第5回「デモクラシーとトラスト」
開催日程
2025年9月3日(水) 13:00~15:30
開催形態
オンライン(Zoomウェビナー)
開催趣旨
デジタル化の進展につれて、バーチャルな空間にも人間関係が広がり、AIのような複雑な技術を用いたシステムへの依存が高まり、だます技術も高度化してしまいました。その結果、デジタル社会と言われる今日において、社会におけるトラスト(信頼)関係にほころびが見られます。この問題は、自動運転車、AIエージェント、生成AI、メタバースなどの新技術・新サービスの社会受容を左右するとともに、フェイク・偽装・なりすましなどによる詐欺・犯罪の懸念を高めています。このような問題意識から、JST CRDSでは総合知による取り組みの必要性を提言し、様々な分野に広がるトラスト研究の間の分野横断的な議論・連携の機会として「連続シンポジウム」を企画しました。
その公開第5回では「デモクラシーとトラスト」をテーマとして取り上げます。SNSを用いた個人による情報発信・拡散や、AI技術を用いたフェイク生成の容易化など、近年の情報技術の発展は、デモクラシー(民主主義)、特に世論・集団意見の形成に大きな影響を与えています。情報技術を活用することで、多様な人々の意見を集めやすくなった反面、真偽不明の情報氾濫、選挙干渉、世論誘導・扇動など、社会問題も引き起こしています。今回、このようなデモクラシーとトラストに関わる問題について、現象や状況を把握・理解するとともに、対策の可能性を論じます。そのために、2名の専門家に講演いただき、ディスカッサントとしてさらに2名の専門家を招いて総合討論を行います。
プログラム
13:00~13:15 | 開催趣旨説明 福島 俊一(科学技術振興機構 研究開発戦略センター) |
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13:15~13:50 | 講演1「ニューストラストとデモクラシー」 藤代 裕之(法政大学) |
13:50~14:25 | 講演2「ハイパーデモクラシーを目指して:AIエージェントによる大規模合意形成支援プラットフォームの実現」 伊藤 孝行(京都大学) |
14:25~15:30 | 質疑・総合討論 モデレータ:福島 俊一 パネリスト:藤代 裕之、伊藤 孝行 ディスカッサント:鳥海 不二夫(東京大学)、大沼 進(北海道大学) |
講演概要
(1)藤代 裕之「ニューストラストとデモクラシー」
民主主義の基盤である選挙において、偽・誤情報拡散や外国からの影響工作などが問題となっている。参院選で始まった新聞やテレビによる選挙期間中の検証活動を踏まえながら、ニュースのトラストについて検討する。
(2)伊藤 孝行「ハイパーデモクラシーを目指して:AIエージェントによる大規模合意形成支援プラットフォームの実現」
AIエージェントと人間が一緒に参加するソーシャルネットワークでの民主主義(ハイパー民主主義)のための合意形成プラットフォームの実現について述べる。
参加申込方法
- 事前登録制(参加無料)
こちらの 「参加登録受付フォーム」からご登録ください。 - 参加登録受付期限:2025年9月2日(火) 13:00
主催
国⽴研究開発法⼈科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)
問い合わせ窓口
福島 俊一(JST CRDSフェロー)