SCIENCE AGORA

2021年11月3日(水・祝)7日(日)

《プレアゴラ》10月10日(日)11日(月)

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No.06-A1711月6日(土) 17:00~19:00

コロナ禍に学ぶ!健康と運動に科学技術の知見を

Learning under COVID-19 pandemic!
Science and technology concerned with health and exercise

日本技術士会
The Institution of Professional Engineers, Japan

企画概要

運動はLifeの豊かさを支える心身の健康に重要な役割を果たし長寿社会の実現に不可欠である。コロナ禍において、学生、社会人や高齢者などあらゆる世代の人達にとって日々のモチベーション維持、運動不足、体力低下など様々な課題が見えてきた。そこで「Lifeを支える運動と技術」について学生と技術士による対話型シンポジウムを実施する。

参加者にはオンラインによる対話やチャットで世代を超えた議論の場を提供する。学生には、コロナ禍での勉学・運動を含めた生活での工夫や課題について、技術士からは“運動を機能的に支える科学技術の効果について”の話題提供及び学生、参加者へのコメント・アドバイスを含めた意見交換を行う。

登壇者プロフィール

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篠崎 博文 (技術士・機械部門) SHINOZAKI HIROFUMI

篠崎技術士事務所

人体には未知な部分が数多くあります。原因不明の体調不良に悩む方も少なくありません。医療技術で原因不明とされた各不快症状を工学の目で分析し、整体技術での改善を目指しています。

工学を一般の方々に直接生かす技術は、まだまだ少ないのが現状です。今後は医療関係者の方々とも連携し、より良い技術発展を目指して行きます。

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坂東 大輔 (技術士・情報工学部門) BANDO DAISUKE

坂東技術士事務所

技術士のみならず、中小企業診断士、通訳案内士など28種類の資格を保有。最近は、ITを駆使したeスポーツの研究、バッティングセンター用のアミューズメントゲーム機の設計開発に従事。

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鈴木 良雄 (技術士・農業部門) SUZUKI YOSHIO

順天堂大学 大学院 スポーツ健康科学研究科

大学教員として教育・研究をしています。大学では農芸化学(有機化学)、大学院では医科学(分子生物学)、企業では分析化学、医薬品、機能性食品の研究開発などを学び、現在は大学で運動、食事、環境が人体にどのような影響を与えるかを学んでいます。

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篠塚 史子 SHINOTSUKA FUMIKO

東京海洋大学 大学院 海運ロジスティクス専攻 修士課程

漁業における水中ロボットの利用について研究をしていましたが現在は休学し、実際の現場で働きながら漁業で必要とされている工学的技術とは何かを模索中。空手道部で主将を務めたこともあり、昔から運動することが好きでした。最近は長生きすることに興味があり、健康に対する関心が高まっています。

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黒岩 俊也 KUROIWA TOSHIYA

東海大学 工学部 光・画像工学科

大学では光学と画像情報工学を横断的に修学。2021年1月に開催された第10回サイエンス・インカレにて、「銀鏡反応銀鏡膜の緑膿菌に対する抗菌性試験とネイルアートへの応用」のテーマにてサイエンスインカレアンバサダー賞を受賞。卒業研究においては導電性高分子インクである「ポリピロール-無機酸化混合物」を研究中。趣味ではトレッキングを年に数回たしなむ。

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高島 志郎 TAKASHIMA SHIRO

順天堂大学 スポーツ健康科学部

所属先のスポーツ栄養・生化学ゼミでトライアスロン競技に活かせるエルゴジェニックエイドや補給食について研究してみたいと思っています。

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佐藤 理英 (技術士・化学部門) SATO MASAHIDE

モデレーター

公益社団法人 日本技術士会 科学技術振興支援委員会・委員長

プログラム

17:00

開会の挨拶

 日本技術士会 科学技術振興支援委員会・委員長 佐藤理英

17:05

趣旨説明 同上

① 技術士の説明と紹介

② シンポジウムの趣旨説明

③ シンポジウムの解説

17:15

パネルディスカッション

司会 科学技術振興支援委員会・委員長 佐藤理英

  • パネリスト
  •  篠崎 博文様  技術士 機械部門
  •  坂東 大輔様  技術士 情報工学部門
  •  鈴木 良雄様  技術士 農業部門
  •  篠塚 史子様  東京海洋大学 大学院 海運ロジスティクス 専攻 修士課程
  •  黒岩 俊也様  東海大学 工学部 光・画像工学科
  •  高島 志郎様  順天堂大学 スポーツ健康科学部
17:55

Web参加者を交えたチャットによる質疑応答、意見交換

18:25

総括 

18:30

閉会の辞

18:30

登壇者と参加者とのフリーディスカッション(オフレコ)

19:00

終了

出展レポート

企画概要の補足

コロナ対策(新たな日常)に係る新技術事例及び技術士が開発した日本初の技術の紹介。
技術士とは。:技術士の紹介。
エクササイズ:PCやスマホの使用による簡単な首筋のほぐし方や肩こり解消体操

セッションで話し合った未来像

こんな技術があったら

①行った運動がどれぐらいのエネルギーを消費しているのか。その強度を数値化し、目で見える方法でわかる技術:「運動強度の見える化」技術

②既存の技術では、3軸加速度センサー、GPS、万歩計や心拍計などのデータから消費エネルギーが表示される技術が実用化されている。アップルウォッチなど。

  • ・理想的には、吸い込む酸素量と吐く二酸化炭素量を測定することにより個々人にマッチした運動量などへの活用が可能になる。今後、小型化・軽量化による実用的な製品化が期待される。
  • ・体の動きを加速度センサーでデータ集積し、個人別の運動量を図る技術開発が運動強度の見える化に貢献できる可能性もある。

③コロナウイルスに感染していないことが瞬時にわかる技術。

  • ・複雑な気流解析などの様々なシミュレーションが実用化されている。一方、吐く息の運動状態は、かなり複雑で解析が難しく、富岳などのスーパーコンピュータでも厳しいと思われる。一方、人口知能の活用、例えば GPU(Graphics Processing Unit)などを利用することにより可能性は見えてくると思われる。

④電車などの密閉空間における完全空調システム➡一例として、JR東日本の列車における空調システムの紹介があった。

⑤体の栄養状態が数値で手軽にわかる技術

  • ・体の部位のエネルギー消費量などから栄養状態を知ることが可能であると考えられる。これからの研究課題である。
  • ・一方、「スマートトイレ」が開発されており、排泄物から健康状態を把握できる製品化されてきている。

セッションでの意見、論点

  • 個人別に適正運動量を如何にして把握するか。:個人差に違いがある。その個人差の違いを知るには、加速度センサーなどが一番使い易いと思われる。このような技術開発を進めるには、医療関係分野の方々との連携が必要である。しかしながら、医療に活用しようとしても個人情報にかかわる倫理上の問題があり、時間が掛かると思われる。
  • 一方、同じ運動をした場合、同じ体重・身長の人でも機能面での個人差が大きく異なってくる。個人差の違いをどう調べるかが課題である。この個人差の違いを調べるには、呼吸時の吸う酸素量と吐く二酸化炭素量をリアルタイムで測ることが出来れば様々な観点からの開発が期待できる。また、エネルギー消費量も測定できるようになる。現在は、ブレスバイブレスのように背負う測定器はあるが、小型で携帯できるようなものが開発されれば快適に測れるようになる。関係者にはチャレンジしてもらいたい。
  • (参加者からのコメント)腕時計型の万歩計・心拍数計に別途、体重を入力して、消費カロリーを経時的に図るものがあり、精度は別にして、日々の相対値としては重宝している。
  • (参加者からのコメント)健康ビッグデータの活用については、弘前大学COIのセッションで詳しく話されていますので参考になる。
  • (参加者からのコメント)酸素吸収量、二酸化炭素排出量、加速度センサーによる運動量計測の話は面白かった。既にアップルウォッチなどで一部実現されていますが、今後発展する分野だと思う。
  • (参加者からの質問)外食、加工食品の摂取で知らず知らずのうちに塩分過多になっていると認識している。減塩、高血圧、動脈硬化対策・啓発としてご意見。高血圧対策の整体はありますか。➡ウォーキング、ジョギングなどの運動を続けることが高血圧対策として実践し、効果を上げている事例がある。

セッションで出たキーワード

人間栄養学、機能性食品、腰痛改善施術法、姿勢、動作のデータ化、姿勢画像処理、理学療法士、AI、データベース、加速度センサー、適正運動量、健康ビッグデータ、酸素吸入量(呼吸時)、二酸化炭素排出量(呼吸時)、バイオメカニクス

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