バイオものづくり領域

プログラムオフィサー(PO)

近藤昭彦

近藤 昭彦

神戸大学 副学長/大学院科学技術イノベーション研究科 教授

領域の概要

バイオものづくりは、地球規模での社会的課題の解決と経済成長との両立を可能にする、二兎を追える研究分野です。米国や中国をはじめ国際的な競争が激化している中で、我が国の地理的特徴やバイオ技術の強みも生かしつつ、産業界とアカデミアが連携し、DNA合成・ゲノム編集技術等によりCO2の固定化能の向上、生産できる化学品の種類の多様化や生産性の向上につながる未知の代謝経路や革新的な微生物を開発し、社会実装を進めていくことが急務です。そのために、企業が産業化する際にボトルネックとなっている技術課題への対応や独創的な発想の下でゲームチェンジとなるような技術開発の推進に取り組みます。
(文部科学省から示された「革新的GX技術創出事業(GteX)」研究開発方針(領域:バイオものづくり)より作成)

目的

本領域では、年間8,090万トンのCO2が排出される化学、繊維、食品飲料製造業などの幅広い産業にバイオものづくり技術を適用するために、多様な脂肪族化合物や芳香族化合物(ゴム製品、プラスチック、化学繊維等の原料)、SAF(Sustainable Aviation Fuel)をはじめとする次世代燃料などの化学品の種類・生産効率の向上や多様化・機能の拡大、 CO2の固定化能の向上等を目指し、微生物/植物による次世代バイオものづくりシステム基盤につながる研究を推進します。また、広い視野を持ち展開力のある人材を育成・輩出していくことも目的とします。
詳細はバイオ領域 研究開発計画(事業計画)(405KB)および令和5年度募集要項 (1.39MB)をご覧下さい。

研究開発課題

チーム型研究

微生物を中心とした次世代バイオものづくりプラットフォームの確立

植物を中心とした次世代バイオものづくりプラットフォームの確立

先端的植物バイオものづくり基盤の構築研究期間:2023.10~
チームリーダー
大熊 盛也

生物間相互作用の探索・解析研究

人工系による評価システム研究

超並列たんぱくプリンタシステムの開発研究期間:2023.10~
チームリーダー
野地 博行

解析技術高度化・情報数理科学研究

革新的要素技術研究(終了)

天然ヒスチジンリッチ分子が拓く高速ゲノム編集技術研究期間:2023.10~2024.3
研究開発代表者
岩崎 崇
翻訳されやすいタンパク質の設計技術開発研究期間:2023.10~2024.3
研究開発代表者
加藤 晃代
バイオものづくりのためのmRNA深層生成モデル研究期間:2023.10~2024.3
研究開発代表者
佐藤 健吾
光スイッチによる物質生産プラットフォームの開発研究期間:2023.10~2024.3
研究開発代表者
佐藤 守俊
高機能な新奇人工酵素のAIによる合理的設計法の開発研究期間:2023.10~2024.3
研究開発代表者
坪山 幸太郎

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領域アドバイザー(AD)

(五十音順)
氏名 所属・役職
飯田 順子 株式会社島津製作所 分析計測事業部 上席理事
江面 浩 筑波大学 生命環境系 教授
木下 俊則 名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所 教授
清水 浩 大阪大学 大学院情報科学研究科 教授
田岡 直明 株式会社カネカ 理事/アグリバイオリサーチセンター センター長
福岡 淳 北海道大学 触媒科学研究所 特任教授
松井 知子 ノボザイム・ジャパン株式会社 研究開発部門 代表
矢追 克郎 新エネルギー・産業技術総合開発機構 バイオ・材料部 参事
和田 光史 バイオインダストリー協会 先端技術・開発部 部長

トピックス

2024年12月19日
[微生物中核チーム] 神戸大学 石井純 准教授らが研究成果を発表しました
「酵母のタンパク質合成を自在に制御する手法を確立 -バイオものづくりを担う「デザイナー酵母」の開発へ-」
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2024年11月15日
[微生物中核チーム] 物質・材料研究機構 岡本章玄 グループリーダーらが研究成果を発表しました
「増殖しない「冬眠状態」のバクテリアを調べる新しい技術 ~低エネルギー状態の病原細菌を理解し、難治性感染症の新しい治療法の開発へ~」
物質・材料研究機構プレスリリース
2024年 9月27日
[植物中核チーム] 理化学研究所 杉本慶子 チームリーダーらが研究成果を発表しました
「光が植物の再生運命を決める-光条件の調整による再生効率向上への期待-」
理化学研究所プレスリリース
2024年 9月 6日
[植物中核チーム] 明治大学 小山内崇 准教授らが研究成果を発表しました
「~DNAの高次構造はラン藻の転写制御の新たな視点~ 水素生産遺伝子を制御するラン藻のグローバル転写因子cyAbrB2は核様体結合タンパク質である」
明治大学プレスリリース
2024年 9月 3日
[植物中核チーム] 大阪公立大学 中澤昌美 講師らが研究成果を発表しました
「ゲノム編集技術で ユーグレナが作り出す油脂のコントロールに成功!」
大阪公立大学プレスリリース
2024年 9月 3日
[微生物中核チーム] 「社会課題解決に貢献する微生物研究」バイオものづくり領域微生物中核チーム 公開シンポジウム(ハイブリッド)(10/31)
プロジェクトサイトイベントページ
2024年 8月22日
[植物中核チーム] 理化学研究所 中村友輝 チームリーダーらが研究成果を発表しました
「油脂合成に必要な葉緑体の酵素を発見-代謝改変技術による「バイオものづくり」の応用に期待-」
理化学研究所プレスリリース
2024年 5月10日
[微生物中核チーム] 京都大学 宋和慶盛 助教ら共同研究グループが研究成果を発表しました
「導電性を持つ酵素の触媒メカニズムを解明
 ―テーラーメイドな第三世代型バイオセンサの開発に向けて―」
京都大学プレスリリース