[信頼されるAI] 2021年度採択課題

飯塚 里志

実応用に向けた動画像コンテンツ加工のためのユーザ制御可能な例示ベース深層学習フレームワークの確立

研究者
飯塚 里志

筑波大学
システム情報系
准教授

研究概要

ユーザ制御可能な例示ベースで動画像コンテンツ加工を行う深層学習フレームワークの構築に取り組みます。コンテンツ制作の現場において、制作物は質の高さや人間による制御性が求められますが、これを実現する深層学習モデルはいまだに確立されていません。本研究では、例示情報を効果的に取り込むニューラルネットワークや、例示データの自動取得システムを構築することで、柔軟で信頼性の高いフレームワークの確立を目指します。

大関 洋平

認知・脳情報処理による人間らしい言語処理モデルの開発

研究者
大関 洋平

東京大学
大学院総合文化研究科
准教授

研究概要

本研究では、自然知能研究としての言語の認知・脳科学と人工知能研究としての自然言語処理を融合することで、認知・脳情報処理に学んだ、人間らしい言語処理モデルを開発することを目的とします。具体的には、クラウドソーシングと脳機能イメージングで計測される人間の言語処理と、記号的生成モデルと深層ニューラルネットワークで実装される機械の言語処理を対照する過程で、言語処理のリバースエンジニアリングを目指します。

岡田 謙介

透明性の高い達成度テスト運用基盤の開発

研究者
岡田 謙介

東京大学
大学院教育学研究科
准教授

研究概要

本研究では、試験実施後に出題された問題項目を公開することができ、かつ推定量が一致性のような望ましい統計学的性質を持つ、項目反応モデルの体系と推定法を開発することを目標とします。従来の問題項目を秘匿してのテスト運営が困難になる中で、本研究でこれからのテストの数理的基盤を開発することによって、人々から信頼を得られる、透明性の高い達成度テスト運営を持続的に可能とすることを目指します。

小野 峻佑

センシングと知識発見の間に橋をかける数理的データ解析基盤

研究者
小野 峻佑

東京工業大学
情報理工学院
准教授

研究概要

計測対象/過程/環境に付随する様々な性質・条件(センシング知見)を数理的に取り入れることで、計測データに内在する劣化・不完全性を克服し、知識発見に足る質と量を備えた信号情報を解析するための基盤的技術の創出を目指します。主に次の3つの技術的課題に取り組みます。①センシング知見に基づく数理的保証、②信頼性・効率性の高いパラメータ選択、③獲得した知識をデータ解析へ逆輸入・活用する方法論の確立。

佐々木 勇和

グラフデータの説明可能なバイアスに関する基盤技術の創出

研究者
佐々木 勇和

大阪大学
大学院情報科学研究科
助教

研究概要

グラフデータは様々な応用がある一方で,差別的なバイアスを含んでいることがあります.公平な人工知能が求められている中,グラフデータ内のバイアスの定式化や検出/削除する試みは行われていません.私はグラフデータの説明可能なバイアスに関する基盤技術の創出を通して,公平な人工知能社会の実現に貢献します.具体的には,バイアスを説明可能に定式化し,バイアス検出と差別的なバイアス削除技術を開発します.

ホーランド マシュー ジェームズ

学習過程における価値観の多様化と性能保証の両立

研究者
ホーランド マシュー ジェームズ

大阪大学
産業科学研究所
助教

研究概要

電卓や橋は「期待通りに働く」からこそ信頼される。AIシステムも、挙動がユーザーの予想に反すれば信頼関係の構築は困難だが、性能としてAIに「何を期待するか」が判然としない限り、議論が始まらない。「性能をどう測るか」が信頼性の原点であり、それを踏まえて性能を「どう保証するか」、それに「ユーザーの意思決定にどう繋ぐか」が論点となる。性能の測り方の刷新を切り口に、この諸問題の統合的な解決策を考究する。

松原 崇

望まれる性質を設計段階で保証する幾何学的深層学習の構築

研究者
松原 崇

北海道大学
大学院情報科学研究院
教授

研究概要

人工知能システムは,安全性や信頼性のために,対称性や空間構造,因果関係,機械制御の安定性や力学系の物理法則といった,対象が持つ性質を保証する必要がある.通常の深層学習は性質を満たすことを保証できず,演繹的に設計された数理モデルはデータへの定量的な適合性に限界がある.深層学習が近似する関数空間を幾何学的な知見に基づき設計することにで,性質の保証と柔軟な学習を両立させることを目指す.

谷中 瞳

意思決定を支援する言語と非言語の論理関係認識

研究者
谷中 瞳

東京大学
大学院情報理工学系研究科
准教授

研究概要

意思決定に必要なエビデンスはテキスト上にあるとは限らず、図表などの非テキストの情報をテキストに紐づける必要があります。本研究では、論理と機械学習のアプローチを組み合わせて、人の意思決定を支援する言語と非言語の論理関係認識システムの実現を目指します。言語と非言語の意味を統一的に表し、論理関係を高度かつ高速に推論する手法を構築します。また、人が解釈しやすい形式で推論過程を出力するシステムを目指します。

横川 大輔

化学的知見を生かした転送性の高い特徴量の抽出と利用

研究者
横川 大輔

東京大学
大学院総合文化研究科
准教授

研究概要

化学における機械学習は、有機化学における反応予測や無機化学における材料設計など、シングルタスクであるものがほとんどであり、構築した学習モデルを他の課題に転用することは困難です。そこで本研究では、化学における転送性の高い特徴量の抽出を機械学習により実現することで、化学者のようにマルチタスクで様々な化学現象に挑戦できる機械学習モデルの構築を目指します。

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