統合型材料開発システムによるマテリアル革命 A領域
研究開発項目:A領域
「先端的構造材料・プロセスに対応した逆問題MI基盤の構築」
目標
欲しい性能から必要となる材料の構造・特性を提案し、かつその実現可能プロセスの提示を可能とする、Society5.0の実現を目指した統合型材料開発システムを構築する。さらに、日本が強みを持ち、今後重要性を増す先端構造材料・プロセスに展開する。
A領域のチーム構成および役割

A1 逆問題解析逆問題MI基盤構築
「材料開発(次世代高強度鋼、次世代高強度Al合金)」「プロセス最適化(高強度鋼の溶接プロセス、耐熱鋼の溶接プロセス)」「製品応用(高強度鋼板の接合強度、Al合金の高温強度)」の各テーマについて、具体的に逆問題的アプローチの実現を目指す。

A2 プロセスデザイン先端材料・プロセスへの展開
航空宇宙、エネルギー分野などにおいて重要なニッケル合金やチタン合金の開発を加速するためのMIシステム技術を開発する。対象となる材料およびそのプロセスに対し、性能予測に必要なモジュールを開発し、それらをつなぎ合わせたワークフローを構築する。逆問題解析技術を活用することで、欲しい性能から材料やプロセスの最適化を可能とする技術の確立を目指す。
- 粉末3D造形 耐熱合金の3D積層造形プロセス
- 粉末製造 耐熱合金粉末の製造プロセス
- 粉末鍛造 粉末原料による耐熱合金鍛造プロセス
- 粉末焼結 粉末原料による焼結プロセス
- 先端鍛造 インゴットを原料とする先端鍛造プロセス

A3 原子(分子)・構造体デザイン先端材料・プロセスへの展開
原子・分子スケールから簡易的な機体設計までを扱えるマルチフィジックス/マルチスケールシミュレーション技術を発展させ、実際のCFRP開発現場への適用を可能とした、統合シミュレーションツールを構築し、逆問題解析につなげる。具体的には、次の4つのテーマを構成し、開発を進めていく。
- (1)原子・分子モデリング
- (2)メゾ・マイクロスケールモデリング
- (3)マルチスケールモデリング
- (4)逆問題解析

A4 MI統合システム逆問題MI基盤構築
SIP第1期で開発したMIシステムver.1.0(MInt)を発展させる形で、難易度の高い逆問題MIシステムに対応できる統合システムを構築するため、以下の3テーマに取り組む。
- 逆問題手法の汎用化
- 逆問題対応システム基盤開発
- 実課題への対応

A5 構造材料データベース逆問題MI基盤構築
構造材料におけるデータ活用手法確立に向け、材料組織に着目して、挑戦的テーマに取り組む。
- データ記述方式の設計
- 3D組織解析手法の開発
- 特徴量を抽出するための数理手法開発
