俯瞰ワークショップ報告書
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2014年度システム科学技術分野

エグゼクティブサマリー

独立行政法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)では 2013 年3 月に「研究開発の俯瞰報告書」(以下、俯瞰報告書)を発行した。俯瞰報告書は CRDSが政策立案コミュニティおよび研究開発コミュニティとの継続的な対話を通じて把握している研究開発の大きな流れを、研究開発戦略立案の基礎資料とすることを目的として、CRDS 独自の視点でまとめたものである。
CRDS システム科学ユニットでは、システム科学技術を「望ましいシステムを構築するための科学的な基盤と、それを達成するための技術的な手法の総体」と定義して、この分野の俯瞰活動を行ってきている。最初の俯瞰報告書となった 2013 年版では、システム科学技術分野の下に「意思決定とリスクマネジメント」、「モデリング」、「制御」、「最適化」、「ネットワーク論」、「システム構築方法論」の 6 つの俯瞰区分、さらに、それぞれの区分の下に、より細分化したさまざまな研究開発領域を設定して、各研究開発領域の動向を国際比較も含めて調査し、とりまとめた。
CRDS では 2 年ごとに俯瞰報告書の大幅な改訂を行うことにしており、現在、2015 年版の俯瞰報告書発刊に向けた活動を進めているところである。システム科学技術分野の俯瞰区分としては、2013 年版でもとりあげた「モデリング」、「制御」、「最適化」、「ネットワーク論」、「システム構築方法論」の他に、「複雑システム」、「サービスシステム」の 2 つを新たに追加している。この俯瞰活動の一環として、システム科学ユニットは 2014 年 10 月 24 日(金)にシステム科学技術分野の俯瞰ワークショップを開催した。そこでは、関連する分野の有識者が一堂に会し、上記の各区分の俯瞰活動などについての現状報告と、それらに対する議論が活発に行われた。本報告書はその時の内容を要約したものである。