国際比較調査
- 情報・システム
- 海外動向
2005年6月
CRDS-FY2005-GR-01
G -TeC 報告書 超低消費電力システム 国際技術力比較調査(米国)
エグゼクティブサマリー
研究開発戦略センターでは今後の重要技術分野の一つとして「超低消費電力システム技術Ultra Low Power system technology(ULP)」に着目し,具体的な挑戦課題と研究推進方法などを明確化するためのワークショップを2004年10月に開催した。その結果,以下の提言がなされた。すなわち,高度ネットワーク社会の情報インフラが,その機能,環境,ユーザーに応じて,要求されるサービス品質の提供に必要かつ十分なだけのエネルギーあるいは電力消費量を自律的,適応的に維持するような情報システム管理技術の確立を目指すべきである。そのために,情報システムのあらゆる階層で総合的なエネルギー/電力消費管理を行い,10年後に最終的なサービスレベルで現行レベルの1000倍のエネルギー/電力削減(同じ情報処理を行うのに必要なエネルギーが1/1000)の達成を目標とした研究開発を行うべきである,との提言である。
これらの議論を補完し,今後の研究戦略立案の参考に資する情報の収集を目的として,2005年3〜4月に専門家による調査チームを組織し,米国において「超低消費電力化」の研究プロジェクトを推進している代表的な研究機関とファンディング機関を訪問した。