱物-有機物の相互作用で生じた可能性があり、未だ統一的結論に至っていない隕石有機物の形成・化学進化過程にブレークスルー的な新たな知見をもたらす物質ではないかと考えられます。本研究は、実試料(始原的隕石)の分析、合成/天然試料を用いた模擬実験の2つのアプローチにより進める予定です。

2020年度採択

加藤 岳仁

(吉田パネル)

超相分離ナノ構造制御技術の創出と新概念キャリアマネージメント機構の実証
本研究は電子素子の励起子生成からキャリア動作機構を含む、素過程の解明から得た多くの知見や発想とミクロ・ナノ相分離構造制御技術の飛躍的な拡充により、電子素子の根本的な構造と機構変革による超高機能な塗布型発電体の創製を目指します。突如のライフラインの遮断にも瞬応可能な社会、また、途上国の電力事情にも寄与できる社会インフラの創造等、多くの産業に関わる破壊的イノベーションに繋がるシーズを創出します。

熊谷 将吾

(吉田パネル)

共熱分解シナジー効果制御による有機炭素資源利用高度化
「共熱分解シナジー効果制御」と呼ぶ新概念の熱分解法を創出します。現状、廃プラスチック、未利用バイオマス、石油等の有機炭素資源は、別々の産業・プロセスで処理されています。本手法が確立すれば、これら有機炭素資源を「まとめて」化学原料に転換できるだけでなく、回収化学原料の高付加価値化および高収率化が実現します。有機炭素資源利用の高度化および関連産業の構造までも大きく変えるイノベーションが期待されます。

玄 大雄

(吉田パネル)

エアロゾルと気候変動を繋ぐその場測定法の開発
PM2.5に代表されるエアロゾルは大気中に浮遊する微粒子であり、気候変動を予測する上で最も大きな不確実性をもたらす要因の一つです。本研究では、エアロゾルの気候影響を解明する「鍵」として、エアロゾルのバルク組成ではなく表面組成に着目し、「表面組成の選択的検出」と「気候影響計測」を可能にするその場測定法の開発に挑戦します。本研究成果を基に、「エアロゾル-環境-ヒト」を繋ぐ新たな研究分野の開拓を目指します。

笘居 高明

(吉田パネル)

水熱電解法による炭素・熱循環の新スキーム
本研究では、高温高圧水の電気化学を新たな学術分野として開拓することで、従来の新電極材料開発による効率改善のパラダイムから脱却し、温度・圧力操作による電気化学的CO2還元プロセスの高効率化を実現します。この学理を礎に、工場の未利用低温廃熱を活用し、再生可能エネルギー(太陽電池電力)で排出CO2を高効率に還元・再資源化する、新たな炭素・熱循環を生み出し、炭素完全循環社会への変革に貢献します。

藤田 実季子

(吉田パネル)

気候変動に耐え得る新たな大気観測網の構築
温暖化に伴う降水活動の変化を正確に把握するには、高頻度に観測された大気の鉛直構造のデータが必要です。しかし現状では降水発生前後の気温や水蒸気の鉛直分布を連続的に観測する手段がありません。本研究では、大気構造の高頻度観測を目的とした気候変動に耐え得る新たな観測網の構築に挑戦します。衛星測位システム衛星(GNSS)の受信データから大気の鉛直構造や安定度の推定手法を開発しリアルタイムでの監視を目指します。

道端 拓朗

(吉田パネル)

多圏間の相互作用を紐解く新しい地球温暖化科学の創設
信頼性の高い気候予測を実現するためには、数値気候モデルが特に苦手としている雲・降水過程の理解が必要不可欠です。本課題では、私が開発した世界最高水準のモデリング手法を搭載した気候モデルを用いることで、大気圏・海洋圏・雪氷圏にまたがる相互作用の理解深化を目指します。雲・降水に起因する気候フィードバックを素過程レベルで解明することで、多階層に絡み合った不確実性を解きほぐす研究成果が期待されます。

椋平 祐輔

(吉田パネル)

圧力・温度自動応答スマート流体による資源開発革命
地熱・シェールガス等の非在来型資源・CO2地下貯留等の地下開発は、持続可能な社会の実現に重要です。これらの資源は流体で、地層中の流路であるき裂内を流れます。この流れを制御できれば、地層からの更なる資源生産が可能になり、新たな流体資源開発革命に繋がります。本研究では、地下の圧力や温度に応答して流体自体がき裂を開閉するような機能を持つスマート流体を用いて、資源流体の流れをコントロールすることを目指します。

山田 洋輔

(吉田パネル)

海洋細菌の表面性状と炭素源獲得機構の解明
気候変動に対する海洋の応答を予測するための微生物プロセスや物質の輸送・変換効率は未だ不明な点が多くあります。本研究では私の先行研究で明らかにされた、海洋細菌の表面性状とナノサイズ粒子付着との関係をより詳細に把握し、細菌の包括的な炭素源獲得機構の解明を目指します。本研究の達成により、海洋炭素循環や物質の時空間変動の理解が進み、将来の気候変動に伴う海洋の応答予測の高精度化につながるものと考えます。

Researchmap 本サイトの研究者情報はResearchmap登録情報に基づき更新されます。