このイベントは終了しました。
SIPプロジェクトでは、金属材料、無機材料、有機材料、そして複合材料も含めた構造材料を対象として研究が進められています。これらすべての材料の変形を本質的に理解するには、材料の種別を問わず、包括的で普遍的な理論構築が望まれます。しかし、その議論の前に、まずは材料固有の特徴を考慮した各論も必要であり、それらの理解の深化から統一的な議論へと発展させることが期待されます。このような観点から、前回のコロキウムでは、材料の変形と破壊、特に“塑性変形とき裂成長” に着目した討議を行いました。今回コロキウムでは、金属・セラミックスおよび高分子材料のクリープ変形における現象と機構の類似性と特異性に着目して議論します。
金属およびセラミックス材料のクリープ変形は転位、空孔、ボイドにより発現し、高分子材料においては粘弾性機構により発現しますが、ボイド、クレーズの損傷も生じます。今回のコロキウムでは、それぞれの材料における重要かつ特徴的なクリープ変形機構を紹介し、さらに材料間の枠を越えて共通するクリープの現象論的考察を行って、その理解を深め、革新的構造材料の研究・開発段階で直面する力学特性の諸問題に対する解決の糸口を探ります。
コロキウム=ディスカッションを伴うシンポジウム
材料の種類を問わずに靱性を向上させる方法を整理し、学術的な側面から材料の靱性向上(高靭性化)を最大にするための組織を展望し、実際の材料開発に応用する方法などを議論することを目指します。
このような議論を行うために金属材料、金属間化合物材料、セラミックス材料、高分子材料、複合材料の分野から材料の種類を問わない高靭性化機構を議論することを目的とする。