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- [光融合] 2024年度採択課題
電気通信大学
大学院情報理工学研究科
准教授
本研究では、次世代光技術として知られる光周波数コム(光コム)を自在に操り、複数台のマルチ光コムを組み合わせた革新的な時空間コヒーレント分光技術を開拓します。光波の時間モードと空間モードが高度にデザインされ、高い機能性と操作自由度をもつ量子物性の計測制御技術を確立することにより、量子情報デバイス開発等における新たな基盤技術の創出を目指します。
東京科学大学
総合研究院
講師
疾患の原因となるウイルスの遺伝子に由来するマイクロRNAを極微量で検出できる方法を開発することは、疾患の早期発見と簡便で正確な診断のために重要です。本研究では、構造DNAナノテクノロジーを駆使して、光学活性なプラズモン場を備えた光学センサを開発します。このプラズモン場を二次元界面で力学的に精密制御することで、高い選択性と超高感度をもつRNA検出手法を確立することを目指します。
東京大学
生産技術研究所
助教
従来、可視ー近赤外領域において無偏光に対する非相反光学応答を日常的な環境下で実現することは困難でした。本研究では、光電気化学的ナノキラル形状化法を用いて、優れた磁気光学材料と光アンテナ効果を有するプラズモニック金属から構成される磁気キラルナノ複合体アレイを作製します。これにより、表面格子共鳴を利用して磁気キラル効果を増強し、日常的環境下での巨大な非相反光学応答の実現を目指します。
東北大学
大学院工学研究科
助教
本研究では、光波の軌道角運動量や空間自由度、光干渉増幅、周波数-空間変換、プログラマブルな偏光制御など、光科学および光技術の発展によってもたらされた光機能を極限まで活用し、従来の限界を超えた光とスピンテクスチャのメディア変換技術基盤を確立します。そして連続媒質型物理リザバーといった機能性を示すことで、光の高い拡張性を利用した複雑なスピンテクスチャならではの高速・大容量処理の技術革新を目指します。
京都大学
化学研究所
助教
光電場に応答する物理を追究することで、光電場駆動の超高速光電変換に基づく光周波数帯動作デバイスの実現が期待されます。本研究では、これらを自在に操作せしめる光源開発と光計測に取り組みます。Cr:ZnSやFe:ZnSeに代表される次世代レーザー材料を利用した中赤外フェムト秒レーザーにおいて、高度なレーザー位相制御/増幅技術を開拓し、赤外域からテラヘルツ域にわたる広帯域な光電場シンセサイザを創出します。
大阪大学
産業科学研究所
助教
環境情報を収集し情報空間に送信するセンサデバイスは、物理空間と情報空間を繋ぐ窓口であり、大量設置によってきめ細やかな環境情報の収集・利活用が可能になります。本研究では、大量設置と持続可能性の両立に向け、材料・光学・情報技術を融合した新奇センサデバイスを開発します。植物繊維など環境に配慮した材料のみを用いることで、空からばらまくレベルで高密度に設置でき、かつ、環境に優しいセンサデバイスを実現します。
産業技術総合研究所
プラットフォームフォトニクス研究センター
主任研究員
非線形光学効果による波長変換デバイスの進化は世代ごとに効率と集積度が向上している。非線形光学結晶の改良、擬似位相整合(QPM)法の導入、導波路化による高効率化、TFLNウェハの登場など発展が著しい。本研究では、TFLN導波路の構造揺らぎによる位相不整合を抑えるべく、高精度なSiPh集積技術と独自の薄膜転写技術を活用し、χ(2)-χ(3)融合型のチップレット集積型非線形光学分野を開拓する。
豊橋技術科学大学
大学院工学研究科
准教授
本研究では、シリコンの光吸収特性を用いて、光学部品を必要としないフィルタフリー分光センサを開発し、機械学習を用いて可視光・近赤外線領域における分光法を確立します。さらに、フィルタフリー分光センサをアレイ化させ、時間・空間・スペクトルとなる3次元の光情報を取得可能な分光イメージデバイスを創成し、多重蛍光観察、ウィルス検出、植物分光分析など様々な分野への応用が可能な小型分光イメージシステムを実現します。
東北大学
電気通信研究所
教授
光導波路や光ファイバといった光伝送路の集積密度は、近接伝送路間で生じる光波クロストークにより制限されます。本研究では、光波の局在現象を利用し、クロストークを遮断する導波路アレイ構造を実現します。さらに、この構造を用い、光量子デバイス回路の高密度集積化や、マルチコア光ファイバのコア数増大を図り、将来のグリーン情報システムにおける情報処理能力や通信速度の向上に貢献する光・量子デバイス技術を創成します。
東京大学
物性研究所
助教
光科学技術の進展により、非平衡状態の新たな物質相や超高速制御が実現可能になってきました。本研究では、光と物質の構造を調和させることで、近年発見された、光と物質の相互作用によって生まれる励起子状態とトポロジカル電子状態を組み合わせた「エキシトニックトポロジカル状態」のスピンや励起子相互作用を自在に制御することで、新奇量子相の探索、そして情報・デバイス技術応用への新たな可能性探求を目指します。