プロジェクト紹介

古澤 明PM 写真

目標6 研究開発プロジェクト誤り耐性型大規模汎用光量子コンピュータの研究開発

プロジェクトマネージャー(PM)古澤 明東京大学 大学院工学系研究科 教授/理化学研究所 量子コンピュータ研究センター 副センター長 

概要

独自に開発した量子ルックアップテーブル法を発展させ、大規模な誤り耐性のある量子演算を実現します。それにより、2050年には、常温動作を特徴とする大規模な光量子コンピュータの実現を目指します。
誤り耐性実現のための論理的量子ビットを生成し、汎用量子計算に必要な全ての量子ゲート(量子演算)を誤り耐性型にします。そのために、時間領域多重を行うのに十分な帯域を有し、誤り耐性閾値を超えるのに十分なレベルのスクイーズド光、安定して光量子計算を行うための光量子コンピュータモジュール、および論理的量子ビット等を生成する任意量子状態発生器のための超伝導光子数識別器を研究開発していきます。
開発したばかりの低損失な光ファイバ接続型量子光源モジュール(光パラメトリック増幅モジュール)を用いると、下の写真のように、大規模な光量子もつれ状態を生成するための基本構成(4つの量子光源、2種類の長さの異なる光ファイバ遅延線、5つのビームスプリッタ)で原理上どんな規模の計算でも可能となります。

Image

2030年までのマイルストーン

電気信号処理系を持つ誤り耐性型大規模汎用光量子コンピュータ実現に向けた研究開発を行います。この実現のためには、私たちが世界で初めて成功し現在では世界標準である連続量量子テレポーテーションを応用して、時間領域多重汎用光量子コンピューティングの手法を用います。量子計算を行う量子もつれとしてクラスター状態を用います。そのクラスター状態はスクイーズド光を用いて生成します。スクイーズド光のスクイージングレベルの誤り耐性閾値はできるだけ低くしたいので、量子ビットへの要求の緩和、および更なる低閾値化を目指します。そして電気信号処理系をやめ、全て光信号処理だけによる誤り耐性型全光学式光量子コンピュータ実現に向けて、量子誤り訂正実験を成功させます。

2025年までのマイルストーン

時間領域多重汎用光量子コンピューティングの手法で、共振器構造を持たない導波路光パラメトリック増幅器を開発し、広帯域スクイーズド光生成を行います。スクイージングレベルは、現在共振器を使い狭帯域で実現されているスクイージングレベルと同等、あるいはそれ以上のスクイージングレベルを目指します。開発していく導波路光パラメトリック増幅器ではテラヘルツの帯域で8 dBから10 dBのスクイーズド光の生成を目指します。こうして誤り耐性型全光学式光量子コンピュータ実現に向けて、量子誤り訂正しきい値を超える量子もつれ光を実現します。

研究開発項目ごとの成果概要

研究開発テーマ構成

研究テーマ構成

課題推進者リスト

古澤 明 東京大学 大学院工学系研究科 教授
高橋 浩之 東京大学 大学院工学系研究科 教授
橋本 俊和 日本電信電話株式会社 NTT先端集積デバイス研究所 主幹研究員
古澤 明 東京大学 大学院工学系研究科 教授
高橋 浩之 東京大学 大学院工学系研究科 教授
橋本 俊和 日本電信電話株式会社 NTT先端集積デバイス研究所 主幹研究員
古澤 明 理化学研究所 量子コンピュータ研究センター チームリーダー
古澤 明 東京大学 大学院工学系研究科 教授/理化学研究所 量子コンピュータ研究センター チームリーダー
高橋 浩之 東京大学 大学院工学系研究科 教授
橋本 俊和 日本電信電話株式会社 NTT先端集積デバイス研究所 主幹研究員
古澤 明 東京大学 大学院工学系研究科 教授/理化学研究所 量子コンピュータ研究センター チームリーダー
高橋 浩之 東京大学 大学院工学系研究科 教授
橋本 俊和 日本電信電話株式会社 NTT先端集積デバイス研究所 上席特別研究員
平岡 卓爾 株式会社Fixstars Amplify 代表取締役社長CEO

代表機関

東京大学

研究開発機関

東京大学、日本電信電話株式会社、理化学研究所、株式会社Fixstars Amplify

PDFダウンロード

関連情報