SCIENCE AGORA

2021年11月3日(水・祝)7日(日)

《プレアゴラ》10月10日(日)11日(月)

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03-C1311月3日(水)13:00~

ゲノム編集トマトから考える食の未来

Let's think about our foods in future, based on Genome edited tomato

くらしとバイオプラザ21 Life & Bio plaza 21

企画概要

人類は様々な育種方法により食料の生産性や品質を向上させてきました。今年はゲノム編集によるGABA高蓄積トマトのオンライン販売が始まりました。ゲノム編集技術は、食卓のすぐそば!です。今春からモニターによる栽培が始まったゲノム編集トマトを例に、これからの食、消費者が納得して選ぶ食のあり方を考えましょう。

The mankind has improved to produce much more safe foods from ancient era. This spring, on-line sale of genome edited tomato was started. We are going to meet such new foods on our table in near future. Let's think about our foods in the future, based on genome edited tomato which was designed by new breeding technique.




登壇者プロフィール

山口 夕 Yamaguchi Yu

「ゲノム編集食品はどう受け止められているのか」

大阪府立大学 山口夕氏は、研究者として市民に対するサイエンスコミュニケーションを行ったり、サイエンスコミュニケーターとして他の研究者にゲノム編集技術について説明したり、ワークショップのファシリテーターをしたり、ゲノム編集技術に関するサイエンスコミュニケーションに多様な立場に立って取り組んでいる。

田中 豊 Tanaka Yutaka

「ゲノム編集技術の伝え方を心理モデルから考える」

大阪学院大学 田中豊氏は原子力、遺伝子組換え、食品添加物、ゲノム編集などにおけるリスク認知の研究を行ってきた。現在はリスクリテラシー教育、因子分析の研究に注力している。

住吉 美奈子 Sumiyoshi Minako

「ゲノム編集トマトが創るネットワーク」

サナテックシード(株)住吉美奈子氏は植物分野でゲノム編集技術の研究を行ってきた経験をもとに、ゲノム編集技術をつかってGABAを多く蓄積するトマトの製造、販売、それに関わるコミュニケーションに関わっている。

プログラム

13:00

3名の話題提供の後、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って5名程度のグループに分かれ「食の未来」、「持続可能な食」そして「食の選択」について意見交換を行います。各グループの意見は、全員で共有します。

コメンテーター 食生活ジャーナリストの会 小島正美

出展レポート

セッションで話し合った未来像

消費者が納得して選ぶ食のあり方

セッションでの意見、論点

2020年12月に届出が受理された、ゲノム編集によって作られたGABA高蓄積トマトを例に、「消費者が納得して選ぶ食のあり方」について、グループディスカッションを経て、話し合い、意見を共有しました。

初めに、サイエンスコミュニケーションも行っている研究者、ゲノム編集のリスク認知について研究してきた心理学者、GABA高蓄積トマトを販売している種苗会社からの話題提供を行いました。メインセッションで質疑応答を行いました。心理モデルを使ったゲノム編集技術への受容に関する研究に関心を持った参加者が多かったようです。また、そもそも「食物とはどういうものか」という問いかけが欠けているという発言があり、これは、グループディスカッションや二次会でもキーワードになりました。

グループディスカッションの概要は、各グループのファシリテーターから最後のメインセッションで紹介されました。「事前相談で行われる議論の内容が公開されるとよい(透明性)」、「新しい技術でつくられる食品への表示が重要」、「食品を選べる環境が重要」、「育種の経緯や、なぜゲノム編集技術が必要になったのかが知りたい」など、ゲノム編集技術に対して肯定的な立場からと、懐疑的な立場からの多様な意見が得られました。

3つの立場からの話題提供が話し合いを充実したものにしたという総括の後、約半分の参加者が残って二次会を行いました。そこでは、時間切れでできなかった発言「ゲノム編集食品の届出を任意とすることが、不安払しょくの妨げになっているのではないか」について意見交換が行われました。その後、3つのグループに分かれ、フリーディスカッションを行い閉会しました。

セッションで出たキーワード

ゲノム編集技術、GABA高蓄積トマト 遺伝子組換え技術 リスク認知、心理モデル、因子 ゲノム編集食品に関する事前相談と届出制度 議論の透明性、食品表示 育種の経緯 リスクコミュニケーション SNS

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