海外調査報告書
- バイオ・ライフ・ヘルスケア
- 海外動向
2012年3月
CRDS-FY2011-CR-04
G-TeC報告書「システムバイオロジーをめぐる国際動向と今後の研究開発」
エグゼクティブサマリー
本報告書は、科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)が、文部科学省からの依頼によって実施した「システムバイオロジー(システム生物学)」に関する国際科学技術力比較調査(Global Technology Comparison、G-TeC)の調査結果をまとめたものである。
システムバイオロジーは、文部科学省科学技術・学術審議会ライフサイエンス委員会が、わが国の科学技術政策の柱のひとつである「ライフイノベーション」に実効性をもたらす研究基盤の一つとして推進の重要性を指摘した「生命動態システム科学」と関連の深い学問分野である。同委員会では、平成22年12月に「生命動態システム科学」戦略作業部会を設置し、平成23年7月「生命動態システム科学」に関する今後の研究開発方向性や支援のあり方についての提言報告をまとめた。また、理化学研究所に生命システム研究センター(Center for Quantitative Biology)が設置され、JST戦略創造研究推進事業にも、関連研究領域が設置された。このような政策的背景を踏まえ、本調査は以下の二つの目的において実施された。
(1)海外における「システムバイオロジー」の定義、ならびに包含される研究開発領域の範囲、産業応用を含めた将来展望に関する、意見とエビデンスにもとづく、「生命動態システム科学」との関係性の整理
(2)「生命動態システム科学を担う人材育成のあり方」の検討材料となる、海外におけるシステムバイオロジー研究人材の育成、教育に関する事例の分析
国際比較分析調査(各国の論文情報ならびに資金配分機関、省庁等の公開情報等)、ならびに海外訪問調査にもとづき、以下のように結果をまとめた。