第9回SIP「革新的構造材料コロキウム」
「材料の変形と破壊:塑性変形とき裂進展」
SIPプロジェクトでは,金属材料,無機材料,有機材料,そして複合材料も含めた構造材料を対象として研究が進められています。これらすべての材料の変形を本質的に理解するには,材料の種別を問わず,包括的で普遍的な理論構築が望まれます。しかし,その議論の前に,まずは,材料固有の特徴を考慮した各論も必要であり,それらの理解の深化から,統一的な議論へと発展させることが期待されます。このような観点から,前回のコロキウムでは,金属材料,無機材料,有機材料それぞれにおいて,特徴的な変形機構を紹介して材料ごとの“変形の担い手”に着目した討議を行いました。前回議論を踏まえた上で今回コロキウムでは,材料の変形と破壊,特に“塑性変形とき裂進展”の関わりに着目して議論します。
金属材料においては転位,無機材料においては粒界,そして有機材料においては分子鎖と,それぞれの材料で変形の担い手を考えて,それぞれの材料における重要かつ特徴的なき裂進展問題を紹介します。さらに各論を超えて,互いの理解を深め,革新的構造材料の研究・開発段階で直面する力学特性の諸問題に対する解決の糸口を探ります。
開催概要
- 開催日時
- 平成29年12月8日(金)13:30~17:00
- 開催場所
- 東京大学先端科学技術研究センター 13号館 3階講堂
- 世 話 人
- 津﨑 兼彰(九州大学)
プログラム (敬称略)
- 13:30-13:40 はじめに
- 津﨑 兼彰(九大)
- 13:40-14:25 金属疲労における微小き裂進展の課題:き裂閉口問題と材料特性向上
- 同上
- 14:25-15:10 塑性セラミックスにおける微視き裂形成・破断機構と材料設計への指針
- 平賀 啓二郎(NIMS)
- 15:25-16:10 フェーズフィールドき裂進展モデルの粘弾性体への拡張
- 高石 武史(広島国際学院大学)
- 16:10-16:55 ディスカッション
- (座長 津﨑 兼彰)
- 17:00~ 懇親会 (場所・会費は下記)
申込方法
SIP革新的構造材料コロキウムは、研究者同士が切磋琢磨する場であり、若手研究者育成を目ざしております。 若手研究者、学生の方々へのご周知をお願い致します。
下記HPよりお申し込みをお願い致します。
お申し込みはこちら(別ウィンドウで開きます)
懇親会
- 時間
- 17:00~18:30
- 会場
- 東京大学先端科学技術研究センター4号館 1階オープンスペース
- 会費
- 1,000円
コロキウムとは?
本コロキウムの目的
材料の種類を問わずに靱性を向上させる方法を整理し、学術的な側面から材料の靱性向上(高靭性化)を最大にするための組織を展望し、実際の材料開発に応用する方法などを議論することを目指します。
このような議論を行うために金属材料、金属間化合物材料、セラミックス材料、高分子材料、複合材料の分野から材料の種類を問わない高靭性化機構を議論することを目的とする。
SIP「革新的構造材料」2017成果報告会
開催概要
- 開催日程
- 2017年11月28日(火)10:00~18:00
- 開催場所
- イイノホール&カンファレンスセンター
- お申し込み
- (事前登録制 500名)https://form.jst.go.jp/enquetes/seikasip-2017
- 詳細
- https://www.jst.go.jp/sip/event/k03/20171128/index.html
- プログラム
- https://www.jst.go.jp/sip/event/k03/20171128/index.html#program
- お問い合わせ先
- sip_structuralmaterial@jst.go.jp