俯瞰ワークショップ報告書
- バイオ・ライフ・ヘルスケア
2013年3月
CRDS-FY2012-WR-18
ヒトの理解につながる生物科学分科会
エグゼクティブサマリー
科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)は、国の科学技術イノベーション政策に関する提言書の作成にあたり、対象とする研究分野の国内外の研究動向や研究開発の注目動向などの網羅的な調査(俯瞰調査)を行っている。平成 24 年度に JST-CRDSが実施した、ライフサイエンス・臨床医学分野に関する俯瞰調査は、「医療・福祉」、「ヒトと社会」、「食料生産」、「資源・エネルギー生産」、「環境科学・技術」に加え、ライフサイエンス基礎研究を中心とした「ヒトの理解につながる生物科学」を対象とした。「ヒトの理解につながる生物科学分野」は基礎研究を基盤としており、新しい知識の源泉となる研究分野である。この領域から生まれた研究シードや技術シードがライフサイエンス・臨床医学分野を発展させてきたし、これからもこの役割は変わらないであろう。この分野の調査にあたっては、大きくは 7 つの研究領域(ゲノム科学、構造生物学、分子・細胞生物学、ケミカルバイオロジー、脳・神経科学、発生・再生科学、数理・物理・情報生物学)に分け、各領域の第一線で活躍する 9 名の研究者に俯瞰委員に就任いただき、綿密な俯瞰調査を実施していただいた。その結果は、刊行予定の「研究開発の俯瞰報告書-ライフサイエンス・臨床医学分野(2013 年)」に掲載される。さらに、JST-CRDS ライスサイエンス・臨床医学ユニットでは、俯瞰調査結果を元にして重要研究領域の抽出作業を進めてきた。その作業の中核となるワークショップ形式の分科会を 2012 年 8 月 22 日に実施し、そこでの議論と抽出した重要研究領域について、本書で報告する。