海外調査報告書
- 海外動向
2011年6月
CRDS-FY2011-OR-02
科学技術・イノベーション政策動向報告~ロシア~
エグゼクティブサマリー
研究開発戦略センター海外動向ユニットでは、我が国の科学技術・研究開発・イノベーション戦略を検討する上で重要と思われる、諸外国の動向について調査・分析し、その結果を研究開発戦略センター内外に「海外科学技術・イノベーション動向報告」として配信している。調査内容は、最新の科学技術・イノベーション政策動向・戦略・予算、研究開発助成機関のプログラム・予算、研究機関や大学の研究プログラム・研究動向などを主とした、科学技術・イノベーションにかかわる動向全般となっている。
本報告書ではロシアの科学技術・イノベーション政策について取りまとめた。
旧ソビエト連邦崩壊後の約10年間に亘る経済低迷により、ロシアの科学技術は大きな打撃を受けたが、近年の世界的な資源高騰ブームを受け、経済復興と足並みをそろえて科学技術への国家投資は増加している。ロシア科学アカデミーが中心となってソビエト時代から蓄積してきた「科学」の高いポテンシャルを、如何に最先端技術という形での成果につなげていくかがロシアの科学技術の課題である。また、その際、国家セクターの影響が大きく、民間企業による研究開発投資が不活発であることが問題となっている。