調査報告書
  • 横断・融合

計測技術に関する研究開発動向

エグゼクティブサマリー

 JST研究開発戦略センター(CRDS)では、分野別ユニットを横断する形で「計測技術に関する横断グループ」を組織し、科学のフロンティアを拓く計測技術の研究開発動向の調査を行ってきた。
 2010年度には、「計測・分析技術に関する諸外国の研究開発動向」(CRDS-2010-RR01)を調査し報告したほか、「科学の未解決問題に対する計測ニーズの俯瞰調査」(CRDS-2010-RR05)を実施し、ニーズ側から見た計測の現状の把握に努めた。この結果、各分野において、空間および時間スケールの異なる広範な計測ニーズがあることが明らかになり、このニーズをメジャーラント(計測可能な量)に落とし込み、計測技術シーズとの邂逅を行うべきであるという共通理解が得られた。
 ニーズとシーズ邂逅はあまりにも広範である。2011年度は、その1つの試みとしてJST戦略的創造事業の要請を受けた、海洋生物多様性の把握に関する計測技術について調査活動を行った。その結果は、調査報告書「海洋生物多様性の把握に関する科学的ニーズと先端計測技術シーズの邂逅」(CRDS-2011-RR06)として公表した。
 2012年度は、今後行うべき邂逅にそなえ、各分野における計測技術シーズの研究開発動向を基礎データとして把握する作業に取り組んだ。このため、各分野別ユニットが2011-2012年度にかけて作成した、4つの分野の研究開発の俯瞰報告書の中から、特に注目すべき計測技術の研究開発動向に関する部分を抽出し、5つの計測技術領域に区分して、章ごとに取りまとめることによって全体像をつかむという作業を行った。