戦略目標
「数理科学と情報科学の連携・融合による情報活用基盤の創出と社会への展開」
研究総括
坂上 貴之(京都大学 大学院 理学研究科 教授)
概要
次世代の社会では抽象的な概念や論理構造、曖昧な知覚や経験などが、広義の情報として科学的・社会的・経済的な価値を有するようになると言われています。こうした社会の実現に向けて、数学・数理科学と情報科学が連携・融合し、様々な科学技術分野や産業界における諸課題および膨大なデータなどから、新しい数学的概念や数理構造を抽出し、それを情報化して利活用するアプローチが不可欠となっています。また、プロセスの記述による演繹的アプローチと大量データの利用による帰納的アプローチの双方の数理モデリング手法を高度に発展させ、また相補的に活用する数理的手法の創出を通じて、実社会における情報利活用の高度化・加速も期待されています。
本研究領域では、様々な対象に潜む数理構造や数学的概念を新たな「情報」として抽出し、それを次世代の社会の価値として利活用することで、私たちの認知能力を拡大し、次世代の社会や科学技術・産業の形成につなげるような情報活用基盤の創出を目指します。特に、数学・数理科学、情報科学の各分野の強みを活かしながら、領域として両分野の独立した研究者が連携・相補的に融合することにより、この目標達成を見据えた革新的な数理構造や数学的概念の提唱、その理論の構築、および、その情報化手法の研究・開発を推進します。
なお、本研究領域は文部科学省の人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト(AIPプロジェクト)の一環として運営します。
領域アドバイザー
荒井 迅 |
東京工業大学 情報理工学院 教授 |
岩田 覚 |
東京大学 大学院 情報理工学系研究科 教授 |
落合 啓之 |
九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 教授 |
楠岡 成雄 |
東京大学 名誉教授 |
小磯 深幸 |
九州大学 名誉教授 |
佐古 和恵 |
早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部 教授 |
德山 豪 |
関西学院大学 工学部 教授 |
平田 典子 |
日本大学 理工学部 特任教授 |
福水 健次 |
情報・システム研究機構 統計数理研究所 教授 |
三好 建正 |
理化学研究所 計算科学研究センター チームリーダー |
領域運営アドバイザー
大田 佳宏 |
Arithmer(株) 代表取締役社長兼CEO/東京大学 大学院 特任教授 |
採択課題一覧
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