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JST-CRDS政策セミナー講演録 Mood Matters, Complexity Counts and Resilience Rocks: What to Do When Probability Theory Doesn't Work Anymore, 7 Shocks and Finland: How to Succeed in the Environment Full of Surprises

エグゼクティブサマリー

 科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)では、本日はオーストリアの国際応用システム分析研究所(IIASA)からジョン・キャスティ教授とリーナ・イルモラ博士を講師として「Mood Matters, Complexity Counts and Resilience Rocks: What to Do When Probability Theory Doesn't Work Anymore, 7 Shocks and Finland: How to Succeed in the Environment Full of Surprises」と題したセミナーを開催した。
 ジョン・キャスティ教授は科学分野のよく知られた数冊の書籍の著者として有名であり、これらの著書はすべて複雑性の問題と科学知識の性質に関する書籍である。南カリフォルニア大学で数学の博士号を取得した後、ランド研究所に勤務。その後アリゾナ大学、ニューヨーク大学、プリンストン大学で教鞭を取った後、IIASA 発足に貢献し、サンタフェ研究所の外部研究員も務めている。現在は、想定を超えた人為的事象を研究テーマにした、研究とコンサルティングのための新しい組織である、X-Center の設立に取り組んでいる。
 リーナ・イルモラ博士は20 年余念にわたり、管理と合併プロセスとコミュニケーションを担当する経営コンサルタントを務めた。起業家としても成功され、フィンランドのソフトウェア会社のパートナーであり、ニッチマーケットのリーダーである会社の経営の経験もある。ヘルシンキ工科大学で博士号を修得し、キャスティ教授からIIASA のXevents(Extreme Events;極端な事象)研究プロジェクトの管理者に任命され、ウィーンにあるX-Center の理事長とフィンランド未来協会の理事も勤めている。
 本セミナーでは、キャスティ教授から「ムードの大切さ、複雑さの重要性、回復力の有益性」をテーマに45分間の講演、イルモラ博士から「7 つのショックとフィンランド-思いがけない事象に満ちた環境でいかに成功するか」をテーマに45分間の講演を行い、その後、それぞれのプレゼンテーションに対する討議を行った。