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さきがけ
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- 数学と情報科学で解き明かす多様な対象の数理構造と活用/
- [数理構造活用] 令和元年度採択課題
京都大学
数理解析研究所
准教授
質・量ともに限られた細胞スケールの生命現象の画像データに対して、流体方程式の構造に起因する「ながれ」と「かたち」の間の関係性を利用した数理活用基盤の構築を目指します。内部流れ・外部流れ・中間流れの全ての基礎的な流れの問題に対して、実験データの取得から、流体数値計算技術の開発、データ利用法の構築、およびその背後にある基礎数理の探求を一貫して行います。
九州大学
大学院システム情報科学研究院
准教授
M2M 通信等によって半自動生成される大規模データのほとんどはシーケンシャルデータとみなすことができます。本研究では、リアルタイム処理でストレスフリーに動作し、安価なデバイスにも実装可能で、かつ安全に利用できる多様シーケンシャルデータ解析プラットフォームの構築を目指します。文字列組合せの高度理論、最先端文字列処理アルゴリズム技術、暗号・セキュリティ技術を有機的に融合させることで、目標を達成します。
岡山大学
サイバーフィジカル情報応用研究コア
教授
パーシステントホモロジー(PH)を基盤としたデータ解析の革新的発展のため、PH上の機械学習、PH上の最適化問題、粗視化PHといった基盤理論とそのソフトウェアの開発を行い、それらを統合してPHによる革新的なトポロジカル高次構造抽出フレームワークの構築を目指します。パーシステントホモロジーの数学、最適化や機械学習のような計算機科学、そしてそれらの理論的結果のソフトウェアによる実現が鍵となります。
千葉大学
国際高等研究基幹
教授
データ同化は、プロセス駆動型モデルと観測データを最適に繋ぐ学際的科学です。天気予報分野で発展してきたデータ同化は、情報抽出限界や多様な計測データの活用限界により観測ビッグデータを最大限に利用するための課題が残っています。本研究は、観測インパクト推定による「観測の価値」や数理構造等の情報特徴量を高度利用する新しいデータ同化・予測手法を開拓し、天気予報での実証実験や新分野への発展を達成します。
東京大学
大学院新領域創成科学研究科
准教授
社会・Web・生物など多様なシステムから時系列が得られるようになり、時系列の活用はますます重要性になりつつあります。その一方、時間を無視して機械学習を適用するアプローチが主流であり、時間情報の活用は十分に進んでいないのが現状です。本研究では、非定常性、非線形性、部分観測性などの困難を克服することにより、社会や脳から得られた時系列から高精度な数理モデルを構築する技術を開発します。
京都大学
大学院工学研究科電気工学専攻
准教授
エネルギー、環境など様々な社会的課題の解決には、対象となる複雑現象を解析し理解するのと同時に、解決に必要な機能を有するシステムを設計することが求められます。本研究では、この解析・設計に関する数学的基盤として非線形力学系に対するクープマン作用素に着目し、クープマン作用素のスペクトル構造を作用素論や函数論等の方法により特徴付けた上で、この構造に基づいてデータから解析・設計を行う方法論を開発します。
東京大学
大学院総合文化研究科
教授
本研究では、多様な動的機能を持つ構造的折りパターンを新規に創出します。パターンの自己組織化プロセスを直観的に操作することで、背後にある数理構造にアクセス可能とするシステムを構築します。立体形状と構造性能に潜む数理構造や数学的概念を抽出し、構造的折りパターンを設計可能とすることで、諸科学・工学分野への応用の道を開拓します。
九州工業大学
大学院情報工学研究院
准教授
深層学習モデルの膨大な学習コストを低減し、その適用ドメインを飛躍的に拡大する事を目標とします。具体的には、深層学習における最大の謎である学習法の大域収束性と汎化誤差担保の為に、学習法が備える潜在的正則構造発見能力の正体について解明を試みます。更に、究明した正則構造と大域収束の為のネットワーク構造の十分条件を陽に利用した安定的学習法及びネットワーク構造学習法の開発に取り組みます。
早稲田大学
理工学術院
准教授
距離(非類似度)の情報からグラフ構造を解き明かしたいという問題意識は、科学の諸分野のデータ解析に見られるもので、例えばDNAの配列の違いから系統樹や系統ネットワークを推定する問題と密接に関連しています。本研究では、トポロジー、最適化、数え上げ・列挙などの多様な数理科学的視点により「離散幾何学的モデリング」の新しい問題を提起し、それらへの挑戦により計算系統学の新展開を目指します。
東京大学
大学院情報理工学系研究科
准教授
従来のユークリッド空間上の凸性に基づく連続・離散最適化の枠組みを乗り越えて、CAT(0) 空間といった非正曲率距離空間の凸性に基づく新しい連続・離散最適化理論、および計算複雑度・アルゴリズム論を展開し、数学・数理科学・情報科学諸分野へと横断的に活用します。
情報・システム研究機構
国立情報学研究所
教授
最適化アルゴリズムは意思決定や知識発見の道具として広く用いられています。しかし実応用では得られた入力データが現実を正確に反映しているとは限りません。そこで本研究では平均感度の低いアルゴリズム、即ち入力がランダムに少し変化しても出力が大きく変化しないアルゴリズムを構築し、これにより得られた出力が、その後の意思決定や知識発見に安心して使えるようになり事を目指します。