さきがけ 研究者

研究課題名

金属膜を持つ表面微細構造による放射エネルギーの波長制御

プロフィール

戸谷 剛
戸谷 剛
Tsuyoshi Totani

1970年 長野県生まれ。1999年 北海道大学大学院工学研究科博士後期課程修了、博士(工学)。1998年 北海道大学大学院工学研究科 助手、2006年 北海道大学大学院工学研究院 准教授、現在に至る。
研究分野:伝熱工学、宇宙工学
趣味:野球観戦


研究内容紹介

本研究では、金属膜を持つ表面微細構造によって放射エネルギーの波長制御に挑戦します。金属膜を持つ表面微細構造によって放射エネルギーの波長制御が可能になると、ヒートポンプや冷房・冷凍機器のなどの排熱部に応用することにより、ヒートポンプや冷房・冷凍機器のなどの機器効率を2倍にできると考えています。また、表面微細構造が持つカットオフというある波長以上の放射エネルギーを反射する機能を応用し、安価な遮熱フィルムの実現が可能になると考えています。

金属表面に微細構造を作成することにより、微細構造の大きさとほぼ同じ波長の電磁波が選択的に吸収・放射されることが知られています。金属表面に微細構造を作成する方法として、電子線描画法やエッチング法など使われていますが、大量生産に向かないという欠点があります。表面微細構造を作成したあとに金属膜を被覆する方法を採用することにより、低価格、大面積、大量生産を可能にすることを目標にします。

本研究の具体的な研究項目は、1.表面微細構造による電磁波の放射・吸収における波長選択メカニズムの研究(表面微細構造による放射率向上の理論最大値の導出)、2.透過を防ぐ最小の金属膜厚の理論値と実験値の比較、3.生産性を考慮した最適な金属膜の種類の特定、4.放射率のピークを0.1μmオーダーで制御する表面形状の設計・製作方法の研究、5.表面微細構造を持つラジエータの温度低下効果の測定です。

1.により波長選択メカニズムが明らかになると、放射エネルギーを増大もしくは減少させるのに最適な表面微細構造の形状、金属膜の厚さ、金属膜の材質を知ることができようになります。2.により、最小の金属膜が分かると、金属膜の厚さを最小にでき、低価格化に貢献します。金属膜に高価な金を使う場合、特に有効です。3.、4.により、低価格、大面積、大量生産を可能にする製造方法を確立します。5.により、金属膜を持つ表面微細構造を、ヒートポンプや冷房・冷凍機器のなどの排熱部や遮熱フィルムへ応用したときの性能を明らかにします。

投稿記事一覧

学会発表・招待講演

2014/08/12
[学会・講演] 戸谷 剛 准教授(北海道大学 大学院工学研究院)【さきがけ】
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