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2021年11月3日(水・祝)7日(日)

《プレアゴラ》10月10日(日)11日(月)

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No.06-B1011月6日(土)10:00~12:00

折り紙の手法を使ってユニバーサル・ジョイントを作る

a method to make universal joint mechanism by ORIGAMI (folding paper)

慶應技術士会 The Institution of Professional Engineers, Keio University

企画概要

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動力伝達機構の一つであるユニバーサル・ジョイント(自在接手)と同じ機能を折り紙で実現する工作を、テレビの料理番組のようなやり方で紹介することにより、身近に使われている機械技術でありながら一般人が気に留めていない仕組みの一例を認識してもらうとともに、折り紙でも作れるという発想の転換の面白さを来場者に体験してもらう。工作実演を通じて来場者とものづくりについて対話し、特に幼少年期にものづくりの面白さを体験する機会の重要性とその機会のあり方、機会の提供の仕方、工学系への女性の進出向上等を来場者と共に考え、我々の今後の行動に役立てる。また、本日の来場者の生活の中でも生かしてもらう。

http://keiope.org

登壇者プロフィール

   

 

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西岡 朝明 NISHIOKA Asaaki

技術士/化学部門:セラミックス・無機化学製品。1977年応用化学卒・1979年工学修士。デンカ㈱に40年間勤め技術改善,安全管理等を行い製造現場の方々と対話をして様々な経験をしました。良い技術は人が作りますが、頑張っている人を応援したりして仕事のやりがい、人材育成を考えて行く事も大事だと思います。工作の楽しさの体験を通して、役に立つもの作りに貢献する好奇心について皆様と話しをしたいと思います。

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関矢 英士 SEKIYA Hideshi

技術士/機械部門:原動機(現動力エネルギー)。1966年機械卒・1968年工学修士。東芝勤務時代は主として自然エネルギーの利用技術の開発業務に従事。東芝プラントシステム勤務時代は主としてエネルギー使用量の削減技術の普及業務に従事。日本科学未来館の科学ボランティア1期生。サイエンスアゴラには慶應技術士会の一員として2013年から5回出展。現在のライフワークは子供たちに科学への関心を持たせること。

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津布久 道子 ツブク ミチコ

技術士/環境部門:環境保全。92年応用化科卒、94工学修士。ボンド大学経営学修士。大手食品会社研究所研究員を経て、神奈川県で環境行政に20年従事し、環境汚染対策や環境法令の制定・施行を担当していました。現在は沖縄化学技術大学院大学で化学安全管理官として活動しています。ライフワークはリスクコミュニケーションで、化学物質の持続可能な利用によって誰もがベネフットを享受できる社会の実現を目指しています。

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蔭山 照文 KAGEYAMA TERUFUMI

技術士/機械、総合技術監理部門:原動機。1975年機械工学科卒。大手重機メーカでディゼルエンジン、ガスタービン、ガスエンジンの開発、それらを原動機とした発電システム、舶用推進システムの設計に従事。あるべき技術の目標として、コジェネレーション、液体バイオ燃料を使用した発電システム、ハイブリッド舶用推進システム等の納入を通して高効率動力システムによるエネルギー資源の有効活用の実現を目指しています。

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須田 裕之 SUDA Hiroyuki

技術士/電気電子部門:情報通信分野。1976年計測工学科卒・1978年工学修士、1992年工学博士。 日本電信電話株式会社研究所、茨城県IT推進室長を経て、筑波技術大学教授。退官後、名誉教授。これまで、光ファイバ製造技術、光アクセス系、高度道路交通システム(ITS)の研究開発、また茨城県における地域情報化政策に携わる。現在、ICTを活用した障害者支援技術、共生社会実現に向けた活動を進めている。

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後藤 通 GOTO TORU

技術士/機械部門:交通・物流機械及び建設機械。1982年機械卒、1984年工学修士。大手重工業で約25年間、エンジンで走行する大型車両や、その関連機器などの設計に従事。世の中で利用されている各種車両には、今回の工作でとりあげるような、さまざまな機械要素が利用されています。自動車や電車のような身近にある機械には、多くのアイデアや工夫が盛り込まれていることを知っていただける機会になればと思っています。

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武田 秀雄 Takeda Hideo

技術士/電気・電子部門:発送配変電。1977年計測工学科、1979年工学修士、2011年博士(工学)九州大学。大手電機メーカで、周波数変換、直流送電等の電力用パワーエレクトロニクス関連技術の開発、設計、システムまとめを担当。その後、地方の私立大学教授として学生を教育。現在は技術士事務所で独立。エネルギー問題の解決に向けたパワエレの仕事の継続と若い人の為になることに取組みたいとの想いがあります。

プログラム

10:00

1.出展組織と登壇者の紹介

 

2.ユニバーサル・ジョイントの原理・構造・用途・身近な適用事例等の説明

 

3.折り紙で作るユニバーサル・ジョイントの作り方説明

 

4.以上に関わる質疑応答

 

5.来場者との対話(子どもの理科離れ、工学系への女性の進出向上など)

出展レポート

企画概要の補足

未来社会に甚大な影響を与える可能性が大きい、「子どもの理科離れ」をどのように防ぐか、また「工学系に多くの女性を進出させる」にはどうしたら良いのか、という観点に立ち、 様々なバックグラウンドの方々との話し合いの中から、方向性を見出したいとの想いがある。

セッションで話し合った未来像

「工学系への女性の進出向上」という切り口で、望ましい未来の社会について議論した。
話し合いは、「女性の進出」だけに止まらず、技術+文化、技術+環境、そしてその方向に社会が進んでいくための方策は何か、というところまで発展した。

セッションでの意見、論点

  • 女性が理系を選ぶ際、他人の評価(女の子というものは・・・)に左右されがちである。
  • 女性が理系でキャリアを作るのは難しい状況がある。仕事と家庭(+子育て)との両立は厳しい。ライフデザインを描けない。 これは単に家庭の仕事に男性が参加するだけでは不十分で、地域全体での助け合いも必要ではなかろうか。 現在は、人の(親切心からの)助けではなく、お金を介したサービスになっている。
     家庭に参加するのは、義務だけではなく、権利でもあることを認識すべきである。
  • 新技術開発だけではなく、技術+文化、技術+環境という、社会を構成している要素のバリアフリー化が必要ではないか。
  • 個別の製品開発だけではなく、保守、廃棄までのライフサイクルを含めた包括的な製品開発に移行していかないと環境に優しくなれないだろう。
  • ライフサイクルを含めた製品作りに企業が目を向けるためには、そのような製品を世に出すと「得をする」仕組みが必要ではないか。
  • 環境問題については、経営の基盤には組み込まれていない。これも、組込むと「得をする」という仕組みが現在は無いのが問題ではないか。政策的な対策が必要であろう。
  • 「得をする仕組み」は、理系への女性の進出向上にも必要であろう。女性が理系でキャリアを積み上げていくとこのようなメリットがある、という意識はインセンティブ作りになる。
  • 「得をする仕組み」作りには、法律制定が必要であろうが、そのためには、その方向への世論のうねりが大切である。
  • 日本のマイクロプラスティック対応も欧米より遅れている。いつでも後追いである。何故なのであろうか。

セッションで出たキーワード

仕事と家庭の両立、理系としてのキャリア、過程に参加する「権利」、ライフデザイン、社会のバリアフリー化、製品のライフサイクル、環境と経営、得をする仕組み、インセンティブ、法律制定、環境対策、マイクロプラスティック、 後追い

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