研究開発の俯瞰報告書
- 材料・デバイス
2019年3月
CRDS-FY2018-FR-03
ナノテクノロジー・材料分野(2019年)
エグゼクティブサマリー
ナノテクノロジー・材料分野は、わが国において長年の技術蓄積に基づく強みを有する技術分野であり、原子分子レベルの微小構造の設計・制御、そこで生ずる諸現象の観測・理解を通じて、魅力ある機能や材料の創出を目指す技術分野である。精密機械加工や積層造形などの製造加工技術、高分解能顕微鏡などサブオングストロームの分解能におよぶ計測、第一原理電子状態計算による物質構造と機能の予測、シミュレーションやモデリングによる解析技術などを柱として、環境・エネルギー分野、ライフ・ヘルスケア分野、情報通信(ICT)・エレクトロニクス分野などの多様な分野の先端を拓く、異分野融合の技術分野として特徴付けられる。
米欧中を中心として、ここ数年で、IoT/AI時代を支配するAI・半導体・量子技術などの技術覇権争いが顕在化しているなか、それらを支えるナノテクノロジー・材料分野に対する社会的期待は益々高まりつつある。そのため本報告書では、前作2017年版の「IoT/AI時代を牽引するナノテクノロジー・材料」という立場を踏襲しつつ、最新情報や技術動向をアップデートし、SDGsに代表される持続可能社会実現に向けてナノテクノロジー・材料技術がどう貢献できるのかの視点も含めて記述した。将来社会を見据えたときに必要となるナノテクノロジー・材料分野の研究開発の方向性を示すとともに、技術進歩と実用化に伴って生み出される新規物質や新製品の健康・環境への影響、倫理面の取扱い、リスクの評価・管理、さらに標準化といった国際的な課題についても十分に記述した。これらの検討過程において総勢170名を超える産学官の専門家の協力によって、情報・意見を収集し、ワークショップ等での議論を重ねた上で、CRDSの視点から見解をまとめたものである。
目次
研究開発の俯瞰報告書 ナノテクノロジー・材料分野(2019年)
- 研究開発の俯瞰報告書 概要 ナノテクノロジー・材料分野(2019年) [PDF:2.5MB]
- エグゼクティブサマリー [PDF:1.1MB]
- 目次 [PDF:0.3MB]
- はじめに [PDF:0.7MB]
- 1.研究対象分野の全体像 [PDF:6.3MB]
- 1.1 俯瞰の範囲と構造
1.2 分野の研究開発を取り巻く現状(世界と日本)
1.3 今後の展望・方向性
- 1.1 俯瞰の範囲と構造
- 2.俯瞰区分と研究開発領域 [PDF:2.3MB]
- 2.1 環境・エネルギー応用 [PDF:1.1MB]
- 太陽電池、蓄電デバイス、パワー半導体、ファイン触媒、分離技術、複合材料、極限環境材料・計測技術
- 2.2 ライフ・ヘルスケア応用 [PDF:1.0MB]
- バイオ材料、ナノDDS・ナノセラノスティクス、バイオ計測・診断デバイス、バイオイメージング
- 2.3 ICT・エレクトロニクス応用 [PDF:1.1MB]
- 超低消費電力(ナノエレクトロニクスデバイス)、発光・表示デバイス、フォトニクス、スピントロニクス、MEMS・センシングデバイス、三次元ヘテロ集積、ロボット基盤技術
- 2.4 物質と機能の設計・制御 [PDF:1.1MB]
- 空間空隙設計制御、分子技術、元素戦略・希少元素代替技術、データ駆動型物質・材料開発(マテリアルズ・インフォマティクス)、フォノンエンジニアリング、量子技術、二次元機能性原子薄膜、生物機能インスパイアード材料・システム
- 2.5 共通基盤科学技術 [PDF:1.0MB]
- 微細加工プロセス、積層造形・レーザー加工、接着技術、ナノ・オペランド計測技術、物質・材料シミュレーション
- 2.6 共通支援策 [PDF:0.9MB]
- ナノテクノロジーのELSI/EHS、国際標準
- 2.1 環境・エネルギー応用 [PDF:1.1MB]
- 付録 [PDF:0.8MB]
- (付録1)検討の経緯
(付録2)執筆協力者一覧
(付録3)研究開発の俯瞰報告書(2019年)全分野で対象としている研究開発領域一覧 - 謝辞 [PDF:0.7MB]