[社会情報基盤] 社会と調和した情報基盤技術の構築

※ 所属・役職は、活動終了時点のものです。

戦略目標

「人間と機械の創造的協働を実現する知的情報処理技術の開発」「分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化」

研究総括

安浦 寛人 (九州大学 理事・ 副学長)

概要

 情報技術は、社会の神経系としてあらゆる社会活動の基盤であり、現実の社会において、価値創造や問題解決をするための最も重要な手段となっています。新しい人工物システムは、各社会がこれまでに構築してきた文化や規範と調和ある発展が可能であるとき、その社会に受容され、そのシステムによって社会に変革(イノベーション)が生まれます。
本研究領域では、より良い社会の実現を目的とする情報基盤の要素技術の研究と、それらの技術を対象とする社会と調和させるために必要な制度や運用体制、ビジネスモデルまでも含めた総合的な議論と実践を行う場を提供します。
 例えば、全世界的な気候変動への対応を目的とするような大規模な情報システムから、特定の地域(国内外)の社会問題を解決するための情報技術まで、社会的に解決すべき新しい課題を研究者自らが設定し、知的情報処理、計算機科学、センサー技術、ネットワーク技術、シミュレーション技術、ロボティクス、知的インタフェースなどあらゆる情報技術分野の要素技術の基礎研究による課題解決の手段の提供とそれを社会に受容させるまでのシナリオの構築を、具体的な現場の実問題と取り組みながら進めていく形でのフィールド型研究を実施します。
 研究の推進方法としては、情報技術分野の研究者が自然科学、工学、生命科学、社会科学の研究者と連携すること、または諸分野の研究者が情報技術分野に参入することを重視します。それにより、様々な分野の研究者が相互に影響し合い、異分野横断・融合的な視点で問題解決に取り組むことで、社会と調和した革新的な情報基盤技術を創出することを目指します。さらに、研究のみならず政策立案者や産業界のメンバーとの交流の場を設定する等を通じ、情報技術による社会変革の牽引役となる将来の世界レベルの若手研究リーダーの輩出を目指します。

 本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「人間と機械の創造的協働を実現する知的情報処理技術の開発」「分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化」のもとに、平成26年度に発足しました(リンク先は国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP)となります)。

領域アドバイザー

新井 紀子 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所
社会共有知研究センター/情報社会相関研究系 センター長 /教授
稲田 修一 早稲田大学 リサーチイノベーションセンター 教授
稲見 昌彦 東京大学 先端科学技術研究センター 教授
木村 康則 科学技術振興機構 研究開発戦略センター 上席フェロー
城山 英明 東京大学 法学部・大学院 法学政治学研究科 教授
中小路 久美代 公立はこだて未来大学 システム情報科学部 教授
林 晋 京都大学 名誉教授
丸山 宏 (株)Preferred Networks PFNフェロー
湊  真一 京都大学 大学院 情報学研究科 教授
山田 敬嗣 NECアジアパシフィック シニア・バイス・プレジデント

平成26年度採択分

インタラクションの大規模結合による「学習場」の情報化

研究者(所属)

川嶋 宏彰 (京都大学 大学院 情報学研究科 准教授)

オーダーメイド型センサネットの低コスト開発を促進する基盤技術の創成

研究者(所属)

川原 圭博 (東京大学 大学院 情報理工学系研究科 准教授)

生体レオロジー特性のセンシングおよび情報処理技術の確立とその医療応用

研究者(所属)

小林 洋 (大阪大学 大学院 基礎工学研究科 准教授)

多様な情報源から人間の行動解釈を行う目的達成支援システム

研究者(所属)

坂本 一憲 (情報・システム研究機構 国立情報学研究所 助教)

超分散型標準時を基盤とした時空間計測のクラウド化

研究者(所属)

志賀 信泰 (情報通信研究機構 電磁波研究所 主任研究員)

インタフェース技術を活用した次世代建築および都市環境の設計

研究者(所属)

竹内 雄一郎 ((株)ソニーコンピュータサイエンス研究所 アソシエイトリサーチャー)

触知覚の内的特性に基づく技と感性の共有支援技術の創成

研究者(所属)

田中 由浩 (名古屋工業大学 大学院 工学研究科 准教授)

コウモリの生物ソナー機構に学ぶ、ロバストな実時間空間センシング技術の創出

研究者(所属)

飛龍 志津子 (同志社大学 生命医科学部 教授)

生体情報フィードバックを用いたテーラーメードオンライン教育システム開発

研究者(所属)

細田 千尋 (東京大学 大学院 総合文化研究科 特任研究員)

マルチスケール社会データに対するモデリング統合技術の開発

研究者(所属)

山田 健太 (情報・システム研究機構 国立情報学研究所 特任助教)

次世代型子育て支援:乳児鎮静化の神経基盤とアルゴリズム

研究者(所属)

吉田 さちね (東邦大学 医学部解剖学講座微細形態学分野 助教)

平成27年度採択分

野生動物装着センサ用の時空間情報補正機構

研究者(所属)

小林 博樹 (東京大学 空間情報科学研究センター 准教授)

脳性麻痺障害者の個人適応型コミュニケーション支援システムの開発

研究者(所属)

滝口 哲也 (神戸大学 都市安全研究センター 教授)

外出困難者が他者やロボットと感覚共有し擬似的に外出するARシステムの確立と社会的普及

研究者(所属)

玉城 絵美 (早稲田大学 理工学術院 准教授)

「提示系心理情報学」確立のためのウェアラブルシステムプラットフォーム

研究者(所属)

寺田 努 (神戸大学 大学院 工学研究科 教授)

データ実証型医療に向けた非侵襲・高時間分解能生体ビッグデータ収集のための発電センシング一体型集積センサの実現

研究者(所属)

新津 葵一 (名古屋大学 大学院 工学研究科 准教授)

都市内の人々の活動・交通行動と施設集積メカニズムの解析技術開発

研究者(所属)

原 祐輔 (東京大学 大学院 工学系研究科 助教)

歩行の感覚統合過程モデルの構築と誘導手法への応用

研究者(所属)

古川 正紘 (大阪大学 大学院 情報科学研究科 助教)

エコファーマによる高速かつ省エネ創薬を実現する情報技術の構築

研究者(所属)

山西 芳裕 (九州工業大学 大学院 情報工学研究院 教授)

平成28年度採択分

手芸・工芸のための対話的な形状デザイン手法

研究者(所属)

五十嵐 悠紀 (明治大学 総合数理学部 専任准教授)

ボルツマンマシンを利用した脳の機能障害ダイナミクスの理解

研究者(所属)

江崎 貴裕 (科学技術振興機構 さきがけ研究者)

Collective Open Eyewear- Glasses to Augment the Intelligence of Society

研究者(所属)

カイ クンツェ (慶應義塾大学 大学院 メディアデザイン研究科 教授)

個性と調和する相適応型人間機械システム設計論の構築

研究者(所属)

栗田 雄一 (広島大学 大学院 工学研究科 教授)

環境光採光型空中像による行動誘発型情報提示の公共空間への展開

研究者(所属)

小泉 直也 (電気通信大学 大学院 情報理工学研究科 助教)

多様な情報流通と価値創造を支援するソーシャル・ネットワーキング原理の構築と実証

研究者(所属)

笹原 和俊 (名古屋大学 大学院 情報科学研究科 講師)

安心感の醸成と孤独感の低減をめざすEmotional Reality情報技術の確立

研究者(所属)

仲谷 正史 (慶應義塾大学 環境情報学部 准教授)

瞬きを手がかりとした人とロボットの情報共有促進システムの開発

研究者(所属)

中野 珠実 (大阪大学 大学院 生命機能研究科 准教授)

解剖・作業情報の計測・分析・提示技術に基づく外科医療の最適化

研究者(所属)

中村 亮一 (東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授)

多様な情報から未経験の災害現象を推測する次世代型被害予測技術の開発

研究者(所属)

廣井 悠 (東京大学 大学院 工学系研究科 准教授)

視線行動に基づいた心の中の身体の可視化と身体適正化を支援する基盤技術の創成

研究者(所属)

松宮 一道 (東北大学 大学院 情報科学研究科 教授)

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