SCIENCE AGORA

2021年11月3日(水・祝)7日(日)

《プレアゴラ》10月10日(日)11日(月)

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No.06-C1511月6日(土)15:00~17:00

光ファイバー地震計が拓く新たな海底地震・津波観測の新展開

Development of marine earthquake and tsunami observation using optical fiber seismometer

東京大学地震研究所 Earthquake Research Institute, The University of Tokyo

企画概要

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光ファイバー地震計という最新の科学技術が地震や地球内部構造研究に活用されるようになってきた。海底に巡らされている光ファイバーを使用することで、得られるデータの量は飛躍的に上昇するが、そのためには多額の税金が投入されるし、海底の環境にも影響を及ぼす可能性がある。

津波や地震の予測にある程度貢献できる技術と言われているが、それが果たして投資に見合うとして受け容れられるのか、意見を聞けたり話し合える機会は少ない。光ファイバー地震計の導入に限定して対話をする事で、どのような科学・技術をどの程度導入したいと思っているのかを知りたい.科学技術と人のより健全な関係を考えるきっかけになる事を期待する。

One of the latest technology, the optical fiber seismometer, have come to be used for the research on earthquakes and earth's structure. By using optical fibers that run around the seabed, the amount of data that can be obtained will increase dramatically, but this can result in a large amount of tax and may affect the environment of the seabed. Although this technology can contribute to the prediction of tsunamis and earthquakes, there are few opportunities to hear and discuss whether it is accepted as worth the investment. By having a dialogue limited to the introduction of optical fiber seismographs, we would be able to know what kind of science and technology you want to introduce and how much. We also hope that by providing a place for direct dialogue in Agora, it will be an opportunity to think about a healthier relationship between science and technology and people.

登壇者プロフィール

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篠原 雅尚 SHINOHARA Masanao

九州大学理学部卒業 千葉大学自然科学研究科修了(学術博士)

東京大学海洋研究所助手、千葉大学理学部助教授、東京大学地震研究所助教授を経て、2010 年より東京大学地震研究所教授

専門は海底観測地震学、海底観測機器開発

自己浮上式海底地震計やケーブル式海底観測システムなどの開発。得られたデータを用いてスロー地震を含めた海溝型地震を研究。

防災科学技術研究所技術統括を兼務。

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西田 究 NISHIDA Kiwamu

東京工業大学地球惑星科学科一期生

東京大学 地球惑星物理学専攻博士課程修了

現在、東京大学地震研究所准教授

大量の地震計・気圧計・水圧計などのデータを丹念に解析し、ノイズと思われていた記録の中から新たな振動現象を探り当てその謎の解明に向けて研究に取り組んでいます。

「他の人にはノイズ、私には宝の山」をモットーに、大気-海洋-固体地球の大きな枠組みでの振動現象の理解を目指しています。

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木下 正高 KINOSHITA Masataka

東京大学地震研究所教授.理学博士.

昭和36年生まれ,長野県出身.

高校の時に小松左京氏の日本沈没を読んで地球物理に興味を持つ。

大学院で海底熱流量観測に魅せられて以来、船での観測を軸足としている。

最近まで「ちきゅう」による南海トラフ地震発生帯掘削を行った。

プログラム

15:00

アイスブレイク

15:10

イントロ

15:15

本題1 DASとは?(篠原・木下)

15:30

質問受け付け

15:35

意見収集1

15:40

本題2 かかる課題の提示(木下)

15:50

意見収集2

15:55

本題3 地球科学研究的な意義(西田・木下)

16:10

質問受付

16:15

意見収集3 

16:30

意見交換会:篠原部屋・西田部屋・メインルームでブレイクアウトルーム

出展レポート

セッションで話し合った未来像

DASの技術で取れるデータが、防災に活かせれるようにまでなると良い。

セッションでの意見、論点

<参加者から出た意見の中で、技術的な事でなく、社会の中でという視点で論点になると思われるもの:>

  • 海の環境に与える影響など、負の面はありますか?
  • 防災に役立つレベルに行くのには、どれくらいのお金が必要ですか? 文科省は理解しているのでしょうか?
  • 是非、防災とサイエンスの両輪で進んでください。地震先進国で数十年先に大きな地震の起こることが想定されているので、防災は重要です。
  • 各大学で共同の研究はできませんか。また、政府への働きかけも強めてください。せめて既存のケーブルを使用できるように願ってます。

セッションで出たキーワード

研究と防災、データの公開、コストパフォーマンス、ネットワークケーブル、光ファイバー、観測、海底環境、精度、津波と波浪、防災に役立つレベル

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