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- 材料の創製および循環に関する基礎学理の構築と基盤技術の開発/
- [材料の創製・循環] 2024年度採択課題
東京大学
大学院理学系研究科
准教授
今日,金属を如何に循環的に有効活用していくのかという観点からメタルサステナビリティーは重要な概念となっています.本研究では,環状にコンパクトに窒素配位部を集積した電荷包囲場的な配位環境を特長とする錯体材料を開発します.五角両錐七配位構造などの異常配位環境を有する錯体化学の学理を開拓しつつ,高効率かつ高選択的な貴金属循環を実現する機能性錯体材料を創製します.
九州大学
大学院理学研究院
准教授
空間反転対称性の破れた結晶構造をもつ極性材料は、強誘電性、圧電性、焦電性、非線形光学特性といった優れた機能性を示します。一般的に、強誘電体は絶縁体として開発されてきたため、伝導体は強誘電性を示さないと考えられてきました。本研究では、この常識を覆すべく、極性骨格をもつイオン伝導体の新規合成開拓を行うことで、極性と伝導イオンが強相関した新物性の実現に挑戦します。
大阪公立大学
大学院工学研究科
准教授
近年、海洋マイクロプラスチック問題は世界的な解決すべき火急の課題として認識され、この問題を解決するための革新的技術の開発が求められている。本研究では、自然界に豊富に存在するユビキタス原料であり、非可食性バイオマスであることから人類の食料と競合することがないリグニンを活用し、自然界で分解され天然分子にもどり環境負荷が極めて低い資源循環型高分子カプセルを開発する。
北海道大学
大学院理学研究院
准教授
ポリマーは現代社会に必要不可欠な材料ですが、その多くは難分解性であり、環境問題の要因の一つとなっています。本研究は、バイオマスの一つであるカルボン酸を原料として、新たな分解性ポリマー「NOペプトイド」を創製し、その機能開拓を目指します。さらに、NOペプトイドの構造的な特徴に基づいた分解法を確立し、資源循環を可能にする新たな材料としてこれを利用するための基盤技術を開発します。
北海道大学
電子科学研究所
准教授
酵素分解を利用した革新的な微粒子生成法により、環境調和型メゾスコピックナノ粒子材料(ms粒子)を創製する手法の確立を目指します。特に、非可食性バイオマスや廃棄物由来の原料を用いて金属ナノ粒子集合体や分子触媒ナノ粒子などを開発し、新規なms粒子の機能発現を実現します。本手法で生成されるms粒子は酵素分解性の連結部位を有するため、使用後の分解・リサイクルが容易な環境調和型ナノ材料として期待できます。
京都大学
大学院工学研究科
准教授
本研究では、ユビキタスな天然化合物と汎用化合物を原料に用いて可逆的に生成/分解できる両親媒性ポリマーを設計し、その自己組織化により資源循環性をプログラムした機能性ポリマー材料を創出します。材料を化学的に分解/再生するリサイクル技術と、土壌や海洋、湖などの自然環境での分解により資源循環する技術を開発し、地球環境に配慮した循環性を併せもつ機能材料創製を目指します。
大阪大学
大学院工学研究科
准教授
炭素-フッ素結合の開裂と再形成を鍵とした’フッ素を循環させる’ストラテジーのもとで、高付加価値フッ素化合物の高効率合成を開発します。また、環境問題物質PFASを原料とした高価値フッ素化合物の合成により、PFASのリソーシングとアップグレードも確立します。高効率合成とリソーシング・アップグレードを両輪とする有機合成反応により、持続的社会・産業のためのフッ素ニュートラルの実現を目指します。
慶應義塾大学
理工学部
准教授
トポロジカル半金属は、安価・安全な元素を用いた場合でも、特異なバンド構造に由来する巨大な電気・熱・光応答や高い電子移動度など、電子デバイス応用に適した優れた機能が期待できます。本提案では、持続可能な発展型社会の構築に向けて、資源・環境制約を克服する汎用・高機能電子材料としての利用を目指し、不純物や乱れに強靭な磁性トポロジカル半金属の開発と革新的電子機能の創出を行います。
東京大学
大学院総合文化研究科
助教
本研究では第一に、光および高密度焦点式超音波(HIFU)の印加により力学物性を可逆的に制御可能な光・音響動的機能物質(PADM)の開発、第二、HIFUを有効利用した異種材料の接合解体法とPADMによる修復・再接合法の開発をおこなう。さらに、PADMと量子ドットからなる複合材料を創製し、HIFU照射による物質内部での音と光の応答領域展開法と、3次元閉鎖空間での材料の力学物性制御技術を開発する。
大阪大学
大学院工学研究科
准教授
固体材料における空間反転対称性の欠如は、特異な物性発現の鍵となりますが、そのような極性構造を選択的に構築することは困難です。本研究では、シンプルかつユビキタスに存在する多様な分子を取り込み、極性配列させることのできる機能性ホスト結晶を開発します。強誘電性をはじめとする物性の確認・機能展開を通し、多様なフェロイック材料を自在に創出できる「∞ on 1」な資源循環材料の創製を目指します。
神戸大学
大学院工学研究科
准教授
本研究では、炭化金属ナノ粒子の特異な水素活性化能に基づく、高効率な液相水素化反応系の開発を目指します。化学工業における基幹化合物の多くは液相変換法によって合成されており、従来の金属触媒よりも低い水素圧力下で反応を促進することができれば、水素の安全かつ高効率な利用、金属資源の使用量低減および省エネルギー化につながり、既存技術を置き換える次世代触媒プロセスの構築に貢献できると期待されます。