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- [計測解析基盤] 2024年度採択課題
理化学研究所
放射光科学研究センター
研究員
X線計測手法では光照射に伴う試料損傷が測定対象や計測精度を制限してきました。本研究では、アト秒X線パルスを用いて試料の状態が変化する前に測定を完了することで、X線計測の無損傷化を目指します。アト秒X線の弱点である光特性の不安定性を機械学習手法によるパルス幅推定とロバストな光学系によって克服し、無損傷計測の実証実験としてタンパク質ナノ結晶構造解析やX線非線形分光を実現します。
東京大学
大学院工学系研究科
准教授
原子・分子スケールとマクロスケールの表面反応分析をシームレスにつなげ、整合的に扱うことができる一連の計測データを同一試料表面で入手可能な独自の計測基盤を構築する。表面の活性点の原子レベル構造、電子状態、吸着分子の局所の反応性、マクロスコピックな反応性との相関を実験的に解明し、得られたデータを理論モデルのパラメータとして活用することで、触媒分野におけるマテリアルズ・インフォマティクスに貢献する。
東北大学
金属材料研究所
助教
X線を用いてnm程度の空間分解能で材料を可視化するブラッグコヒーレント回折イメージング法を高度化することにより,形態・断面情報に加え,歪場・欠陥・結晶構造・電子状態分布やそれらの時間発展を含む多次元情報を取得する計測技術を確立します.さらに,インフォマティクス技術を用いることで,得られた情報を多次元性を保持しつつ,材料の機能発現を支配する特徴量・記述子を「あぶり出す」解析技術の基盤を構築します.
物質・材料研究機構
マテリアル基盤研究センター
主幹研究員
省エネ・再エネの観点から、実用材料・デバイスにおける3次元的で微視的な熱輸送現象の解明が期待されています。そこで、透過電子顕微鏡内での3次元的な熱輸送評価を目指した2地点同時測温による動的ステレオ熱評価法の開発に加え、異種接合部界面や複合材料内の粒子連結部での局所応力と熱の関係に注目した新手法の開発に取り組みます。
名古屋大学
未来材料・システム研究所
准教授
電子状態に関する分光データには、豊富な情報が含まれています。しかし、スペクトルの形成原理の複雑さなどから、複数の計測成分やノイズが重畳した実際の計測に対しては定量的な解析手法が確立されていません。本研究では、第一原理計算で得られる電子分光計測データについての機械学習と統計モデリングを組み合わせることで、スペクトル成分の特定や分離、物性・構造情報の抽出を定量的に行う手法の開発を目指します。
名古屋大学
大学院工学研究科
助教
ベイズ最適化は機械学習モデルを用いた効率的なデータ駆動実験計画法として注目を集めています。しかし、既存のベイズ最適化法はある単一の実験や計測で実数値の実験結果を得る場合にしか適用できません。そこで、本研究では、精度の異なるシミュレーションや複数の実験工程、専門家の事前知識などの多様な情報源を考慮できる、より実践的なデータ駆動実験計画法の構築を目指します。
東京大学
大学院工学系研究科
助教
結晶界面に現れるサブナノメートルスケールの局所電磁場ダイナミクスは、電子デバイス、磁気デバイス、電池などの先端材料において非常に重要な役割を担っています。本研究では、走査透過電子顕微鏡法を発展させ、局所電磁場の外場応答を超高空間分解能で観察する手法を開発します。さらに開発手法を応用し、局所電磁場と界面原子構造とを結びつけることで、材料機能発現メカニズムの根本理解を目指します。
京都大学
大学院工学研究科
准教授
固体内における原子・イオンダイナミクスの第一原理解析は、原子レベルの微視的描像を把握できる強力なツールです。ただ、既存手法には評価精度と評価効率の両立に課題があり、理論計算主導の材料探索の実現には技術革新が不可欠です。このような背景から、本研究では、高精度かつ高効率で汎用性の高い原子・イオンダイナミクスの理論解析手法を確立し、固体イオニクス材料探索に繋げることを目指します。
物質・材料研究機構
マテリアル基盤研究センター
独立研究者
第一原理量子モンテカルロ法は、次世代の電子状態計算手法として注目されている手法である。第一原理量子モンテカルロ法が物質材料分野においてさらに普及するには、現状確立されたエネルギーの計算を超えて、その応答、例えば、原子に働く力の計算、を可能にする計算手法開発が必要となる。本研究では、第一原理拡散量子モンテカルロ法による原子に働く力の計算手法を開発し、物質・材料分野での応用を進める。
理化学研究所
創発物性科学研究センター
研究員
パルス光に誘起される非平衡物質相は、平衡状態では現れない多様な新規物性の宝庫です。本研究では、物質の光誘起ダイナミクスをfs × nmの時空間分解能で計測可能なフェムト秒電子顕微鏡を開発し、非平衡結晶構造の時空間発展を定量的に明らかにします。さらに計測結果にデータ駆動型のモデリング手法を適用することで、物質を構成する原子が従う運動方程式を見つけ出し、非平衡物性の学理を追究します。