[フィールド植物制御] フィールドにおける植物の生命現象の制御に向けた次世代基盤技術の創出

※ 所属・役職は、活動終了時点のものです。

戦略目標

「気候変動時代の食料安定確保を実現する環境適応型植物設計システムの構築」

研究総括


岡田 清孝(龍谷大学 龍谷エクステンションセンター(REC) 顧問)

概要

 本研究領域では、フィールドにおける環境変化に適応し、安定的に生育する植物を分子レベルから設計するための次世代基盤技術の創出に関する研究を推進します。具体的には、植物の遺伝子(群)の挙動と表現型との関係性を時間的・空間的に定量的に解析し、環境に適応する植物の生理システムの包括的な理解を目指します。また、環境応答機構のモデルの構築やバイオマーカーなどの同定を行い、新しい植物生産の基盤技術を構築します。さらに、環境応答に関係する複雑な遺伝子(群)・遺伝子型の人工設計のための新たな遺伝的改良技術を開発し、多様な植物への応用展開を目指します。
  研究領域の推進では、植物の環境応答機構の定量解析の観点から、植物の単一遺伝子の応答機構ではなく、多因子およびQTLによる複雑な応答機構の解明に主眼を置きます。また、各種大規模データの解析やモデル化、およびその実証の観点から、植物科学のみならず情報科学、工学などの多様な分野の個人研究者の参画を促します。さらに、本研究領域は戦略目標の達成に向けた成果創出を最大化すべく、CREST研究領域「環境変動に対する植物の頑健性の解明と応用に向けた基盤技術の創出」やさきがけ研究領域「情報科学との協働による革新的な農産物栽培手法を実現するための技術基盤の創出」とも連携した運営を行っていきます。

 

 本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「気候変動時代の食料安定確保を実現する環境適応型植物設計システムの構築」のもとに、平成27年度に発足しました(リンク先は国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP)となります)。

領域アドバイザー

磯部 祥子 (公財)かずさDNA研究所 先端研究開発部 室長
内田 誠一 九州大学 大学院 システム情報科学研究院 教授
角谷 徹仁 東京大学 大学院 理学系研究科/情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 教授
工藤 洋 京都大学 生態学研究センター 教授
白須 賢 理化学研究所 環境資源科学研究センター グループディレクター
土岐 精一 農業・食品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門 ユニット長
鳥居 啓子 テキサス大学オースティン校 教授/ハワードヒューズ医学研究所 インベスティゲーター
福岡 浩之 タキイ種苗(株) 研究農場 副農場長
福田 裕穂 東京大学 理事・副学長
矢野 健太郎 明治大学 農学部 教授
矢野 昌裕 農業・食品産業技術総合研究機構 本部 総括調整役

※所属・役職は2021年3月31日時点のものです。

研究者

採択
年度
氏名 所属 課題名
その他情報




27

赤木 剛士 京都大学 大学院
農学研究科
助教
カキ属をモデルとした環境応答性の性表現多様化機構の解明
市橋 泰範 理化学研究所
バイオリソース研究センター
チームリーダー
植物-マイクロバイオータ超個体の生命活動ネットワーク解明
犬飼 義明 名古屋大学
農学国際教育研究センター
教授
土壌水分変動適応型エピジェネティック情報を捉えたイネの分子デザイン
大西 孝幸 宇都宮大学
農学部
准教授
核ゲノム-オルガネラゲノムの協調的改変による植物のエネルギー代謝系の至適化
岡本 昌憲 宇都宮大学
バイオサイエンス教育研究センター
助教
化学遺伝学的手法を利用した乾燥ストレス適応型作物設計
菅野 茂夫 立命館大学
立命館グローバル・イノベーション研究機構
助教
組み換え遺伝子を利用しない新奇植物ゲノム編集法の開発
田野井 慶太朗 東京大学 大学院
農学生命科学研究科
教授
植物体内物質動態に関する表現型の定量評価基盤技術の構築
寺田 愛花
(H29年度末に研究中止)
科学技術振興機構
さきがけ研究者
生態トランスクリプトームから組合せの働きを見出す多重検定法の開発
萩原 伸也 理化学研究所
環境資源科学研究センター
チームリーダー
植物ホルモン受容の可視化技術
水多 陽子 科学技術振興機構
さきがけ研究者
花粉管をベクターとした遺伝子改変技術の開発
山口 暢俊 奈良先端科学技術大学院大学
先端科学技術研究科
助教
光環境によって獲得された形質が遺伝する分子基盤の解明と実用植物への応用
吉田 健太郎 神戸大学 大学院
農学研究科
准教授
気候変動と病原菌の進化に頑強な作物設計システムの構築




28

泉 正範 理化学研究所
環境資源科学研究センター
研究員
光合成老化の環境適合を可能にする分子デザインの創出
井上 晴彦 農業・食品産業技術総合研究機構
生物機能利用研究部門
上級研究員
土壌細菌による鉄欠乏植物を救出するメカニズムの分子基盤解明
神谷 岳洋 東京大学 大学院
農学生命科学研究科
准教授
フィールドでの非破壊元素動態モニタリング技術の確立と時空間動態解明
高岡 洋輔 東北大学 大学院
理学研究科
講師
植物ホルモン活性のあいまい制御による環境応答バイオマーカー群の機能解明
田中 佑 京都大学 大学院
農学研究科
助教
非定常光環境におけるイネ光合成の遺伝的制御の包括的解明
東樹 宏和 京都大学
生態学研究センター
准教授
頑健な植物共生システムの設計に向けた「コア共生微生物」探索技術の開発
晝間 敬 奈良先端科学技術大学院大学
先端科学技術研究科
助教
共生微生物群の機能解析とその活用による植物生長促進技術の開発
藤井 壮太 東京大学 大学院
農学生命科学研究科
助教
遺伝育種の拡張に向けた種間隔離メカニズムの解明
山本 英司 かずさDNA研究所
先端研究開発部
研究員
遺伝子情報に基づく表現型予測モデルの構築とコンピューターシミュレーション育種への応用
横井 彩子 農業・食品産業技術総合研究機構
生物機能利用研究部門
上級研究員
ジーンターゲッティングを向上させるエフェクターのデリバリーのためのpiggyBacシャトルベクターの開発




29

稲垣 宗一 東京大学 大学院
理学系研究科
准教授
植物免疫のエピジェネティック制御機構の解明とその人為的制御
岡本 暁 新潟大学
自然科学系(農学部)
助教
道管液のペプチドミクス・プロテオミクスを用いた地下部-地上部間の相互作用の探索とそのメカニズムの解明
小宮 怜奈 沖縄科学技術大学院大学
サイエンス・テクノロジー グループ
サイエンステクノロジーアソシエート
日長環境応答性を利用した生殖RNAによる基盤育種の構築
佐藤 安弘 科学技術振興機構
さきがけ研究者
多検体オミクスによる混植系の構築と虫害制御
新屋 良治 明治大学
農学部
専任講師
寄生線虫性転換を誘導する環境/植物シグナルの解明
峯 彰 京都大学 大学院
農学研究科
准教授
植物-病原体-環境ネットワークの解明による気候変動対応型病害抵抗性の分子設計
矢野 亮一 農業・食品産業技術総合研究機構高度解析センター
上級研究員/筑波大学生命環境系
助教
ハウス栽培環境におけるウリ科果実の糖度変動に関連するシンク・ソース分子ネットワークの解明
山内 卓樹 名古屋大学
生物機能開発利用研究センター
准教授
気候変動への適応を支える根の形質可塑性の分子基盤の解明
山田 晃嗣 徳島大学 大学院
社会産業理工学研究部
助教
糖吸収競合を介して形成される植物-病原体間相互作用の分子基盤の解明
米山 香織 愛媛大学 大学院
農学研究科
特任講師
ストリゴラクトン生産・分泌制御を介したアーバスキュラー菌根菌利用技術の確立

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