領域活動通信
第1回領域サロン
開催報告
第1回「社会技術プロジェクトの脱温暖化評価手法」
未曽有の被害がもたらされた東日本大震災から6カ月が経ちました。被災地では復興と放射能汚染対策へ、必死の努力がなされています。脱温暖化の切り札として注目を集めてきた再生可能エネルギーも、原発の事故を受け、その本格的導入・普及への高まりは、待ったなしの状況です。
「地域に根ざした脱温暖化・環境共生社会」研究開発領域では、2050年の温室効果ガス80%削減を目指し、人的・社会的要素を重視した社会技術研究開発プロジェクトを推進してきました。それは、これまでの技術偏重型の理工学的シナリオに基づいた脱温暖化の研究開発だけでは、社会における導入・普及を進めるための仕組みづくりや人材の育成、主体の形成などが全くぬけおち、技術至上主義に陥ってきたためです。
領域設置以来3年が経ち、領域アドバイザーからも色々ご指導を頂きながら、ようやく各プロジェクトの成果も見えて参りました。しかし、このような社会技術的プロジェクト自体が新たな試みであり、社会技術的とりくみの脱温暖化効果をいかに定量化するのかは、きわめて先端的で他に類例の少ないものであり、なお試行錯誤の状況にあります。
そこで、このたび、これまで領域で行ってきた議論や成果をオープンな形でお届けし、領域の活動にご関心のある皆さま方と、領域が抱える様々な課題についておおいに議論する場「4E-サロン」を2カ月に1回程度開催していくこととなりました。
第1回は、co2排出量や削減量評価手法を社会技術的プロジェクトにどう適用するかについて、皆さまとともに大いに議論を深めたいと思います。
■場所:早稲田大学 研究開発センター1号館2階 1-201
■コーディネーター:
山形 与志樹 国立環境研究所主席研究員(領域アドバイザー)
■プログラム:
話題提供2(15分) 「応用例1:身近な自治体の実態を知る」 国府田 諭 埼玉大学経済学部研究員・環境科学研究センター研究員
話題提供3(15分) 「応用例2:将来の都市シナリオを考える」 山形 与志樹
全体討論(45分)
■参加費:無料
■定員:50名