実用技術化プロジェクト

低CO2 排出型次世代火力発電用新規耐熱材料の開発

領域概要

運営総括(PO):原田 幸明 / 物質・材料研究機構名誉研究員
運営総括(PO):
原田 幸明 /
物質・材料研究機構
名誉研究員

世界のCO2 発生の42%は火力発電によるものです。また現在の世界の全電力の68%を占める火力発電量は2040年には1.4倍以上になると予測されることから、低CO2 排出型の次世代火力発電システムの創出が強く求められます。

ガスタービンを初めとする熱機関は熱力学の法則からより高温で運転することによって発電効率が高まりCO2 排出量の低減にきわめて有効な手段になります。その操業温度の限界を作っている最大要因が耐熱材料です。石炭火力や天然ガス火力などの種々の方式において、高温高効率操業の要求を満たすような新規超高耐熱材料の開発は不可欠です。

本プロジェクトでは、最高温部に用いられる金属間化合物やオーステナイト耐熱鋼の性能限界を大きく改善し、1800℃級のガスタービンや800℃級の火力発電という従来にない高効率の火力発電を可能とする材料の開発を進めるとともに、700℃級火力発電用の高効率・高稼働設計を実現するフェライト系鉄基超耐熱材料の開発、高性能の航空機用として開発されたNi基超合金にリサイクル性を付与して火力発電への転用を促進させる技術など、これまでのALCA研究成果を基にさらに統合的に推進することによって、2030年をめどとした社会実装を目指し5年後に産業界とともに実証研究へ展開できる基盤を構築することを目指しています。

  • 産業と技術革新の基礎をつくろう
  • 気候変動に具体的な対策を

※2019年度に全課題が終了いたしました。

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