生体恒常性維持・変容・破綻機構のネットワーク的理解に基づく最適医療実現のための技術創出(AMEDへ移管)

当該領域における継続課題は、平成27年4月1日をもって国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)へ移管されました

戦略目標

「先制医療や個々人にとって最適な診断・治療法の実現に向けた生体における動的恒常性の維持・変容機構の統合的解明と複雑な生体反応を理解・制御するための技術の創出」

研究総括

永井 良三(自治医科大学 学長)

概要

 本研究領域の目的は、個体の生から死に至る過程を、神経、免疫、内分泌、循環等の高次ネットワークによる動的な恒常性維持機構からとらえ、内的・外的ストレスに対する生体の適応と変容のメカニズムを時空間横断的に解明すること、さらに生活習慣病をはじめとする多くの疾患を「動的恒常性からの逸脱あるいは破綻」として理解し、これを未然に察知し予測的に制御する技術の開発を追求することにあります。
とくに近年、細胞特異的な遺伝子改変動物の作出や細胞分離技術などが大きく進歩したため、生命科学や医学のあり方が大きく変わろうとしています。そこで、これまで知られていなかった異なる細胞間、システム間、臓器間の連携による恒常性維持や負荷適応の機構を明らかにし、これを制御する生命科学と臨床医学の展開が求められています。
具体的には、
(1) 内的・外的負荷に対する個体の恒常性維持のために、実質・間質細胞間、臓器間、さらに神経、免疫、内分泌、循環等の多岐にわたるシステム間で、相互依存的に作用する複雑系機能ネットワークの動作様式を明らかにします。とくに恒常性の維持と破綻に関わる液性因子、神経伝達、免疫細胞、間質細胞などを同定し、これによって恒常性維持を制御する技術を開発します。
(2) 誕生から発達、成長、老化というライフステージに応じた個体の恒常性変容機構の時系列的動的変化の様相を解明し、その微細な徴候を早期に検出し、これらを制御する技術を創出します。
(3) 内的・外的因子によって生ずる臓器障害の発症・進展機構、ストレスや傷害に対する生体防御機構や治癒機構を解明し、ヒト疾患の診断や治療に結びつく技術を創出します。基礎研究の成果はできるだけ臨床例でも検討し、新たな病態概念のもとに多科連携医療の可能性を探索します。
(4) これらの複雑系ネットワークの相互作用の動作様式を多面的に理解し、これを制御する信頼性の高い手法の確立をめざします。そのためにシミュレーション技術やこれを実現する計算科学的な論理的研究も推進します。
こうした研究を通じて、生体の恒常性機構を制御する未知の分子・細胞・ネットワーク機構を解明し、その知見に基づいて新しい医療技術の開発を行います。

領域アドバイザー

入來 篤史 理化学研究所 脳科学総合研究センター シニア・チームリーダー
大島 悦男 第一ファインケミカル株式会社 代表取締役社長
寒川 賢治 国立循環器病研究センター 研究所長
小島 至 群馬大学 生体調節研究所 教授
小安 重夫 理化学研究所 統合生命医科学研究センター センター長
坂口 志文 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 教授
坂田 恒昭 塩野義製薬株式会社 シニアフェロー
砂川 賢二 九州大学 大学院医学研究院 教授
中尾 一和 京都大学 大学院医学研究科 特任教授
長瀬 美樹 順天堂大学 大学院医学研究科 准教授
鍋島 陽一 先端医療振興財団 先端医療センター長
望月 敦史 理化学研究所 望月理論生物学研究室 主任研究員

平成24年度採択分

代謝疾患克服のための臓器間ネットワーク機構の統合的機能解明

研究代表者(所属)

片桐 秀樹 (東北大学 大学院医学系研究科 教授)

細胞老化が引き起こす恒常性破綻の病態解明とその制御

研究代表者(所属)

原 英二 (公益財団法人がん研究会 がん研究所 がん生物部 部長)

腸内常在細菌特性理解に基づく難治性疾患新規治療法の開発

研究代表者(所属)

本田 賢也 (理化学研究所 統合生命医科学研究センター チームリーダー、慶應義塾大学 医学部 教授)

個体における組織細胞定足数制御による恒常性維持機構の解明

研究代表者(所属)

三浦 正幸 (東京大学 大学院薬学系研究科 教授)

恒常性維持機構オートファジーに着目した栄養素過剰摂取に起因する疾患の原因解明と治療法確立

研究代表者(所属)

吉森 保 (大阪大学 大学院生命機能研究科 教授)

平成25年度採択分

睡眠・覚醒リズムをモデルとした生体の一日の動的恒常性の解明

研究代表者(所属)

上田 泰己 (東京大学 大学院医学系研究科 教授)

組織修復に基づく恒常性維持機構の変容による生活習慣病の病態解明と制御

研究代表者(所属)

尾池 雄一 (熊本大学 大学院生命科学研究部 教授)

骨を基軸とする代謝ネットワークの解明

研究代表者(所属)

竹田 秀 (東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授)

生体内の異物・不要物排除機構の解明とその制御による疾患治療

研究代表者(所属)

宮崎 徹 (東京大学 大学院医学系研究科 教授)

心臓・骨・腎臓ネットワーク機構とこれを支える血管恒常性メカニズムの解明

研究代表者(所属)

望月 直樹 (国立循環器病研究センター 研究所 細胞生物学部 部長)

平成26年度採択分

細胞間相互作用と臓器代謝ネットワークの破綻による組織線維化の制御機構の解明と医学応用

研究代表者(所属)

小川 佳宏 (東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授)

リン恒常性を維持する臓器間ネットワークとその破綻がもたらす病態の解明

研究代表者(所属)

黒尾 誠 (自治医科大学 分子病態治療研究センター 教授)

環境適応・ストレス応答の生体恒常性を司る神経幹細胞の制御と破綻

研究代表者(所属)

後藤 由季子 (東京大学 大学院薬学系研究科 教授)

生理活性因子の情報制御システムに基づく革新的な医薬品の創出

研究代表者(所属)

新藤 隆行 (信州大学 大学院医学系研究科 教授)

脳・腸連関を支える自律神経系の理解から恒常性維持機構の解明へ

研究代表者(所属)

高橋 淑子 (京都大学 大学院理学研究科 教授)

自律神経・ペプチド連関を基軸とするエネルギー代謝と免疫制御機構の解明

研究代表者(所属)

中里 雅光 (宮崎大学 医学部 教授)

組織・個体・次世代の恒常性を制御するシグナル伝達システムの解明

研究代表者(所属)

西田 栄介 (京都大学 大学院生命科学研究科 教授)

お知らせ

2014.11.07 (研究成果)論文掲載プレスリリース:上田泰己(上田チーム研究代表者)他、Whole-body imaging with single-cell resolution by tissue decolorization (doi: 10.1016/j.cell.2014.10.034)
2014.10.03 (研究成果)論文掲載プレスリリース:宮崎徹(宮崎チーム研究代表者)他、Circulating AIM prevents hepatocellular carcinoma through complement activation (doi: 10.1016/j.celrep.2014.08.058)
2014.04.18 (研究成果)論文掲載プレスリリース:上田泰己(上田チーム研究代表者)他、Whole-brain imaging with single-cell resolution using chemical cocktails and computational analysis (doi: 10.1016/j.cell.2014.03.042)
2014.04.07 (受賞等)受賞:片桐秀樹(片桐チーム研究代表者)、平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰
2013.12.24 (研究成果)論文掲載プレスリリース:三浦正幸(三浦チーム研究代表者)他、Local apoptosis modulates early mammalian brain development through the elimination of morphogen-producing cells (doi: 10.1016/j.devcel.2013.11.015)
2013.12.20 (受賞等)選定:本田賢也(本田チーム研究代表者)、ナイスステップな研究者2013
2013.08.06 (研究成果)論文掲載プレスリリース:吉森保(吉森チーム研究代表者)他、Autophagy sequesters damaged lysosomes to control lysosomal biogenesis and kidney injury (doi: 10.1038/emboj.2013.171)
2013.06.27 (研究成果)論文掲載プレスリリース:原英二(原チーム研究代表者)他、Obesity-induced gut microbial metabolite promotes liver cancer through senescence secretome (doi: 10.1038/nature12347)
(参考)JSTトピックス:JST「CREST/さきがけ」の研究成果 米国科学誌サイエンス「今年の10大成果」に選出
2013.04.08 (受賞等)受賞:吉森保(吉森チーム研究代表者)、平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰
2013.03.25 (その他)書籍刊行:実験医学増刊号『臓器円環による生体恒常性のダイナミクス』(ISBN: 978-4-7581-0329-9)

活動報告

2015.01.25 領域会議を開催しました。
2015.01.24 研究代表者会合を開催しました。
2014.11.16 平成26年度採択研究課題のキックオフ会議を開催しました。
2014.10.01 平成26年度採択研究課題の研究を開始しました。
(参考)当該年度の募集・選考・研究領域運営にあたっての研究総括の方針募集説明会資料募集説明会動画
2014.04.25 研究代表者会合を開催しました。
2013.11.26 領域会議を開催しました。
2013.11.25 平成25年度採択研究課題のキックオフ会議を開催しました。
2013.11.24 研究代表者会合を開催しました。
2013.10.01 平成25年度採択研究課題の研究を開始しました。
(参考)当該年度の募集・選考・研究領域運営にあたっての研究総括の方針募集説明会資料募集説明会動画
2013.04.09 研究代表者会合を開催しました。
2012.12.04 平成24年度採択研究課題のキックオフ会議を開催しました。
2012.10.01 平成24年度採択研究課題の研究を開始しました。
(参考)当該年度の募集・選考・研究領域運営にあたっての研究総括の方針(注:募集説明会は実施なし)

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