[ナノ力学] 力学機能のナノエンジニアリング

戦略目標

「ナノスケール動的挙動の理解に基づく力学特性発現機構の解明」

研究総括

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北村 隆行(京都大学 名誉教授)

概要

 本研究領域では、超スマート社会や持続可能で豊かな社会を実現するための基幹技術である材料開発をターゲットとして、材料の基本物性である力学特性の発現機構をナノスケールから理解することや、ナノスケールの変形や構造変化に由来する力学特性を利用した新たな材料機能を創出すること(ナノエンジニアリング)によって、発展性の高い材料設計指針を獲得することを目指します。
 具体的には、各種材料(金属材料、無機材料、有機材料など)において、強度特性等を決定している支配因子やそのメカニズムについてのナノスケールからの解明と、それに基づく機能創出を進めます。また、同スケールにおける力学特性を主とした他の物理特性(熱物性、磁性、導電性など)との相関性に着目した新奇な機能創出も対象に含めます。これらの目的の達成のため、その場計測下の力学実験技術、力学解析法、シミュレーション技術等を発展させ、ナノ材料からマクロ材料の共通基盤であるナノスケールの力学学理の展開と多様な特性解明への解析評価技術の確立を推進します。さらに、基礎研究の結実として、材料の高機能化や新機能創出につながる材料設計指針を獲得することを目指します。
 物理学や化学等のナノスケールの現象への理解に特長がある研究分野と機械工学や材料工学等の機能の発現機構や構造の理解に特長がある研究分野の融合を通じて、異種材料間の相違点や共通点を見出すことでナノ材料力学に関する普遍的な学理構築や新分野の開拓に貢献します。

 本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「ナノスケール動的挙動の理解に基づく力学特性発現機構の解明」のもとに、2019年度に発足しました(リンク先は国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP)となります)。

領域アドバイザー

荒井 政大 名古屋大学 大学院工学研究科 教授
幾原 雄一 東京大学 大学院工学系研究科 特別研究教授
伊藤 耕三 物質・材料研究機構 高分子・バイオ材料研究センター フェロー
岩崎 富生 (株)日立製作所 研究開発グループ シニア所員
加藤 仁一郎 AJS(株) デジタルイノベーション事業部 理事
栗村 隆之 三菱重工業(株) 総合研究所 主席研究員
志澤 一之 慶應義塾大学  名誉教授
渋谷 陽二 信州大学  特任教授
田中 勝久 京都大学 大学院工学研究科 教授
津﨑 兼彰 物質・材料研究機構  フェロー
西脇 眞二 京都大学 大学院工学研究科 教授
平山 朋子 京都大学 大学院工学研究科 教授
吉江 尚子 東京大学 生産技術研究所 教授

採択課題一覧

  1. 令和元年度採択課題
  2. 令和2年度採択課題
  3. 令和3年度採択課題

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