押谷 仁
東北大学 大学院医学系研究科 教授フィリピン共和国
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熱帯医学研究所 (RITM)
平成22年度(2010年度)
5年間
呼吸器感染症による乳幼児の死亡・重症化を防ぐために
呼吸器感染症は、途上国の乳幼児死亡の最大の原因となっている。特に死亡率の高い肺炎等の呼吸器感染症による死亡を減らすことは、世界的な課題である。そこで、フィリピン国内で特に乳幼児死亡率の高い地域において、乳幼児の人口や呼吸器感染症の発生率・死亡率等の基礎データを収集し、その病因や重症化の原因等の解明に着手している。これらの解析結果をもとに、より効果的な治療・予防法などの、重症化の阻止と死亡率の低減策を提案することを目的をする。
開発途上国で応用可能な信頼性の高い呼吸器感染症対策データを得る
選定された4か所の拠点病院の検査体制が整備され、患者からの検体採取が始まり、病原体が検出されている。ビリラン地域においては、事前調査に基づいて選定された2町25村において、コホート研究*が始まり、患者の長期的なフォローアップおよびリスクの解析を実施している。本研究の成果は開発途上国全体に応用可能であり、地球規模課題である乳幼児の呼吸器感染症対策への貢献が期待される。 *コホート研究・・・特定の集団(コホート)を長期間にわたって追跡調査する研究手法。
感染症
効果的な結核対策のためのヒトと病原菌のゲノム情報の統合的活用
生物資源
難防除病害管理技術の創出によるバナナ・カカオの持続的生産体制の確立
環境・エネルギー
(地球規模の環境課題)
未利用天然ゴムの種の持続的カスケード利用による地球温暖化およびプラスチック問題緩和策に関する研究
環境・エネルギー
(地球規模の環境課題)
カンボジアにおける大気汚染リスク管理プラットフォームの構築