修了生・既受講生の活躍

「イノベーションコーディネータとして企業の課題解決や新事業創出に貢献」
- (1期生)
- 産業技術総合研究所 材料・化学領域 材料・化学領域研究戦略部 イノベーションコーディネータ
- 浅川 真澄さん
浅川真澄さんは、これまでに産総研の触媒化学融合研究センターの副研究センター長として、NEDOの大型プロジェクトなどの研究資金の獲得、国立大学との共同研究、研究環境の整備などを先導してきました。また、研究成果を議論する場でのディスカッションの中で、研究成果の価値創出に貢献してきました。
浅川さんは、現在、研究所のイノベーションコーディネータとして活動しており、企業ニーズと研究所のポテンシャルをマッチングさせ、企業の課題解決や新規事業の創出に貢献しています。同時に、民間資金を研究費として使える環境を整えて、研究者が社会の課題を認識して、自身の研究開発にフィードバックできるよう、活動しています。
「ImPACTプログラムのPM補佐として技術移転活動に貢献」
- (1期生)
- 千葉大学 学術研究・イノベーション推進機構 特任准教授
- 井門 孝治さん
井門孝治さんは、これまでに内閣府ImPACTプログラム「進化を超える極微量物質の超迅速多項目センシングシステム」のPM補佐として、研究開発プログラムのマネジメントに携わりながら、研究成果を実用化に結びつける技術移転の業務を推進してきました。
井門さんは、日本と米国での研究経験や、物理学の博士と経営管理修士(MBA)という2つの専門を持ち、さらにPM補佐としての実務経験を活かすことで、研究開発プロジェクトをマネジメントするPMとしてのキャリアを目指しています。現在は千葉大学学術研究・イノベーション推進機構(IMO)にて産学連携・技術移転の活動を続けています。また、国立研究機関発ベンチャーの取締役も務めています。
「古くて新しい農業技術を社会実装へ展開」
- (1期生)
- 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 知財・技術移転部門 主任URA
- 斎藤 茂樹さん
斎藤茂樹さんは、名古屋大学の知財・技術移転部門にて知的財産の創出支援、権利取得、技術移転活動(技術紹介、実施許諾条件交渉等)、契約管理業務等を行っています。PM研修で得た知見を現在の業務に活かし、名古屋大学のABS(Access and Benefit-Sharing*)実施体制の構築で中心的な役割を果たしました。
また、斎藤さんは、PM研修第2ステージにて大学や他機関との研究活動の成果を基にベンチャー企業等と連携し、日本が世界に誇る農業技術である接ぎ木システムの実用化に向けた研究開発プログラムの調査・研究を推進しました。研修で築いたネットワークを活かしながら、世界的な食料・農業問題の解決につながる社会実装を進めています。
*Access and Benefit-Sharing:遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分
「JSTムーンショット目標6のプロジェクトのPM補佐としてマネジメント活動を推進」
- (1期生)
- 横浜国立大学 先端科学高等研究院 特任教員(准教授)
- 藤井 新一郎さん
藤井新一郎さんは、これまで、JSTのERATO中村巨視的量子機械プロジェクトで研究推進主任として研究の進捗のマネジメントなどを行い、2グループ約60人からなる研究チームを支えてきました。また、文部科学省の光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)量子情報処理技術領域のヘッドクォーターメンバーとして量子コンピュータ・量子シミュレータの研究推進や研究者人材の育成に寄与してきました。
藤井さんは、現在、JSTのムーンショット型研究開発事業の目標6「量子計算網構築のための量子インターフェース開発」プロジェクトにもPM補佐として参画しています。同プロジェクトは、量子コンピュータのハードウェアを量子的に結合した分散型の大規模量子コンピュータの実現に向けた量子インターフェースの研究開発を行っています。藤井さんは、小坂PMの下、課題推進者等との研究推進に係る様々なマネジメント活動を実施し、プロジェクト推進に貢献しています。
参考URL
「起業して東京の町工場の新しいビジネスをプロデュース」
- (1期生)
- TOKYO町工場HUB 代表
- 古川 拓さん
古川拓さんは、東京の町工場のものづくりの活力を高め、国内外で新しいビジネスをプロデュースする、さまざまな活動を行っています。
古川さんは、グローバルな事業環境の大きな変化を小規模事業者の飛躍の機会と捉え、TOKYO町工場HUBを起業し、高い技術力をもつ葛飾区や足立区などの多様な町工場100社以上のネットワークをつくり、新しい製品やサービスを生み出す活動を行っています。
また、古川さんは海外の起業家や留学生と町工場をつなぐ活動、海外のMBA学生のためにワークショップや町工場見学を開催するなど、ユニークな人材育成活動も行っています。
参考URL
「研究者から転身し網膜再生医療のプロジェクトマネージャーを歴任」
- (1期生)
- 理化学研究所 科技ハブ産連本部本部長室 高度研究支援専門職
兼 創薬・医療技術基盤プログラム 連携促進コーディネーター/プロジェクトマネージャー - 森永 千佳子さん
森永千佳子さんは、理化学研究所創薬・医療技術基盤プログラムにおいて、網膜再生医療に関する一連のプロジェクトのPMとして、マネジメントチームサイドから研究スタッフと連携し臨床応用に向けたプロジェクト推進の活動を行っています。
森永さんは、博士号取得後、発⽣⽣物学の基礎研究を行っていましたが、研究成果の社会実装に興味を持ちマネジメント人材として転身後、PM研修で体系的にマネジメントスキルに磨きをかけ、理研の研究スタッフに加え連携する医療機関、参画企業、規制当局等の間で最前線に立ち、研究者の視点を併せ持ったPMとして活躍を続けています。
「大型研究プログラム参画をコーディネート」
- (1期生)
- 国立研究開発法人 理化学研究所
情報統合本部 情報統合研究推進室 科技ハブ産連本部 科学技術ハブ推進課(兼務) 副主幹 - 山岸 卓視さん
山岸卓視さんはPM研修第2ステージで持続的な農業の実現に向け、農業環境を対象としたデータ駆動型の研究課題に取り組みました。その後、社会実装に向けて研究課題をSIP第2期*へと発展させていく中で、研究者との二人三脚で産官学の外部機関との調整や分野の異なる研究者の取りまとめを行い、事業を推進しました。さらに山岸さんは、同研究をムーンショット型農林水産研究開発事業**へ展開させる企画・調整業務を行い、大型科学技術プロジェクトへの参画に貢献しました。
現在、山岸さんは「ガーディアンロボットプロジェクト」***の新規立ち上げ、更には研究組織全体の研究推進業務を担い、人とロボットが共存する未来社会に向けて、持続的な取組体制の構築・運営を進めています。
*SIP第2期・・・戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期スマートバイオ産業・農業基盤技術
**ムーンショット型農林水産研究開発事業 土壌微生物叢アトラスに基づいた環境制御による循環型協生農業プラットフォーム構築
***理化学研究所 情報統合本部 ガーディアンロボットプロジェクト
参考URL
「宇宙航空関連分野の研究開発におけるプロジェクトを牽引」
- (2期生)
- 宇宙航空研究開発機構(JAXA) 研究開発部門 主任研究開発員
- 川瀬 誠さん
川瀬誠さんは、現在、JAXAの研究開発部門で軽量かつ長寿命な宇宙用リチウムイオン電池に関する研究開発に取り組んでいます。PM研修への参加後、全体を見渡しつつ各研究の立ち位置を俯瞰的に見る意識の変化や、困難な課題に立ち向かう際にチャレンジする積極的な姿勢など、様々な変化が得られたと感じています。
川瀬さんは、研修直後の配属先であった種子島のロケット打上げ設備の開発・維持等に携わる現場において、新たな課題解決のためのテーマを構想し、若手中心のメンバーのチームビルディングを行い新規テーマを立ち上げるなど、PM人材として身につけた力を発揮しつつ研究開発を推進しています。
参考URL
「チームの責任者として、新製品安全性評価プロジェクトをマネジメント」
- (2期生)
- 大手メーカー 化学部門 課長職
- 郭 子進さん
郭子進さんは、PM研修第2ステージにて他機関との協働による研究成果の実用化を見据えた課題を推進し、理化学研究所の免疫学研究者として、独自に確立した粘膜マスト細胞培養系*1を用いて、琉球松からのアレルギー抑制画分の特定及び抽出技術の確立に貢献しました。その後、社会実装に向けた研究開発を推進する機会と環境を求めて、大手メーカーの化学部門に転身しました。
現在、郭さんは生物学専門の研究バックグラウンドを活かし、化学物質安全性評価チームの責任者として、社内の新製品安全性評価プロジェクトをマネジメントしています。社会課題の解決に向けて、今後新たに研究・商品開発の役割を担い、新分野へ進出することを目指して事業を推進しています。
「社会課題に向かいあって問いを立てる『ハテナソン』の活動を実践」
- (2期生)
- 京都産業大学 生命科学部 学部長 教授、特定非営利活動法人ハテナソン共創ラボ 代表理事
- 佐藤 賢一さん
佐藤賢一さんは、社会課題を解決する取り組みのひとつとして、学び手が課題に関する潜在的な問題を問いの形で言語化し、共有する『ハテナソン』(“はてな”+“マラソン”の造語)の手法を開発し、実践しています。
佐藤さんは、これまでに『ハテナソン』で問いをつくる活動を、地域・市民のコミュニティーや高校生・大学生の学びの場、研究開発や人材育成・組織開発のための研修の場などで実践し、またファシリテーターとして普及に協力する教員などにも展開してきました。参加者は、延べ5,000人を超えました。
社会から科学に、そして科学から社会に問いを投げかけるユニークな『ハテナソン』の活動の普及が期待されます。
「ImPACTプログラムのPM補佐として出口戦略立案や連携先の開拓に貢献」
- (2期生)
- 千葉工業大学 社会システム科学部 プロジェクトマネジメント学科 准教授
- 田隈 広紀さん
田隈広紀さんは、これまでにImPACT合田プログラム「セレンディピティの計画的創出」のPM補佐、プロジェクトリーダー及びプログラム・アドバイザーとして、主に、研究成果である細胞検索エンジンの社会展開支援と出口戦略の立案を担当し、ImPACT期間終了後の組織・制度の設計や、企業・研究機関等の共同研究先の開拓にも貢献してきました。
田隈さんは、現在千葉工業大学にて「プログラムマネジメントの実用化」を研究テーマにしているため、PM研修で習得した知識と人脈をフルに活かし、理論と実践の両面を備えた成果の創出を目指し活動しています。
「つながる力で関係者を巻き込み、降雨予報アプリの実証実験に約24,000人が参加」
- (2期生)
- 防災科学技術研究所 イノベーション共創本部共創推進室 特別技術員 (兼)首都圏レジリエンス研究推進センター
極端気象レジリエンス研究推進室 コーディネーター - 中島 広子さん
中島広子さんは、気象災害軽減研究に関する連携推進や知財業務などを行いながら、PM研修に参加し 、ゲリラ豪雨の被害を軽減するための実証実験などに取り組みました(*注) 。
中島さんは、持ち前のコミュニケーション力を生かして大学等の研究者や企業との協力関係を築き、チームを作って研究を進めました。プロジェクトで提案されたデザインを既存の降雨予報アプリに実装し、ゲリラ豪雨からの避難行動を調べる社会実験を実施しました。この社会実験には、約24,000人が参加し、貴重なデータが得られました。中島さんは修了後も研究者らとともに、さらなる活動を続けています。
(*注)PM研修第2ステージ研究課題名:脳波を用いたゲリラ豪雨直前予報伝達に向けた情報設計
参考URL
「新規事業に資する新たな価値創造に向けて、リーダーとして組織横断的にプロジェクトを推進」
- (2期生)
- 旭化成株式会社 研究・開発本部 技術政策室 DX事業開発部 次長
- 原田 洋一郎さん
原田洋一郎さんは、旭化成株式会社のヘルスケア領域において、新規事業に資する新しい価値の創造に向けて、自社部門間や他社組織と連携しながら組織横断的にプロジェクトを推進しています。また、チーム内の提案を総括しマネジメントを行うリーダーとして組織を統率しています。
原田さんは、社会的課題を起点にした新規事業の立案や技術動向、社内外の取り組みを踏まえた未来志向×自社の強みを生かした事業開発を推進し、共創の実現を目指して、大学のオープンイノベーション機構とも交流を図っています。
また、原田さんはPM研修のメンターや修了生と連携を深め、ヘルスケアにおける社会課題の解決に向けた共創活動や価値創造に関わる学会での研究会においてリーダーとして活躍しています。
「スタートアップにキャリアチェンジし、新技術の社会実装に向けたPMとして活躍」
- (2期生)
- VISITS Technologies (株) Innovation & Transformation本部 シニアディレクター
- 福井 創さん
福井創さんは、PM研修参加後、2度のキャリアチェンジを経て、現在、VISITS Technologies株式会社にて、人の創造性やアイデア自体の価値等これまで定量化できなかったものを定量化できる独自技術を活用し、新たな価値を生みだすユースケースの探索から、POC、社会実装まで各フェーズの取り組みを行っています。
福井さんは、PM研修への参加により、戦略立案の重要性を強く認識し、その実践の機会を求め、戦略コンサルティングファームへの転職に踏み切りました。期待通り、R&Dを中心とした戦略立案業務を多数経験する中で、「自らが世界の変革の担い手となりたい」という想いを抱き、イノベーションの最前線での活躍の機会を求め、スタートアップへのキャリアチェンジを実現しました。
現在は、企業・官公庁と連携し社会価値の創造に向けた活動に取り組んでいます。
参考URL
「PM研修の成果を新規事業の仕組み作りに活かし、プロジェクトを推進」
- (2期生)
- 国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学
糖鎖生命コア研究所 糖鎖分子科学研究センター URA(特任准教授) - 松田 元規さん
松田元規さんは、PM研修で得たマネジメントの知見とライフサイエンス分野のバックグラウンドを活かし、東海国立大学機構 糖鎖生命コア研究所の立ち上げに貢献しました。PM研修の成果を新規プロジェクトの仕組み作りに活かし、複数の大学、関係機関との連携体制の構築にも関与しています。
現在、松田さんは2022年4月から本格稼働する「糖鎖生命科学連携ネットワーク型拠点」の運営準備を行いながら、大型研究事業の実現に向けたマネジメント業務を行っています。
参考URL
「研究リーダー兼PMとして宇宙研究のチームを牽引」
- (3期生)
- 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 宇宙物理学研究系 国際トップヤングフェロー
- 和泉 究さん
和泉究さんは、ヨーロッパ宇宙局が推進する世界初の本格スペース重力波望遠鏡ミッション(LISA;2034年打ち上げ予定)に参画し、JAXA宇宙理学委員会に設けられたLISAワーキンググループの研究リーダー兼PMとして約20名の研究チームを牽引しています。
和泉さんは、LISAに搭載される装置の開発および重力波源の理論研究を行う研究者チームのリーダーとして指揮をとり、国際協力で推進されるLISAに対して、わが国からも重要な科学貢献を果たすことを目指しています。
その第一ステップとして現在、2022年を目処にJAXA国際協力プロジェクトへの移行を目標として開発研究を進めています。
LISAは宇宙空間に1辺250万Kmの三角形状に配置した人工衛星間のレーザーの微小な揺らぎを計測して、宇宙のかなたから届く重力波を検出する装置です。重力波の観測により、巨大ブラックホール研究の進展などへの寄与が期待されます。
参考URL
「研修の成果がNEDO先導研究プログラムに繋がり研究代表者として牽引」
- (3期生)
- 旭化成(株)技術開発総部 先端技術開発部 新技術開発グループ グループ長
- 岡田 祐二さん
岡田祐二さんは、NEDO先導研究プログラム「自動車用炭素繊維サーキュラーエコノミー・プログラムの研究開発」の研究代表者として、自らが構想したテーマを牽引し、2023年度からは次の段階である「NEDO脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム(実用化開発)」に発展しました。研究代表者として、パイロットプラントの建設や実用化開発に向けた推進を行っています。
岡田さんは、温めていたアイディアの社会実装に向けた実践を希望し、PM研修に参加しました。第2ステージでは、メンターの助言の下、重要な連携先である自動車関連企業等との意見交換を通じて信頼関係を構築し、リサイクルの重要なステークホルダーからの意見を取り入れ、アイディアをさらにブラッシュアップしました。また、アカデミアと連携して要素技術の確立に取り組み、研修修了後も同テーマの採択に繋がる成果を上げています。(*注)現在は、東京理科大学の客員研究員の職にも就きながら、自動車用炭素繊維の持続可能な循環経済実現に向けて研究開発マネジメントを推進しています。
(*注)PM研修第2ステージ研究課題名:自動車用炭素繊維のサーキュラーエコノミー・プログラムにて研修を実施している。
参考URL
「NEDO研究開発プロジェクトのテーマを取りまとめ研究開発マネジメントを推進」
- (3期生)
- 産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター フロー化学チーム 研究チーム長
- 甲村 長利さん
甲村長利さんは、産総研の触媒化学融合研究センター フロー化学チームのチーム長として、機能性化学品の革新的製造プロセスの技術開発を推進しています。
甲村さんは、PM研修の第1ステージから連携企業等との体制構築、提案内容の作り込みなどの検討を進め、企業や大学等の参画者らとその提案内容を精査し、NEDO研究開発プロジェクト「機能性化学品の連続精密生産プロセス技術の開発」に繋げてきました。現在は、産総研・集中研において、プロジェクトの1つのテーマ(全3テーマ)の取りまとめ役として、省エネで効率的なフロー精密合成による生産プロセス・イノベーション実現に向け研究開発マネジメントに従事しています。これに関連し、更なる高度化に向け計算化学やAIを活用した反応経路探索に関するプロジェクト立案にも参画し、NEDO先導研究プログラム「デジタル駆動化学による機能性化学品製造プロセスの新基盤構築」に繋げています。
これまで甲村さんは、長く研究畑のキャリアを積んできました。その間、経済産業省への出向、PM研修などの経験も加わることで、より一層、成果の社会実装に対する強い意識を併せ持った人材として研究開発に取り組んでいます。
参考URL
「プログラムマネジメント型URAとして多数の研究プロジェクトを牽引」
- (4期生)
- 九州工業大学 研究戦略URA・副理事(社会実装本部、経営戦略室、若手工学アカデミー担当)
若手工学アカデミー代表幹事 - 米澤 恵一朗さん
九州工業大学(九工大)のURAおよび副理事として、九工大が長年培ってきた強みを更に発展させ、原理レベルからの社会変革が実行可能なイノベーション創出大学モデルを多様なステークホルダーと共に企画・構想し、その実現を牽引しています。また、九工大の40歳未満の全職員が所属する若手工学アカデミーの代表幹事として、大学の経営層と連動しながら中長期目線の大学経営実現にも日々向き合っています。イノベーション創出大学モデル実現に向け、現在は、PM研修の第1ステージ、第2ステージを通じて得たスキルや知識を活かし、複数の研究開発プロジェクトのマネジメントを実施するだけでなく、JST「スタートアップ・エコシステム共創プログラム」で19機関(2025年3月時点)の大学と共同運営するスタートアップ・エコシステム「PARKS」の代表補佐やMEXT「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の実務リーダーとして日々邁進しています。
参考URL
「大学の研究力強化とイノベーション創出を牽引」NEW
- (4期生)
- 神戸大学 学術研究推進機構 学術研究推進室 シニアリサーチマネージャー(上席政策研究職員)
- 寺本 時靖さん
URA組織のマネジメントから機関申請の大型競争的資金獲得に向けた企画立案、推進などを担っています。特にJ-PEAKSでは、本学の強みである「バイオものづくり」を中心に、研究領域の強化、施設整備、機器導入の仕組みづくり、スタートアップ創出や社会実装を強力に進めるグローバル・イノベーション推進室の立ち上げなど、企画立案から申請書・プレゼン資料構築、採択後の運営まで中心的役割を担っています。また、神戸市と連携し、バイオクラスター形成にも取り組んでいます。
さらに、事業化戦略・特許戦略・研究戦略を統合したイノベーションデザインの概念を導入し、研究開発マネジメントを行う新しい組織を立ち上げるなど、PM研修で学んだ視点を最大限活用し、どう組織に落とし込んで組織を動かし最大限の成果に結びつけるか、といった組織改革のマネジメント業務に取り組んでいます。
PM研修は濃密な学びの場であり、得るものは非常に大きいです。ぜひ研修を最大限に活かし、自己研鑽に励んでください。
「技術戦略とスタートアップ投資でオープンイノベーションを推進」NEW
- (4期生)
- ライオン株式会社
- 丸山 由貴さん
R&D部門と経営企画部門を兼務し、技術戦略とスタートアップ投資の両面からオープンイノベーションを推進しています。2021年、社外技術との連携を通じて研究開発を加速させるため、R&D部門にオープンイノベーションコーディネーター(以下、OIC)が設置されました。PM研修で培った構想力とネットワーク力を武器に、初期メンバーとして参画しました。同研修で学んだ「技術起点だけでなく人間・社会起点で価値を考える視点」や、多様なステークホルダーとの合意形成スキルは、現在の共創活動の核となっています。OICチームのリーダーとして、研究所横断の技術ニーズを基点に、国内外の大学・企業・スタートアップとの連携を企画・構想し、技術探索から投資実行までを一体でリードし、技術探索ツールの導入や独自フレームワーク構築、米国・シンガポールでのネットワーク形成など活動を広げています。こうした活動と並行して、これまでにCO2からのものづくり、デジタルバイオマーカー、汗中微量成分分析などの技術を有するスタートアップへの出資を実現し、複数の協業案件が本格的な検討段階へ進展しました。今後も、PM研修等で学んだ「イノベーションの源泉である情熱やこだわりを丁寧に紡ぐ力」を活かし、社会課題解決に資する技術価値化に貢献していきます。
参考URL
「沖縄から世界へつながる共創拠点づくり ― COI-NEXTでの挑戦」NEW
- (5期生)
- 琉球大学 研究共創機構 産学官共創ユニット スタートアップユニット副ユニット長 特命教授
- 羽賀 史浩さん
琉球大学でCOI-NEXT本格型プロジェクトを、産業界出身の副プロジェクトリーダー としてアカデミアのプロジェクトリーダーとタッグを組んで牽引し、農水一体型サステイナブル陸上養殖の沖縄モデル構築に挑んでいます。
立ち上げ時は未来デザインワークショップを企画し、多様なステークホルダーと未来の理想像を議論し拠点ビジョンを策定。ビジョン実現に向けては産学官連携のコンソーシアムを立ち上げ、参加機関は当初28から140を超える規模へ成長。
PM研修で学んだマネジメント力をプログラム運営に活かしており 養殖技術研究センターや亜熱帯フィールドでは、ヤイトハタ(琉大ミーバイ®)の閉鎖循環式養殖や排水利用による野菜栽培など、当初描いたビジョンが成果として見える化、見せる化も含め具体化し始めています。
今後はスタートアップラボ琉大(琉ラボ)を核に大学発スタートアップ創出を加速し、「ワクワクする未来を共に創る」場を広げ、若者が夢を持って挑戦できる産業を育てるとともに、私自身も成長し続け、沖縄から世界へオープンイノベーションを発信したいと思います。
参考URL
「研究成果の社会展開と研究開発マネジメント人材育成を推進」NEW
- (5期生)
- 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) NRAユニットNRAデザインイニシアティブ/イノベーションデザインイニシアティブ共創デザインプロジェクト マネージャー
- 疋田 啓太さん
NICTでは、理事長直属のシンクタンク「イノベーションデザインイニシアティブ」において、研究成果の社会展開を加速する共創デザインプロジェクト(PoCC)を推進しています。
私はPM研修第2ステージで「音声マルチスポット再生技術(SFC)」の社会展開を構想し、PoCCのサブプロジェクトとして発展させました。競争的資金の獲得、スピーカ試作、積極的な広報による企業連携の拡大、実サービスを用いた実証実験などの取組が評価され、PoCCプロジェクトリーダーに就任しました。 一方、この経験を基に研究開発マネジメント人材の育成にも注力し、NICTリサーチ・アドミニストレーター(NRA)の制度設計を主導して、2026年4月には新組織であるNRAユニットの立ち上げに貢献しました。
今後は、PM研修で培ったマネジメント力とネットワークを生かし、SFCの事業化とNRA制度の確立を両輪として、研究成果の社会展開と人材育成を通じたイノベーション創出を推進します。
参考URL
「起業したスタートアップで光診断薬の社会実装を推進」NEW
- (6期生)
- HILO株式会社 代表取締役
- 天野 麻穂さん
北海道大学 URA として医療系シーズ管理に携わる中で「光診断薬」技術と出会い、その臨床的価値を実感しました。特許を取得済で臨床ニーズが高いにもかかわらず、大企業ではビジネスモデル上の理由から事業化が進まないという課題を認識し、起業を決意しました。
PM 研修では、思考の組み立てや論点整理、プロジェクト全体の見通しの構築、リスク把握、関係者調整、さらに目的と成果の因果関係の言語化といった、実務で活用できる体系的スキルを習得しました。これらのスキルは、投資家・株主・連携企業・ファンディングエージェンシーに対し、光診断薬の価値や事業計画を一貫性のある形で提示し、理解と納得を得る際に大いに役立っています。
現在は、薬事承認の取得および創薬支援ツールの開発を推進し、社内外のステークホルダーと連携しつつ意思決定を担っています。イノベーション創出には確かな研究開発マネジメントが不可欠であるとの認識のもと、継続的な学びと挑戦を大切にしています。
アカデミアだけではなく、ディープテック系スタートアップ企業においても(だからこそ)、イノベーション創出には、本当に「できる」研究開発マネジメント人材が不可欠だと実感しています。研修終了後も勉強は続きますが、ともにがんばりましょう。
参考URL
「神戸市副市長として、資源循環型経済の復活を推進」NEW
- (7期生)
- 神戸市副市長
- 黒田 慶子さん
研究者の立場では実行困難であった提案内容を、神戸市副市長として挑戦しています。新施策「森の未来都市神戸」では、里山資源の循環利用による資源循環型経済の復活を目指します。市域の4割を占める森林で、伐採・利用・再生を市主導で再開しました。里山の所有者である農家に働きかけて販売収益化に市が伴走し、農村活性化を図っています。さらに、公園植栽木を利用する備長炭の市内生産や都市緑化を推進し、ヒートアイランド対策や街路樹の安全管理も強化。企業連携や新規就農者支援を進め、KOBE WOODブランド発信など、多様な構想を実現させつつあります。 PM研修では「里山の荒廃」を社会課題としてテーマ化し、資源循環の社会実装に向け、ビジネスモデル構築に取り組みました。メンターの俯瞰的な視点での助言に基づいて熟考し、理詰めで戦略を構築した経験が、現在の事業推進に直結しています。 地方行政として前例のない迅速な事業実行に向けて、部局間の横の連携とバックキャスティング的な手法への変革を促しています。若手には「現場で学び、常識に囚われない挑戦」を提言。「決断の早さと大胆さは歳と共に磨きがかかる」ことを実感しており、いつまでも生産的な人生を楽しめることを伝えたいと考えています。
参考URL
「PM的視座に基づく俯瞰力と調整力で研究の実用化を推進するコーディネーター」NEW
- (7期生)
- 国立研究開発法人理化学研究所 開拓研究所 所長室 コーディネーター
- 向後 泰司さん
理化学研究所・開拓研究所においてコーディネーターとして、国内外連携の推進やシンポジウムの企画・開催、多機関共同による臨床研究体制の構築、レギュラトリーサイエンス支援などに取り組み、外部資金の獲得や論文創出、実用化製品の開発に貢献しています。
薬事承認業務や規制当局への出向経験を活かし、基礎研究から応用・実用化までを一貫して支援している点も特長です。中でも、PM研修で培われた「三方良し」の視点に基づくロジック構築力や俯瞰的な視野は、海外トップ研究者を招聘したシンポジウムのマネジメントや多機関連携の推進に直結し、業務の質と幅の向上に大きく寄与しています。
また、研修を通じて習得された課題整理力や合意形成力は、利害関係が複雑に絡み合う調整場面において不可欠な強みとなっています。近年はAI活用にも積極的に取り組み、研究支援の高度化に挑戦しています。今後は、国益に資する研究活動の推進と若手人材の育成に一層注力し、次世代リーダーの基盤構築を目指しています。
参考URL
「がん遺伝子パネル検査の検体最適化検査システムの社会実装を推進」NEW
- (8期生)
- 岡山大学病院 遺伝子・ゲノム融合推進検査室 博士(医学)
- 井上 博文さん
岡山大学病院を起点に、液状検体を活かすPrecision Medicine適応型臨床検査システム最適化に向け、胸水・腹水などの検体から“分ける・測る・保存する・伝える”までを最適化する実装モデルの構築を目指しています。臨床現場の前処理や品質保証の課題を研究開発へ接続し、その成果を医療現場へ還元する仕組みづくりを進めています。
PM研修で学んだ課題定義―価値仮説―ステークホルダーマップ、ロードマップ/KPI、リスク・規制対応のフレームを分科会(分画・評価・保存・認知)×全体整合に適用しました。また、テーマ横断の使用接続・導入障壁の見える化を進め、成立性検証と課題抽出をマイルストン管理しました。その結果、前処理一体化による工程短縮、高密度空間トランスクリプトーム解析に向けた標本作製法の検討、立体視バーチャルスライドによる形態認知支援、移動型ラボによる社会実装構想などの成果が得られています。
今後は成熟度の高い要素から段階的に展開し、液状検体活用の全国普及と、がん遺伝子パネル検査の適用機会の拡大を目指します。あわせて、立体視バーチャルスライドによる細胞形態の認知支援技術の発展を進め、一連の臨床検査環境の構築を目指します。