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活動報告

脱温暖化をめざして
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領域活動通信

化学工学会第41回秋季大会にてシンポジウム「地域に根ざした脱温暖化・環境共生のR&D, -80%戦略」を開催

広島県東広島市 広島大学(平成21年9月17日)

 広島大学で開催された化学工学会第41回秋季大会(平成21年9月16日~18日)において、「地域に根ざした脱温暖化・環境共生社会」研究開発領域のセッションとして、シンポジウム「地域に根ざした脱温暖化・環境共生のR&D,-80%戦略」を開催致しました。当日は、基調講演や研究発表、パネル討論が行われ、30~40名の参加者も交え、熱心な議論が行われました。

 堀尾領域総括の基調講演では、JST社会技術研究開発センターについての紹介や、当研究開発領域の基本的な考え方、採択プロジェクトについての説明がなされ、研究者はどのように社会とコミュニケーションをとるべきか、などの考えが提示されました。講演後の質疑応答では、化学工学会の中において、単なる技術の研究ではなく、社会のための技術とはなにか、研究者はどのように社会とコミュニケーションをとるべきかなど、質問や意見が出され議論が弾みました。

 研究発表では、H20年度採択プロジェクト、「エコポイント制度を活用したエコサービスビジネスモデルの検証」(研究代表者:亀山秀雄 東京農工大学教授)から、箱根・小田原での「モーダルシフトを促すコンテンツとは?」と言う問いに応えるべく行われたアンケート調査から、-80%シナリオに向けての興味深い分析結果が示されました。また、「地域力による脱温暖化と未来の街-桐生の構築」(研究代表者:宝田 恭之 群馬大学教授)から、桐生市におけるco2 80%削減のためのロードマップや、そのための人々への意識改革の取り組みなどが発表されました。また、化学工学の先生が地域に入り込んで活動していくことについて、地域に入るコツなどについて質問が出されました。

【研究開発】
「箱根・小田原におけるco2削減とモーダルシフトについて」
 講演要旨はこちら(PDF 112KB)
 発表スライドはこちら(PDF 4122KB)
「co280%削減に向けた桐生市の取り組み」
 講演要旨はこちら(PDF 156KB)
 発表スライドはこちら(PDF 2201KB)

 招待講演では、電気自動車、電気カート等の車両開発と販売に実績がある、株式会社ゼロスポーツ代表取締役の中島徳至さんに、「期待される電気自動車の現状と将来」というタイトルでご講演いただきました。電気自動車のモーターやバッテリーに関わる現状分析、電気自動車普及のポイント、「技術」と「サービス」を分けて議論することの重要性、地域を元気にするための電気自動車など、「技術開発」の話に集中しがちな学会に非常に重要な視点を投げかけていただきました。

 最後に、講演者、研究発表者を交え、パネル討論が行われ、地域の要求に的確に応えていく電気自動車とはなにか、電気の供給方法として小水力発電などの自然エネルギーを活用する可能性、地域の問題へどう研究者が取り組んでいくべきか、など幅広い視点で議論が弾みました。

  • パネル討論の登壇者は以下のとおり(司会以下五十音順)。
    司会:亀山秀雄(東京農工大学専門職大学院技術経営研究科 教授)
    上坂博亨(富山国際大学 教授)
    宝田恭之(群馬大学大学院工学研究科 教授)
    内藤正明(滋賀県琵琶湖環境科学研究センター センター長)
    中島徳至(株式会社 ゼロスポーツ 代表取締役社長)
    堀尾正靱(JST社会技術研究開発センター 領域総括)
【写真:招待講演の様子】
化学工学会第41回秋季大会にてシンポジウム1 化学工学会第41回秋季大会にてシンポジウム2

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