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システム科学推進委員会記録第3回 数理科学の発展とシステム科学 

エグゼクティブサマリー

 現在の日本が抱える様々な問題を解決するには、細分化された科学分野の中で研究領域・課題を見出していくだけでは不十分であり、科学分野全体を俯瞰した上で、異なる分野を統合して問題解決に適用していくことが求められている。そのためには、人間・ 社会・人工物をシステムの視点から探求し、俯瞰的統合的な手法で課題を解決するため の科学-システム科学が不可欠である。
 システム科学ユニットは、このような問題意識の下に、システム科学の推進とシステ ム科学による効果的な分野の統合化をはかっていくこと目指し、2009 年 10 月に CRDS に新設された。
 「システム科学技術推進委員会」は、システム科学ユニットの活動の一環として開催 するもので、有識者による議論を通じて下記を実施する。
 (1) 日本におけるシステム思考(システム科学)の弱さや、システム思考が弱いため に生じている様々な問題の明確化
 (2) 問題を解決するための共通する理論や方法論の体系化、及び現代科学技術におけ るシステム科学の位置づけの明確化
 また、これらの結果を受けて、個別分野とシステム科学の協働のあり方や、システム 科学の推進方策に関する政策提言の作成を目指す。
 本報告書は、システム科学の根幹にある数理科学/数理的思考の重要性及びこれまで の数学/数理科学振興策の問題点を明らかにすることを目的に、「社会と数理科学」というテーマの下に開催された、第3回委員会の内容を取りまとめたものである。