企画タイトル | 「究極」のイチゴ、量子科学技術でお届けします |
Title | Ultimate Strawberries by Quantum Technology |
企画概要 |
人々が生命を実感する脈動のように、植物にも人の循環器と同様の「運ぶ力」が備わっている。
肉眼では視えない様子を観察可能にしたのが、量子科学を駆使した「ミる技術」のRIイメージング。
様々な元素が各器官に運ばれる仕組みを理解すれば、野菜や果物の味や香り、ミネラルの配合などを操る未来を実現できる。さらに、有害物質の動きもより効果的に観察可能だ。
「ミる技術」が可視化したイチゴの「運ぶ力」を入り口に、植物の中の動きを追い続ける研究者と、「量子科学技術でつくる私たちの未来」を考える。
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出展者名 | 量子科学技術研究開発機構 |
Exhibitor | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
企画番号 | 1905 |
配信日時 | 11月19日(木)18:15-19:45 |
登壇者プロフィール |
三好 悠太 企画概要で紹介している写真『イチゴ果実内部に運ばれる糖』を撮影しました。 最も若手の研究者が、量子技術を活用してイチゴを甘くする仕組みを考えます。キーワードは光合成です。 尹 永根 土の中のミラクルワールド「根圏」について、中国出身の研究者が日本語で紹介します。 植物が養分を通して根から土と微生物に働きかける様子が「ミえて」きました。地下で繰り広げられる植物の養分獲得、生存戦略とは? 鈴井 伸郎 植物は師管・導管を通して様々な栄養素を適切な器官に運んでいます。 しかし、この中に有害な元素が紛れ込んでしまい、トラブルが発生することも。気鋭の研究者が、植物栄養学の立場から元素輸送を「ミえる」化します。 <研究リーダー> 河地 有木 量子技術と農学のコラボレーションを実践しています。 【所属】 量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学部門 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部
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プログラム |
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視聴者からはチャットを通じて30件以上の質問が寄せられ、質疑応答の時間やチャットで研究者が回答した。
高校生の素朴な疑問からより詳しい情報への希望、応用の可能性についての質問など多岐にわたり、研究者の研究の原点につながるものもあった。
また、本プログラムで取り上げた、量子科学技術による研究サイドへの農業へのアプローチについて、
現場の農業生産に関わる立場からの意見を聴くため、群馬県農業技術センターの所長をゲストコメンテーターとしてスタジオにお招きした。
所長からは「経験や勘に頼っていた農作物の栽培管理がデータに基づいたものになる。生産現場でも活用したい」とのコメントや、今後の研究内容についての質問があった。
本プログラムの主題であるRIイメージングでイチゴに起こる現象の原因を究明して欲しいという期待とともに、
量子科学技術による「究極のイチゴ」実現に向けたいくつかのアプローチを示していただいた。
本プログラムにおける対話では、一般参加者とゲストコメンテーター(現場の農業生産に関わる立場の群馬県農業技術センター所長)の双方から、研究対象の拡大や農業生産現場への応用といった、
RIイメージング研究の一層の拡大・発展を期待する声が寄せられた。
こうした社会の要請に応えるため、持続可能な社会の中で安全・安心な農作物の生産に繋がるような研究により一層力を入れて取り組んでいきたい。
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